妊娠後期に原因不明の出血が!胎児への影響や流産のリスクと7つの対処法

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妊娠中に不正出血をする妊婦さんは意外に多くいます。

またその出血の原因も妊婦さんによって様々。

とはいえ妊娠中に出血するととても心配になりますよね。

そこで今回は妊娠後期の出血についてお伝えします。

  • 妊娠後期の出血7つの原因
  • 出血原因別の胎児へ影響
  • 出血による流産のリスク
  • 出血の際の対処法7つ

妊娠後期に入ると出産までは残りわずかという時期です。

そんな時期に出血をしてしまうと、流産や早産など、またお腹の赤ちゃんは大丈夫なのかなど、考え出したらキリがありません。

妊娠後期の出血について詳しくなることで残り少ない妊娠生活を少しでも穏やかに過ごしていきたいですね。

妊娠後期の出血7つの原因

いわゆる妊娠8カ月(妊娠28週0日)以降は妊娠後期になります。

妊娠後期での出血にはいくつかの原因があります。

  1. 早産・切迫早産
  2. 前置胎盤
  3. 常位胎盤早期剥離
  4. 内診やセックスによる刺激
  5. 子宮破裂
  6. 膣炎、子宮膣部びらん、子宮ポリープ
  7. おしるし

妊娠後期の出血には上記の7つが考えられます。

早産・切迫早産

早産は妊娠22週~36週6日での出産を早産と言い、切迫早産は、早産になりかけている状態のことをいいます。

早産や切迫早産になる原因には、

  • 前置胎盤
  • 胎児機能不全
  • 羊水過多
  • 喫煙
  • 妊娠高血圧症
  • 常位胎盤早期剥離
  • 絨毛羊膜炎などの感染症
  • ストレス          など。

