赤ちゃんの風邪ってどんな症状?乳児の風邪10つの対処法と予防法

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赤ちゃんが風邪をひくと、言葉で症状を教えてもらうことができないため、どのくらい辛いのか、本当にただの風邪なのか、心配になってしまいますよね。

赤ちゃんが生まれて初めて風邪をひいたときなどは、どうしたら良いのか、パニックになってしまう方もいるかもしれません。

そんな赤ちゃんの風邪について、今回は、赤ちゃんの風邪の一般的な症状や対処法、予防法について紹介します。

  • 赤ちゃんの風邪の症状
  • 赤ちゃんの風邪5つの対処法
  • 赤ちゃんの風邪5つの予防法

赤ちゃんが風邪をひいてしまうのは良くあることです。

赤ちゃんが風邪をひいてしまっても、焦らず症状を良くみて適切な対処をしてあげられるように、以下の内容を是非参考にしてみてください。

□赤ちゃんも風邪をひくの?風邪をひきやすくなるのはいつから?

風邪とは、病原となるさまざまなウイルスや細菌に感染することで鼻水や喉の痛み、発熱、下痢や嘔吐などの症状を引き起こす状態を言います。

生まれて間もない赤ちゃんでも、風邪の原因となるウイルスや細菌に感染して風邪をひいてしまう可能性はあります。

ただし、生後間もない赤ちゃんは、妊娠中のママのお腹の中で受け継いだ免疫を持っているため、生後6ヶ月頃までは、風邪などのウイルスに感染しづらいと言われています。

よって、ママからもらった免疫がなくなり色々なウイルスに感染しやすくなる生後6ヶ月頃から、赤ちゃんは風邪をひきやすくなります。

もし、生後3か月以内に高熱を伴う風邪症状がある場合は、髄膜炎などの重篤な病気の可能性がありますので注意が必要です。

参考  社会福祉法人 全国社会福祉協議会発行『改定3版・保育士要請講座 第5巻 小児保健』, p161

□赤ちゃんの風邪のよくあるの症状 ~ こんな症状があると危険?!

赤ちゃんが風邪をひくと、どんな症状があるのでしょうか。大人と違って赤ちゃんは、自分で「だるい」「頭が痛い」など訴えることはできません。よって、赤ちゃんの様子から風邪の症状に気がついてあげる必要があります。以下、赤ちゃんの風邪でよくみられる症状と、どのくらいの症状があると危険ですぐに病院を受診すべきかをお伝えします。

■発熱

一般的には、37.5℃以上熱があると発熱と呼びます。

ただし、赤ちゃんの平熱によって緊急度は異なりますので、赤ちゃんの平熱が何度かを普段から知っておくと良いでしょう。

発熱があったとしても、母乳やミルクをしっかり飲んでおり、元気もあまり悪くなければ慌てる必要はありません。

以下の症状がみられる場合は、別の病気が原因であったり、風邪の合併症で他の病気が発症している可能性もありますので、すぐに病院を受診するようにしてください。

<注意すべき症状>

・生後3ヶ月未満での発熱

・3日以上発熱が続く

・呼んでも反応しない、寝てばかりいるなど意識障害がある

・2時間以上泣き続ける(ただし、オムツ汚れや空腹など別要因の場合もあり)

・呼吸が苦しそう

・けいれんを伴う

・体に発疹がみられる

■咳

風邪は気道の炎症が原因なので、咳は一般的な症状です。

他の症状が悪くなければあまり心配する必要はありません。

ただし、咳の悪化は呼吸にも大きく影響するため、以下のように呼吸困難な症状がみられた場合は、すぐに病院の受診が必要です。

<注意すべき症状>

・常にゼイゼイと喘鳴(ぜんめい)があり苦しそう

・呼吸数が多く、肋骨(ろっこつ)がへこむような呼吸をしている

・よだれを流したり、物が飲み込めなくなっている

・体に発疹がみられる

・けいれんを伴う

■鼻水

鼻水も、咳と同様、気道へのウイルスの影響で起きる一般的な風邪の症状です。

こちらも過度な鼻づまりは呼吸に影響を及ぼすため、注意が必要です。

<注意すべき症状>

・鼻呼吸ができず母乳やミルクをほとんど飲むことができない

・黄緑色の鼻水が出続ける

・耳だれが出たり、耳をよく触ったりしている

■下痢

風邪のウイルスや細菌によっては、胃腸など消化器官へ影響を及ぼすものもあるため、下痢もしばしばみられる症状です。

熱など他の風邪症状が良くなるのにあわせて改善する場合がほとんどですが、下痢症状が重い場合は脱水症状などに注意が必要です。

<注意すべき症状>

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・便に血が混じっている

・目が落ちくぼんで、頭蓋骨のつなぎ目(大泉門)が陥没している

・尿量が少なく、色が濃い

・1時間に1回以上の下痢が続いて8時間以上経つ

・2時間以上泣き続ける(ただし、オムツ汚れや空腹など別要因の場合もあり)

■嘔吐

赤ちゃんの胃袋は吐きやすい形をしているため、風邪の不調に伴い、嘔吐してしまうことはよくあります。

嘔吐が続くと脱水症状を起こす可能性もありますので、注意しましょう。

また、以下の症状がある場合は、風邪以外の疾患が隠れている場合もありますので、医師に相談しましょう。

<注意すべき症状>

・嘔吐物に血が混じっている

・嘔吐物が緑色をしている

・目が落ちくぼんで、頭蓋骨のつなぎ目(大泉門)が陥没している

・尿量が少なく、色が濃い

・呼んでも反応しない、寝てばかりいるなど意識障害がある

・2時間以上泣き続ける(ただし、オムツ汚れや空腹など別要因の場合もあり)

