赤ちゃんがひきつけで大泣き!新生児のてんかんのリスクと7つの対処法

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目の前の赤ちゃんが、突然ひきつけを起こしたら、どのように対処しますか?

いざ!という時のために、対処法を学んでおく人は、まだまだ少ないかと思います。

しかし、赤ちゃんのひきつけは身近なものであることを、まず知っておきましょう。

まさか、自分の子どもがなるなんて、と思いますが、10人に1人以上の確率で起こる症状なのです。

「ひきつけってどんな症状なの?」

「なんで赤ちゃんや子どもがひきつけを起こすの?」

「いざ、ひきつけが起きたときにできる対処法は?」

事前に知っておくことで、いざというときの対処ができます。

これから赤ちゃんを迎えるご家族や、子育て中のお母さん、お孫さんを預かっているおばあちゃんやおじいちゃんなどたくさんの人に知ってほしいことです。

対処法はとても簡単なので、ぜひ最後まで読んでもらえると嬉しいです。

  • ひきつけの症状
  • 熱性けいれん
  • 熱を伴わないけいれん
  • てんかん
  • 泣き入りひきつけ
  • ひきつけが起きたときの7つの対処法

この順で、詳しくご紹介していきます。

ひきつけ(けいれん)の症状ってどんなもの?

子どもが突然、白目をむき、体を突っ張らせて、体をガクガクさせるけいれん。

本当に突然に起こるので、周りの大人はとても驚きます。

実際に目の当たりにすると、このまま死んでしまうのではないかと思うくらいです!

これは「ひきつけ」とも呼ばれており、子どもでは珍しい事ではありません。

けいれんのほとんどは、命の危険に関係するものではなく、10分以内に自然に治まります。

けいれんにもいくつかの種類に分けられます。

熱性けいれん、熱を伴わないけいれん、てんかん、泣き入りひきつけと呼ばれるものもあります。

その他には、授乳中に「ひぃぃ!」という声を出す、過呼吸のような症状が出るからひきつけ?

という話もありますが、それはひきつけではないものがほとんどで、別の病気の可能性もあります。

それぞれのひきつけの症状やリスクなどを、のちほど、ご紹介していきますね。

熱性けいれん

赤ちゃんのけいれんを引き起こす代表的な病気は、熱性けいれんとてんかんです。

まず、熱性けいれんですが、これは、乳幼児が熱を出した時、突然白目をむき、体を突っ張らせて、ガクガク揺らすことです。

とても怖いように思えますが、脳や命に異常をもたらすものではありません。

生後3ヶ月から5歳までの乳幼児が38度以上の高熱をだしたときに、約1割の確率で起こります。

2分から10分以内に自然とけいれんは治まっていきます。その後高熱がでることが多いようです。

まれに寝ているときに、突然けいれんを起こすこともあります。

初めての熱性けいれんの場合は、けいれんが落ち着いたら、一度病院に連れていき、相談をしてください、まれに、脳炎や髄膜炎でひきつけを起こしていることもあるからです。

熱性けいれんが起こる原因として、子どもの「未完成の脳」が高熱に反応し痙攣していると言われます。

突発性発疹は熱性けいれんを起こしやすく、初めてひきつけを起こした赤ちゃんも多くいます。

熱性けいれんは遺伝性があり、両親ともにひきつけを起こしたことがあれば、40~80%の確率で、片親だけの場合は、20~30%の確率で起こります。

しかし、両親がひきつけを起こしたことがない場合でも、ひきつけを起こす確率は20%なので、遺伝だけが関係あるわけではありません。

熱をともなわないけいれん

けいれんしたのに、熱は平熱であることがあります。

これは、けいれんが起こる何時間か前に、頭を打っているのかもしません。

乳幼児は、しょっちゅう頭をぶつけています。

寝返りの練習中の赤ちゃんでも、ごろんと転がったときに頭を打ちますね。

頭をぶつけてから、ケロっとして遊んでいたのに、数時間して嘔吐やけいれんが出たときは、重症である可能性があります。

もう一つは、感染胃腸炎(お腹の風邪)も熱をともなわないけいれんを引き起こすことがあります。

病原性のあるウイルスが胃腸に入り込み、嘔吐や下痢、腹痛、発熱といった症状を引き起こします。

とくにロタウイルスによる胃腸炎は、熱が高くないのにけいれんが起こることがあり、驚きます。

人に移る病気なので、お世話する人も気を付けなければなりませんね。

てんかん

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てんかんも、熱をともなわないけいれんの一つです。

世間ではとても誤解されがちである「てんかん」。

自分の子どもがてんかんであると診断されると、とても気を落とす人が多いのですが、てんかんは、ほとんどの場合、完治でき、できなくても薬でコントロールでき、社会生活においては支障なく送ることができる病気です。