妊娠22週以降での早産では、もし赤ちゃんが生まれてしまっても生きていける可能性はあります。

しかし本来ならばまだまだ成長段階。

内臓を含む体の形成が未発達のケースがあり、治療が必要なことはもちろん、赤ちゃんの状態によっては障害が残る可能性もあります。

そして切迫早産の場合では薬の服用や場合によっては管理入院が必要になります。

そうならないためにも、できるだけ子宮内で赤ちゃんが過ごせるように対処する必要があります。

切迫早産では出血のほかにお腹の張りを感じますが、時に出血がない場合もあります。

もし周期的にお腹が張ったり傷むようであれば、出血がなくてもすぐに受診をしましょう。

前置胎盤

前置胎盤の妊婦さんは基本的に出血しやすいです。

前置胎盤とは通常の胎盤の位置よりも低い位置、子宮口に掛かるようにある胎盤を前置胎盤といいます。

前置胎盤だと子宮が成長していく時に胎盤がはがれやすい、はがれてしまうことがあります。

胎盤は妊娠経過が進むにつれ正常な位置になることもあり、妊娠8カ月以降に前置胎盤かどうか確定されます。

前置胎盤では、普段は全く出血しなくても急に痛みやお腹の張りもなく出血することがありますので、出血を見たら直ちに受診をしましょう。

常位胎盤早期剥離

通常であれば胎盤は、出産時に赤ちゃんが生まれた後に出てくるものです。

ですが、常位胎盤早期剥離では赤ちゃんがまだお腹にいるにも関わらず、胎盤が子宮からはがれる状態をいいます。

また常位胎盤早期剥離では出血量が多く、お母さん自体も危ない状態になることがあります。

もし外見の出血が少なかったとしても、子宮内では大出血をしている状態。

突然の顔面蒼白になるほどの痛みや、お腹がカチカチにかたくなるのも特徴の1つです。

内診やセックスによる刺激

妊娠後期は血液量の増加、粘膜が柔らかい状態になっていることから、ちょっとした刺激で出血することがあります。

血とおりものが混じったようなものや、茶色い出血が少量出ます。

1日で止血するようであれば心配ありません。

子宮破裂

子宮破裂は、出産時や稀に妊娠後期に起こることがあります。

過去に帝王切開での出産など子宮に手術歴のある妊婦、多胎妊娠、羊水過多などで起こることがあります。

膣炎、子宮膣部びらん、子宮ポリープ

膣炎にはいくつか種類がありますが、状態によっては出血することがあります。

膣炎には細菌性膣炎、トリコモナス膣炎、ガンジダ膣炎があります。

基本的には膣炎による出血は少数で、適切に治療していれば問題はないとされています。

まず細菌性膣炎では、オリモノの増加や魚のような生臭いオリモノが出ること、かゆみが出ることがあります。

これは膣内に細菌が入ってしまったことで起こり、炎症が酷いと出血することがあるようです。

治療法としては、膣洗浄と膣錠を使用して治療します。

次に細菌性膣炎は通常であれば通常の治療で心配ありませんが、中には絨毛羊膜炎になる可能性があります。

絨毛羊膜炎では早産や前期破水を引き起こす可能性も。

細菌性膣炎の疑いがある時にはできるだけ早い治療が大切です。

さらにトリコモナス膣炎では臭いのきつく泡立ったようなオリモノ、かゆみが症状として現われます。

基本的に出血はあまり有りませんが、中には出血する妊婦さんも。

膣洗浄、薬の服用、膣錠などを使用します。

また性感染症のためパートナーも治療が必要です。

そして子宮膣部びらんは生理がある女性であれば珍しいことではありません。

子宮の膣に近い部分にあるただれているように見える状態を子宮膣部びらんと言います。

子宮膣部びらんがあっても炎症が起きていなければ特には問題ありません。

また炎症が起き出血した際でも微量であることがほとんど。

度々出血があるなど炎症を抑えた方がいいと判断されることもありますが、ほとんどが経過観察です。

さいごの子宮ポリープは、子宮内、あるいは子宮頸管にあるポリープです。

子宮ポリープはとても柔らかいため、内診などの刺激、運動、膣内の細菌などで出血することがあります。

ポリープからの出血の場合、特に問題はありません。

また、痛みもとくありません。

ポリープの位置や大きさによって切除するかどうかを判断しますが、中には自然に取れるなんてこともあります。

また、ポリープは繰り返すので、切除の有無に関わらず産後にも経過観察や定期健診が必要になります。

おしるし

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妊娠後期は出産数日まえからおしるしが有る妊婦さんもいます。

