赤ちゃんと目が合わない?新生児で目が合わない原因や疾患・障害のリスク

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赤ちゃんにミルクをあげたり授乳をしたりときに、目が合わないと感じたことはありませんか?

すごく近くに顔を近づけてみても、赤ちゃんのピントが合っていないような気がして不安になります。

どこをみているのか、何を感じているのかなど、とても大人では分からずに尚更不安になります。

逆に、夜の授乳の時間に、こっちをずっと見て「にらまれているようでこわい。」という意見も。

赤ちゃんの目の見え方は、新生児から年月を経て、だんだんとよくなっていきます。

その中で、どのくらいの月日から目が見えるようになってくるのかなどの理解も、

お母さんやご家族には必要でしょう。

「新生児の赤ちゃんと目が合わないのはどうして?」

「赤ちゃんの目はどのように発達していくの?」

「赤ちゃんに起こる目の病気や疾患の可能性は?」

など、赤ちゃんの目ひとつにとっても、疑問や不安がたくさん出てきますね。

今回は、新生児を中心とした赤ちゃんの目の発達や、病気のリスクなどについて、

下記の内容で詳しくご説明していきます。

・新生児の赤ちゃんと目が合わない原因

・赤ちゃんの目の発達のメカニズム

・赤ちゃんの目に起こりうる病気

・自閉症スペクトラム障害との関係

赤ちゃんとの目が合わずに不安を抱えている人や、赤ちゃんに目について詳しく知りたい方、

病気や障害が気になり病院に相談するか悩んでいるお母さんなどの参考になれば嬉しいです。

新生児の赤ちゃんは目が合わないで当たり前!その原因とは?

新生児期の赤ちゃんの視力をご存知ですか?

この頃の視力は、約0.02だそうです。

どのくらい見えるのかというと、ほとんど見えていません。

明るいか暗いか、また何か動いたかな?程度にしか、見えていないということです。

そのため、動くものを目で追いかけたり、お母さんの顔や目をみつめることはできないのです。

新生児期は目が合わないのが当たり前ですが、徐々に視力が成長してきます。

生後6か月頃になると、視力も上がってくるので、目が合うことも多くなります。

生後6か月以降や1歳過ぎても目が合わないと感じる時には次のような原因が考えられます。

他のことが気になる、恥ずかしがり屋である、おじいちゃんなどの顔が怖いなどのほかに、

斜視、眼振、弱視などの病気、心の病気の可能性も考えられています。

新生児期から生後2,3ヶ月くらいまでは、目が合わないからと言って、すぐに病気などを疑わずに、

赤ちゃんの様子をしっかりみて、どうしても気になる際には眼科や小児科に相談してみると良いですね。

赤ちゃんの目の発達のメカニズム

赤ちゃんの目の見え方について、把握しておくことで、不安が解消されるかもしれません。

新生児期の赤ちゃんから、大人と同じ視力になるまでの成長の段階をご説明します。

新生児期~生後2ヶ月までの視力:0.01~0.03

初めは、明るいか暗いか程度にしか分からず、少しずつ動くものが分かるようになってきます。

生後3ヶ月~生後6か月までの視力:0.03~0.1

生後6か月に近づくと、追視といって動くものを目で追いかけるようになります。

また、赤ちゃんが見えていない場所から声をかけると、顔を向けてくれるようになってきます。

生後7か月~1歳までの視力:0.1~0.2

知らない人も多いのですが、1歳児の赤ちゃんでも、まだ0.2ほどの視力しかありません。

それでも、小さなものや動くものを目でとらえることができます。

覗くように顔を出して、見入ることがありますが、よく観察しようとしているのでしょう。

1歳~5歳までの視力:0.2~0.8

この時期になると、視力が急速に成長していきます。

この時期に、目が合わないなどの状態が続くようであれば、早めの対応が必要となります。

6歳~8歳までの視力:1.0

この頃にやっと成人と同じ視力のレベルになります。

長い年月をかけて、少しずつ視力は成長していくので、ゆっくりと見守る必要がありますね。

赤ちゃんと目が合わない時に想定される目の病気とは?

生後6か月以降であっても、赤ちゃんと全く目が合わない場合には、何らかの原因があるかもしれません。

参考に、赤ちゃんの目の病気についてご紹介します。

弱視

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弱視とは、メガネなどで矯正を行っても視力が0.8以下にしかならず、しかも、

その原因になる目の病気が見つからないものを弱視と言います。

弱視は、何らかの原因で目を使わない時期があり、発達が遅れたことにより起こります。

例えば、目や目の周りに傷がつき、一定期間片方の目を覆っていた場合、強い乱視がある場合、

斜視により片方の目しか使われていない場合などが考えられます。

治療方法は、目を使うことが大切で、早期発見がカギを握ります。

斜視(しゃし)

斜視が起こるのは、子どもが多いと言われています。

斜視は3つに分類され、内斜視、外斜視、上斜視に分けられています。

正面を向いたとき、片方の目の視線が内側を向いているものを内斜視、

片方の目の視線が外側を向いているものを外斜視、

片方の目の視線が上を向いているものを上斜視といいます。

遠視が原因でなるものを調節性内斜視、生後6か月未満に起こるものを先天性内斜視、

それ以降になるものを後天性非調節性内斜視と呼ばれています。

斜視はそのままにしておくと、ピントが合わない方の目が弱視になる可能性があるので、

早めの治療が必要です。

ただ、斜視に見えるけれど、実は斜視ではない偽斜視(ぎしゃし)と呼ばれるものもあります。

赤ちゃんの目元の皮膚をつまんでみると、両方の視線が自然であることで分かります。

眼振(がんしん)・眼球振盪(がんきゅうしんとう)

眼振とは、知らないうちに目が動いてしまう疾患です。

子どもの自覚症状はなく、周りの人が、その子の視線に違和感を持ち気づくことがほとんどです。

原因は、遺伝によるものだとされていますが、正確な理由はまだ分かっていません。

追視がみられない、注視といってものをじーっと見ることがない、頭を不自然に動かしているなど、

赤ちゃんの様子から「何かおかしいな」と判断することもできます。

赤ちゃんの目の動きで、正常ではないと感じたら、早めに眼科に相談しましょう。

目が合わないことと自閉症スペクトラム障害との関係

目が合わない、目をそらされるなどの状態が続くと、

「コミュニケーション不足なのかな?愛情が足りないのかな?」と心配になる人も多いようです。

そのときに、自閉症を疑う方もいます。

目が合わないことで考えられるものでは、自閉症スペクトラム障害があがってきます。

自閉症スペクトラム障害とは、コミュニケーション能力が低い、こだわりがつよい、感覚がかたよっている、

という3つの特徴があります。

自閉症スペクトラム障害であると診断できるのは、3歳~5歳頃になってから。

この頃の年齢であれば、視線を合わせない・そらす、他の子供に無関心、名前を呼んでも向いてくれない、

興味を示すものを指さしや声で伝えてくれないなどの様子が見られます。

ただ、すべての特徴に当てはまっているからと言って、自閉症スペクトラム障害であるかと言われれば、

そうでない場合もあるので、一度小児科で相談してみるとよいでしょう。

まとめ

新生児期は赤ちゃんと目が合わないのは当たり前で、その後も視力はゆっくりと成長していくので、

赤ちゃんの時期から目が合わないと感じても、すぐに不安になる必要はありません。

赤ちゃんの目の成長について、正しい知識をもち、赤ちゃんの成長を温かく見守っていきましょう。

どうしても目の動きに不安がある場合には、眼科を受診してみましょう。

治療方法や改善できる方法などもあるので、早めに対応するように心がけます。