参考 木更津市『2 ありふれた症状で時に緊急を要する状態』

□離乳食やお風呂、外出はOK?赤ちゃんが風邪をひいたときの5つの対処法

赤ちゃんが風邪をひいてしまったら、どう看病してあげれば良いのでしょうか。

例え症状が軽かったとしても、自宅で安静にしているだけで良くなるのかと不安になりますよね。

赤ちゃんが風邪をひいてしまったときの主な対処法を5つ紹介します。

■1. まずは病院で診察を受ける

風邪の症状に気がついた場合は、慌てずに病院の診療時間になったら診察を受けに行くと良いでしょう。

上の赤ちゃんの風邪症状の項目の<注意すべき症状>で紹介したような危険な症状の場合は、急ぎ緊急で受診する必要があります。

そうでない場合でも、診察を受けることで、薬を処方してもらえたり、治るまでどのように過ごすべきか指示をもらえたりしますので、まずはかかりつけの小児科や近くの病院へ行くことをおすすめします。

■2. 水分補給をしっかりと行う

風邪をひくと、熱が出て汗をかきやすくなったり、食欲がなくなったりと、水分不足に陥る可能性がでてきます。

水分が不足すると脱水症状に陥ることがありますので、こまめに水分を与えるよう意識しましょう。

哺乳瓶で上手く飲むことができない場合は、スプーンで少量ずつ飲ませると良いです。

また、下痢や嘔吐が続いている場合は、経口補水液や、みそ汁など塩分を含んでいるものを与えると良いとされています。

■3. 離乳食はいったんお休みするか慣れた食事内容に戻す

風邪をひいているときは食事で負担を与えることがないようにしましょう。

離乳食を始めたばかりの赤ちゃんであれば、一度母乳やミルクに戻すことをおすすめします。

離乳食が進んでいる赤ちゃんは、慣れている少し前の離乳食に戻すと良いでしょう。

また、離乳食もなるべく水分を多めにして作り、食べやすく、水分補給ができる内容にしましょう。

■4. お風呂は熱が下がって24時間くらい経つまで控える

風邪を引いている赤ちゃんが熱いお風呂に入ることで、体力を消耗して風邪が悪化してしまう可能性があります。

また、下痢や嘔吐があるときは、お風呂に入ることで脱水症状を加速させるときもあるため注意が必要です。

お風呂は、熱など風邪の症状がおさまって24時間くらい経過してから入るようにし、それまでは、温かいタオルで赤ちゃんの体を拭いてあげることで清潔を保ちましょう。

■5. 外出は控えて自宅で安静にする

風邪をひいているときに外出をすると、気温の変化の影響や体力消耗により体調が悪化してしまうことがあります。

また、風邪をひいているときは体が弱っているため、外に出ることで別の病原ウイルスに感染してしまう可能性も高くなります。

お風呂と同様に、風邪が治って24時間くらい経過するまでは、外出は控えて自宅で安静にしているようにしましょう。

参考

大阪府箕面市『具合が悪いときの離乳食』

月間ママゴン / 名医が語る・お母さんへの手紙 『風邪と入浴・外出について』

□赤ちゃんの風邪の予防法5選!パパやママなど家族の健康管理も大切!

ここまで赤ちゃんの風邪の症状や対処法をお伝えしてきましたが、赤ちゃんが風邪をひくのを事前に防ぐことができれば一番良いですよね。

赤ちゃんの主な風邪予防法を5つ紹介します。

■1. お部屋の湿度を50~60%に保つ

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ウイルスは湿度に弱く、空気の乾燥でより蔓延するため、赤ちゃんのお部屋を適度な湿度に保つことが風邪予防に効果的です。

■2. 水分をしっかり補給する

水分補給をしっかりと行うことは、脱水症状を防ぎ、体調の維持につながります。

また、赤ちゃんはうがいをすることができませんが、水分をとることはうがいの代わりの役割も果たします。

■3. 手や顔回りを清潔にする

大人が外から帰ったら手を洗うのと同様に、赤ちゃんも手や顔回りを拭いてあげることで、外からウイルスや細菌を持ち帰って感染してしまうことを防ぎます。

■4. 体温調整のしやすい服装で過ごす

赤ちゃんは自分で暑い寒いと言うことができないため、服装がちょうど良いかしっかりと様子を見てあげましょう。

そして、汗をかいているようであれば1枚減らせるような体温調整のしやすい服装で過ごすと良いです。

汗をかいたままでいると、汗が冷えたときに体が冷えて風邪をひきやすくなってしまいます。

■5. パパやママなど家族からの感染を防ぐ

身近にいるパパやママ、あるいは兄妹姉妹から赤ちゃんに風邪がうつるパターンも多くあります。

特に、保育園や学校に通っている兄妹姉妹がいる場合は、ウイルスや細菌を持って帰ってきやすくなってしまうでしょう。

パパやママなど家族みんなが、手洗いうがいを徹底して風邪をひかないようにすることが、赤ちゃんの風邪予防にとっても重要です。

赤ちゃんの風邪は症状を良くみて慌てず対処しましょう

生後6ヶ月を過ぎた赤ちゃんは、ママからもらった免疫が切れるため、風邪をひきやすくなります。

赤ちゃんが風邪をひいてしまっても、慌てずに症状を良く観察して、緊急で受診するべきか、まずは自宅で安静にして病院の診療時間になったら受診するべきかを判断しましょう。

風邪をひいているときは無理せず十分に水分補給と休息をとり、健康で元気な体を取り戻せるように看病してあげましょう。