母乳は冷凍保存可能!上手に解凍するコツと搾乳・保存・解凍3つの注意点

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母乳のメリットが知られるようになってから「できるだけ母乳を赤ちゃんに飲ませたい!」と願うママが増えています。

それと共に、冷凍母乳の利用も広がっていますね。

この記事では母乳を冷凍保存する方法やコツ・解凍の方法や注意点について11項目にまとめました。

ちょっと項目が多いですが、これで冷凍保存はカンペキ!

ひとつずつ見ていきましょう。

冷凍母乳を使うと母乳育児が楽になる

今は母乳育児が強く推奨されていて、母乳のメリットが広く知られています。

母乳は栄養が豊富で消化・吸収もよく、赤ちゃんの免疫力がアップする上、母子の絆を強くしてくれるので「母乳だけで育てたい」と強く願うママも多いもの。

しかし、0歳の赤ちゃんを保育園に預けて働きに出ないといけないママや、早産や治療などで入院生活を送っている赤ちゃんがいます。

また、ママが不在の時でも母乳を飲める環境を整えておきたいと願うママも。

そんなママや赤ちゃんの強い味方になるのが、冷凍母乳!

あらかじめ搾って冷凍した母乳があれば、赤ちゃんはいつでも母乳を飲めます。

さらに、パパやおじいちゃん、おばあちゃんでも母乳育児が実現できるので、ママの負担が軽減されることも!

冷凍母乳にはこうした大きなメリットがあります。

母乳保存の鉄則は「衛生管理」

冷凍母乳は便利なのですが、絶対に守らなければならないことがあります。

それは衛生管理を徹底すること!

もし、冷凍した母乳に細菌やウイルスが混ざっていると赤ちゃんが病気になります。

免疫力が弱い赤ちゃんが病気になると、重症化したり、場合によっては命の危険も!

ですから、搾乳・保存・解凍、全ての段階で衛生管理を徹底しましょう。

そして細菌やウイルスが「付着していない」「混入させない」「増殖させない」を常に考えてくださいね。

(1)保存容器は洗浄・消毒したもの(細菌やウイルスが付着していないもの)を使う

(2)搾乳する時や飲ませる時に細菌やウイルス、異物が母乳の中に混入しないようにする

(3)冷蔵・冷凍で保存して、細菌やウイルスを増殖させない

この3つを守れば、母乳の衛生管理は問題なし!

細菌やウイルスは目に見えなくて厄介ですが、赤ちゃんのために気を付けてくださいね。

母乳の冷凍保存方法

母乳は、フリーザーパックに入れて冷凍庫で保存します。

フリーザーパックは母乳専用のものを利用しましょう。
理由は、衛生的だからです。

母乳専用のフリーザーパックは徹底した衛生管理の下で製造され、使うママの手元に届くまで細菌やウイルスなどに汚染されないような工夫がされています。

では具体的に母乳を冷凍保存する方法を見ていきましょう。

【方法1】手で搾乳し、専用フリーザーパックに入れる

最も手軽で簡単なのが、手で母乳を搾ってフリーザーパックで保存する方法です。

フリーザーパックさえあれば、いつでも冷凍母乳を作れますね。

しかし、細菌や異物混入が心配というデメリットが!

・搾乳前に爪を切る
・授乳前に手を丁寧に洗い、消毒する
・搾乳中に髪や顔、腕、服などに触れない
・搾乳中に咳やくしゃみなどで母乳に唾液や髪の毛などが混入しないようにする

この4点に注意しながら母乳を搾り、フリーザーパックに入れて冷凍してください。

<フリーザーパック>
ピジョン Pigeon 母乳フリーザーパック 40ml 20枚入(ASIN:B0040VINY0)
ピジョン Pigeon 母乳フリーザーパック 80ml 50枚入(ASIN:B0040VINXQ)
カネソン Kaneson 母乳バッグ 50ml 50枚入(ASIN:B01DLWBO8A)
カネソン Kaneson 母乳バッグ 100ml 50枚入(ASIN:B01DLWBOO4)

【方法2】手動の搾乳器を使って搾乳し、フリーザーパックで保存

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搾る母乳の量かったり、搾る頻度が高いと手で搾るのは大変です。

そんな時は、手動の搾乳器がおすすめ。

搾乳器はやや高価ですが、搾っている最中に一休みすることができますし、搾乳中の母乳に異物が混入するリスクも下げられます。

・搾乳器をこまめに洗浄、消毒する
・搾乳器を衛生的に保存する

この2点に注意し、搾乳しましょう。

搾った母乳はフリーザーパックに入れて冷凍保存します。

搾乳器のメーカーによっては、搾乳器に付ける保存容器がそのまま冷凍可能なものも!