てんかんは、脳の電気活動の過剰興奮により、脳の機能が一時的に障害される状態を言います。

「部分発作」と「全般発作」に分かれていますが、種類がいくつかあります。

種類には、大発作、欠神発作、複雑部分発作、点頭てんかん、大田原症候群、レンノックス症候群、ローランドてんかんなどが挙げられています。

全身けいれんをおこす場合もあれば、10秒くらいぼーっとしている場合など症状はそれぞれです。

てんかんの80%は、最初の発作が3歳未満に起こります。

また、1000人に5人から8人くらいの確率で発症しており、身近なものなのです。

泣き入りひきつけ(憤怒けいれん)

泣き入りひきつけは、あまり聞いたことがないかもしれません。

赤ちゃんや幼児が、驚いたり痛みを感じたりしたときに、大泣きしてから、息をとめてぐったりとしてピクピクする発作のことを言います。

多くは1歳から2歳ころまでに起こり、100人中5人ほどが経験しています。

ほとんどのケースでは、呼吸は再開し、心配はありません。

ひきつけが回復したのちに、また意識を失うこともあります。

てんかんとの大きな違いは、大泣きするにふさわしい原因(驚き、怖い、痛みなど)があるということです。

いざという時に役立つ!ひきつけの時の7つの対処法

初めてのひきつけは、まず病院に連れていくことや救急車を呼ぶことが大切なのですが、

それ以外に、何か処置をしておいたほうがよいのでしょうか?

寝かせて頭を横に向かせておく

とりあえず、「寝かせて頭を横に向かせておく」ことだけは覚えておいてください。

応急処置としてはこれだけでも十分なのです。

けいれんの際に、吐いたものを口の中や気管に詰まらせないようにするための処置です。

昔は、舌をかむといけないので、口の中にガーゼなどを詰めなさいと言われていたようですが、今では、それは逆に危険と言われています。

時間を計っておく

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初めて、自分の子どもがひきつけを起こした時には、両親ともに大パニックで、

時間を計る余裕なんてありません。

でも、もし余裕があるのであれば、痙攣した時間をしっかりと測っておきましょう。

けいれんしている時間を診察の際に聞かれるからです。

その時間をもとにして、診断されることもあるので、けいれんの時間は、とても参考になります。

5分以上のけいれんの場合

けいれんは、呼吸も苦しそうで、意識もなく、見ている方もとても辛いものです。

けいれんが起きたときには、まず5分間、赤ちゃんの様子とけいれんの時間を計りながら、待ちましょう。

こればかりは、待つしかできず、親にとっては苦しい時間です。

5分以上けいれんが続いているのであれば、すぐに救急車を呼びましょう。

けいれんが収まっているときには、救急車を呼ぶ必要はありませんが、初めてのけいれんであれば、早めに病院に連れて行ってください。

2度目のけいれんに備えて

病院に連れていく際に、チャイルドシートの中で2度目のけいれんを起こした例もたくさんあります。

吐いてしまったり、おもらしをしてしまうことがあるので、防水シートやバスタオルなどを敷いて、移動することをおすすめします。

また、移動しない場合でも、すぐに対応できるように、手の届くところに、タオルや嘔吐物をいれるバケツ、着替えなどを準備しておきましょう。

ひきつけの予防薬

2度以上、ひきつけを起こした時に、病院からダイアップという座薬を紹介されます。

これは、てんかんや脳炎、髄膜炎でもない単なるひきつけの場合です。

何度もひきつけを起こすと、場合によっては脳にダメージを与えるケースもあるので、できる限りひきつけを予防してあげましょう。

ダイアップを使うことで、高確率でけいれんを予防できることがわかってきています。

しかし、これは副作用があり、フラフラしたり興奮することがあり、座薬を使いたくないという親もいます。

医者に紹介はされますが、使用するかどうかを強要されることはなく、現在は、あくまでも親の判断での投薬がほとんどです。

予防接種をしっかりと受けること

熱性けいれんは、高熱が出た際に起こります。

そのために、インフルエンザや麻疹、肺炎球菌、ヒブ、百日咳などの予防接種をしっかりと受けておくことで、その分の熱性けいれんを防ぐことができます。

逆に、けいれんをした後は、予防接種法に基づき、

熱性けいれんと診断された場合は,最終発作から2~3カ月の観察期間をおけば1.の条件のもとで接種可能である。

予防接種法|厚生労働省HPより―

と定められており、主治医の判断で期間の変更はできるものの、受けられないこともあります。

まずは、深呼吸をする

「子どもが目の前に白目をむいて、けいれんしている。」

この状況で落ち着いている親はいないでしょう。

まずは、冷静な判断ができるためにも、1度深呼吸をしてください。

けいれん中は何もできず、ドキドキと早くけいれんがおさまるのを待つばかりです。

でも、パニックにならずに落ち着いて対処するのが一番なので、まずは深呼吸です!

まとめ

赤ちゃんや子どものひきつけについて、色々怖い内容もありましたが、ひきつけのほとんどは、自然に治まるもので、成長につれて回数も減っていくと言われています。

対処方法は、「寝かせて頭を横に向ける」!これだけは応急処置として覚えておいてくださいね。

筆者も何度もひきつけを目の前で見てきましたが、何度見ても驚き怖いものです。

冷静になれという方が難しいのですが、まずは落ち着いて、それから対処してくださいね。