ハンドリガードとは何?赤ちゃんが手を見る仕草には意味があるのか

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赤ちゃんがキョトンとした顔で自分の手の平を顔の前にかざして眺めていたり、指が動くところを見つめている姿を見たことはありませんか?不思議そうな顔で手を見ている姿はとてもかわいくて、ママは思わずにっこりしてしまいますよね。

この仕草は「ハンドリガード」と呼ばれる現象で、多くの赤ちゃんに見られます。

ここではなぜハンドリガードをするのか、始まる時期や終わる時期についてまとめました。

ハンドリガードとは

赤ちゃんが自分の手をじっと見つめる仕草のことを「hand regard(ハンドリガード) 」と言います。

handは手です。

そしてregardは注視するという意味を持ちます。

これが合わさっている言葉なので「手を注視する」という意味です。

英語だと難しそうに聞こえますが、意味を考えるとそのままですね。

ハンドリガードは成長の証です。

生まれたばかりの赤ちゃんは体を思うように動かすことができません。

寝返りも打つことができませんよね。

赤ちゃんができるのは原始反射のみです。

原始反射には「モロー反射」「吸てつ反射」「把握反射」「バビンスキー反射」「自動歩行」があります。

よく知られているのが「モロー反射」です。

寝ている赤ちゃんが突然ビクっと動いて両手を万歳するような動きをします。

明らかに「ビクッ」とするので初めて出産したママはビックリしてしまうかもしれません。

寝ている時にも起こりますが、大きな音がした時や、眩しい光が当たった時、体が傾いた時などによく起こります。

「吸てつ反射」は赤ちゃんが口に入ったものに吸い付く動きです。

赤ちゃんがおっぱいを飲むときの吸い付き方は独特です。

舌を乳首に巻き付けるようにして吸い付きます。

ストローで飲むような飲み方だとおっぱいは出ないんです。

この反射のおかげで赤ちゃんはおっぱいを飲むことができます。

「把握反射」は赤ちゃんの手の平に指を置くとギュッと握る動きをすることです。

「バビンスキー反射」は赤ちゃんの足の裏をかかとからつま先に向けて指でさすると足の指を開く動きをすることです。

「自動歩行」は赤ちゃんを立たせるように体を支えると歩いているように足を交互に動かす動きをすることです。

これらの原始反射は赤ちゃんが危険から身を守るためと、運動機能の発達のために起こるとされています。

この原始反射は生まれたばかりの時から起こりますが、個人差はあるものの生後4か月には消失されます。

それは、赤ちゃんの脳が発達している証拠でもあります。

脳の発達と共に原始反射が減ってくると、現れ始めるのが「ハンドリガード」です。

生まれたばかりの赤ちゃんはほとんど目が見えていません。

明るさを感じたり、30cm程度の距離にあるものがボヤーっと見える程度です。

体もふにゃふにゃですよね。

それが少しずつ見えるようになり、体も筋肉が付いてきてしっかりとしていきます。

そして首を左右に動かしたり、手足を動かしたりできるようになります。

ですが、赤ちゃんは自分の体のことをわかっていません。

そのため自分の近くで動く手が不思議でジーッと見つめます。

それがハンドリガードです。

そして次第に手が自分の意思で動くという事、自分の体の一部だという事を理解します。

ハンドリガードと同じように足を見つめたり、握ったりする仕草をする事もあります。

これは「foot regard(フット リガード)」と呼ばれます。

足を注視するという意味です。

フットリガードをする理由はハンドリガードと同じです。

ハンドリガードはいつ始まって、いつ終わるの?

ハンドリガードは生後2〜3か月ごろから始まり、6か月ごろに終わる子が多いです。

成長には個人差があるので必ずこの時期に始まって、終わるというわけではありません。

4か月から始まる子もいますし、始まってすぐしなくなる子もいます。

なぜ生後2〜3か月ごろに始まるのかというと、視力が上がってきて、体の筋肉も付いてくる時期だからです。

生まれたばかりの赤ちゃんは視力が0.01〜0.02しかありません。

明るさを感じられ、30cmほどの距離のものがぼんやり見える程度です。

それが生後2〜3か月になると0.04〜0.08になり、色が付いたものも認識できるようになります。

このくらいの視力になれば目の前で動くものもわかります。

そして首や手足にも筋肉が付き、動かせるようになっているでしょう。

そのため、自分の周りで動く手を見つけて不思議そうに見つめるようになるのです。

ハンドリガードが終わるのは、赤ちゃんが手は自分の体の一部で思い通りに動く物と理解できるようになったからです。

生後5〜6か月になれば視力も上がっていますし、手よりももっと他の物に興味が移ります。

自分の手を使っておもちゃを握ったり、振ったりできるようにもなります。

ハンドリガードをしないけど大丈夫?

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ハンドリガードが成長の証と言うと、しない場合には発達に問題があるのかと不安になるママもいるでしょう。

ですが、心配は要りません。

ハンドリガードはしない子もいます。

前章で「ハンドリガードをする事で自分の手を認識する」とお話ししました。

ハンドリガードをしない子はすでに手は自分の物と理解しているのかもしれません。

ハンドリカードをしなくても、足を掴んで口に持って行っていたり、おもちゃなどを掴んで見ているという様子が見られたら問題ありません。

まとめ

赤ちゃんの仕草はママや周囲の人を笑顔にさせてくれます。

原始反射やハンドリカードなどをする時期は本当に一瞬しかありません。

とても貴重な成長の証なので温かく見守ってあげたいですね。