頻繁に搾乳するママは手動の搾乳器があると重宝しますよ。

<手動搾乳器>

ピジョン Pigeon さく乳器 母乳アシスト 手動(ASIN:B00DU66PB4)
Medela メデラ Harmony ハーモニー 手動搾乳器/さく乳器 [並行輸入品](ASIN:B074959BKL)
チュチュベビー 手動さく乳器(ASIN:B0058GAOBQ)

【方法3】電動の搾乳器を使って搾乳し、フリーザーパックで保存

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たくさんの母乳が出るママで、短時間でまとめて母乳を搾りたい方は電動の搾乳器がおすすめ。

電動の搾乳器は高価でメンテナンスが必要なこと、パーツの洗浄・消毒が欠かせない点がデメリットですが、非常に楽です。

搾乳器に付ける保存容器をそのまま冷凍保存できるものもあり、冷凍母乳作りの労力を減らしてくれます。

毎日、多量に搾るママにはおすすめです。

<電動搾乳器>

リスネコ(Lisnec) さく乳器 電動搾乳器(ASIN:B077MPN8JG)
ピジョン Pigeon さく乳器 母乳アシスト 電動 First Class ファーストクラス(ASIN:B00HWL2PJ4)
Medela メデラ 搾乳器 電動 スイング Swing(ASIN:B008JG792Y)
Medela メデラ 母乳 ボトル 150ml 3本セット 食器洗い機、電子レンジ可。冷凍・冷蔵可 (ASIN:B00602J5EY)
Medela メデラ 搾乳 ブラ ホワイト S Easy Expressionハンズフリーさく乳ブラ(ASIN:B074CJ6Z8P)

冷凍母乳の保存期限は3か月

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冷凍母乳の保存期限は3か月です。

一応、6か月までは保存OKですが、できるだけ早く飲むのがベター。

理由は、衛生面と栄養成分にあります。

保存する期間が長ければ長いほど、細菌やウイルスなどに接触するリスクが増加!

また、母乳は赤ちゃんの成長に合わせて栄養成分が変化します。

今、ママから出ている母乳は、今の赤ちゃんに必要な栄養成分が豊富です。

数カ月前の母乳を飲ませるより、今、ママから出ている母乳を飲ませた方が赤ちゃんには合っているんですね。

なお、すぐに赤ちゃんに飲ませる場合は、母乳を冷蔵保存することも可能です。

<母乳の保存期限>
・常温:4時間以内
・冷蔵:4~5日間(ただし、解凍して冷蔵した母乳は1日で使い切る)
・冷凍:3~6か月(できるだけ3か月以内に使い切る)

保存期限を守って上手に母乳を活用していきましょう。

【参考】さく乳用品に関するQ&A|pigeon冷凍母乳Q&A|カネソン

冷凍母乳の解凍方法

冷凍した母乳は、自然解凍した後、湯煎で人肌に温めて飲ませます。

早く解凍して飲ませる方法は次の通り!

(1)フリーザーパックを流水につけて解凍
(2)ほ乳瓶に(1)の母乳を入れる
(3)40℃くらいのお湯に(2)のほ乳瓶を浸けて母乳を温める(湯煎)

解凍する時に電子レンジを使ったり、ウォーマーを使うのはNG!

母乳は温度が上がりすぎると栄養成分や免疫の働きを助ける成分が壊れてしまい、母乳のメリットが大きく損なわれてしまいます。

おすすめなのは、1日に使う分の冷凍母乳を朝、まとめて流水解凍し、冷蔵庫に入れておくこと。

赤ちゃんに飲ませる時にほ乳瓶に移して人肌に温めましょう。

なお、次の点に注意してくださいね。

・飲み残しは捨てる
・解凍した母乳は24時間以内に使い切る(残った分は捨てる)
・解凍した母乳を再び冷凍するのはNG!

折角の母乳がもったいない!と思うかもしれませんが、赤ちゃんの健康を一番に考えてくださいね。

冷凍母乳の湯煎のコツ

赤ちゃんが泣いて母乳を欲しがると焦ってしまいますよね。

そんな時、早く湯煎するコツを紹介します。

<湯煎のコツ>

・湯煎のお湯は、冷たい母乳を温めている間に冷めてしまわないよう、多めに準備
・湯煎のお湯は保温機能がある容器に入れると温度が下がらない
・解凍した母乳は、ほ乳瓶に入れて湯煎する

よく、フリーザーパックで湯煎する方がいます。

しかしフリーザーパックで湯煎すると「丁度いい温度になった!」と思ってほ乳瓶に入れると、ほ乳瓶が冷たいので温めたはずの母乳の温度が低くなってしまいます。

温度が低い母乳を嫌がる赤ちゃんは多いもの。

必ずほ乳瓶に入れて湯煎し、人肌まで温めてあげてくださいね。

少ししか搾乳できなかったら母乳をまとめて冷凍しても大丈夫

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母乳の出始めによくあるのが「少ししか搾乳できない」ということ。

フリーザーパックは1枚がそれなりの値段をするので「2~3回分をまとめて保存したい」と思いますよね。

しかし、ここでタイムラグがある母乳をまとめていいのか?という疑問がわきます。

実は、衛生的に搾乳し、搾った後、雑菌などが混入しない方法ですぐに冷蔵保存したものなら混ぜ合わせて冷凍しても大丈夫!

まとめてフリーザーパックに入れることができますよ。

ただし、温かい母乳と冷たい母乳を混ぜるのはNG!

必ず、混ぜ合わせる母乳を全て冷蔵で冷たくしてから混ぜましょう。

そしてフリーザーパックには先に搾乳した日付を書いておきましょうね。

【参考】冷凍母乳Q&A|カネソン

母乳が完全に凍らなかったり、成分が分離することもある

母乳には脂肪分が含まれています。

このため、完全に凍らず柔らかいままだったり、成分が分離してまだら模様になったりすることも!

でも安心してください。それは普通のことで、腐ったり、ダメになっている訳ではありません。

普通に流水で解凍し、ほ乳瓶に入れて湯煎した後、軽くほ乳瓶を振って混ぜたら大丈夫。心配しないでくださいね。

搾乳後、絶対にすぐに冷凍しないとダメ!ということはない

母乳を搾乳している時、ちょっと休みたいと思ったり、トイレに行きたくなったりすることがありますよね。

母乳をすぐに冷凍するのが難しいことがあります。

安心してください。

原則は、搾乳してすぐ冷凍ですが、搾乳した母乳に細菌やウイルス、異物が混入しないよう衛生的に冷蔵保存した母乳なら冷凍可能!

衛生管理に気を付けて冷蔵保存しておけば、搾乳して72時間以内(3日以内)に冷凍すればOKです。

これなら少し気が楽になりますね。

【参考】冷凍母乳Q&A|カネソン

冷凍母乳を使う時は、周りの人も知識が必要

冷凍母乳は保存の仕方や解凍方法、飲ませた後の残りなどについて、知っておくべきことがたくさんあります。

いくらママが勉強し、気を付けて冷凍母乳を作っても、それを飲ませる方が無知ではダメ!

赤ちゃんのケアをパパや祖父母にお願いする方は、ぜひ、みんなで冷凍母乳の扱い方を勉強してくださいね。

また、赤ちゃんを保育園に預けて冷凍母乳を利用するママは、保育士さん達とよく話し合い、冷凍母乳の受け入れ体勢が整ってから利用するようにしてください。

冷凍保存してはいけない母乳

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母乳は冷凍保存できますが、冷凍保存できない母乳もあります。

それは次のようなものです。

・ママが薬を飲んだ時の母乳
・ママがお酒を飲んだ時の母乳
・ママが感染症にかかっている時の母乳
・ママの乳頭や乳房に炎症が起こっている時の母乳

こうした母乳には、薬やアルコール、細菌やウイルスが混ざるリスクがあります。

アルコールは完全に抜けてから。

病気の場合は治療が終わって薬が不要になったり、炎症が鎮まってから搾ってくださいね。

まとめ

冷凍母乳は母乳育児の強い味方です。

衛生管理を徹底しながら、搾乳し、清潔な容器で冷凍しましょう。

飲ませる時は流水で解凍し、ほ乳瓶に入れて湯煎すればOK!

少ししか搾乳できなければ冷蔵しておいて後からまとめて冷凍できますし、冷蔵でも保存しておけます。

ただ、冷凍母乳を扱うのには、衛生管理や飲ませ方の知識が必要です。

パパや祖父母にも詳しいことを知ってもらい、母乳育児に協力してもらいましょう。

そして、ママが薬を飲んだりアルコールを飲んだ時の母乳は冷凍NG!

感染症にかかっていたり、乳房などが炎症を起こしている時の母乳も冷凍できません。

正しい冷凍母乳の知識を持って、母乳育児を楽しんでくださいね。