とはいえ、おしるしは全ての妊婦さんではありません。

おしるしはピンクから茶色で少量ということがほとんど。

また繰り返しおしるしが起こることではなく、おしるしの場合には陣痛間近ということです。

原因別胎児への影響

膣炎による胎児への3つの影響

膣炎の種類にもよって胎児への影響の有無は異なります。

①細菌性膣炎の場合、絨毛羊膜炎になる可能性があり、早産や前期破水を起こす可能性があります。

②カンジダ膣炎の場合、出産時に産道から新生児に感染し、新生児が鷲口瘡になることも。

③トリコモナス膣炎の場合、早産、前期破水、産道を通る時に感染する可能性があります。

また妊娠初期では流産を引き起こす可能性もあります。

子宮膣部びらん、子宮ポリープによる胎児への2つの影響

・子宮膣部びらんでは、胎児の成長や出産に関して特に影響はないとされています。

・子宮ポリープでは子宮ポリープの位置によっては、切除した方がいい、いない方が良いと判断が変わります。

①ポリープ切除によって破水、流産が起こる可能性があります

②ポリープは出血しやすいため出血部位から細菌に感染する可能性があります。

早産による胎児への影響は、胎児が妊娠何週まで子宮にいたかによって大きく変わります。

以下は妊娠週数別での早産ごとに胎児への影響を挙げています。

妊娠28~32週での早産による胎児への影響

赤ちゃんの器官はほぼ完成していますが、妊娠28~32週での胎児の肺の形成は未発達。

この時期に早産になると、赤ちゃん自身が自力で呼吸することができないため、人工呼吸器をつける必要が出てくる可能性があります。

  1. 新生児慢性肺疾患
  2. 新生児一過性多呼吸
  3. 壊死性腸炎
  4. 脳性麻痺
  5. 脳室内出血
  6. 脳性麻痺、脳室内出血による後遺症

上記の6つが起こる可能性があります。

32週以降34週での早産による胎児への3つの影響

32週を過ぎると臓器はほぼ完成していますが、肺の機能は未完成です。

  1. 一過性多呼吸
  2. 呼吸窮迫症候群
  3. 無呼吸発作

上記の3つを起こす可能性があります。

また特に健康上の問題がないとしても新生児集中治療室(NICU)での健康管理と経過観察を行います。

34週~36週での早産による影響

34週以降の早産では、胎児に特に大きな影響はないことが多いです。

①無呼吸発作

②一過性多呼吸

上記の2つが起こる可能性があります。

無呼吸発作での死亡率は非常に低いこと、一過性多呼吸での予後は良好であることがほとんどでしょう。

低体重児での出産による胎児への9つの影響

妊娠週数が進むにつれ、お腹の赤ちゃんの体重も増加していきますね。

ですが、早産によって赤ちゃんが低体重で生まれてきた場合にはいくつかの影響があります。

赤ちゃんの体重は2500g~4000g未満が適正とされています。

2500g~1500gを低出生体重児、1500g未満を極低出生体重児、1000g超低出生体重児と分類できます。

低出生体重児では機能の未発達具合から合併症を引き起こすことがあります。

  1. 呼吸窮迫症候群
  2. 新生児慢性肺疾患
  3. 新生児仮死
  4. 未熟児動脈開存症
  5. 壊死性腸炎
  6. 無呼吸発作
  7. 一過性多呼吸
  8. 脳室内出血
  9. 脳室周囲白室軟化症

上記の病気になる可能性があります。

どの病気も体重が低ければ低い程、早産であれば有るほど可能性が高くなります。

前置胎盤による胎児への影響

前置胎盤では基本的に胎児への成長過程においては特に危険や影響があるわけではありません。

とはいえ通常の妊娠よりも胎盤がはがれやすいため、出血した際には速やかに処置が必要になります。

前置胎盤での出産は帝王切開になります。

正期産前の出産となった場合には早産と同じ胎児への影響が考えられます。

常位胎盤早期剥離による胎児への5つの影響

常位胎盤早期剥離では、母体の状態が悪くなるほど、胎児への影響も大きくなるとされています。

以下5つが常位胎盤早期剥離による胎児への影響です。

  1. 胎児が低酸素状態になる
  2. 羊水混濁から胎便吸引症候群になる可能性がある
  3. 低酸素性虚血性脳症になる可能性がある
  4. 新生児仮死になる可能性がある
  5. 胎児死亡の可能性がある

常位胎盤早期剥離では軽症の時には母子ともに問題ないことが多いです。

重症の場合には母体の死亡率が約10%、胎児死亡率が60~80%と非常に高いです。

胎盤は、胎児に酸素や栄養を運ぶ重要な役割を持っています。

その胎盤がはがれてしまうと胎児には酸素や栄養が届かなくなります。

常位胎盤早期剥離では胎児は低酸素状態になります。

低酸素状態になった胎児は苦しさから子宮内でうんちをしてしまい、羊水混濁が起こります、また息苦しさから胎児が混濁した羊水を飲み込むことがあります。

この胎便を含む羊水を飲んでしまうと胎便吸引症候群になることも。

胎便吸引症候群では呼吸障害になる、肺炎や気胸などの合併症を引き起こすこともあります。

低酸素状態が長く続くと、低酸素性虚血性脳症になります。

胎児が新生児仮死といって仮死状態で生まれたり、最悪の場合死産になったりする可能性もあります。

また脳性麻痺などの障害が残ることもあります。

出血による流産のリスク

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妊娠後期に出血すると、流産を思い浮かべてしまう妊婦さんも多いかと思います。

妊娠後期の出血では流産のリスクはどの程度有るのでしょうか?

  • 妊娠22週~36週での出産を早産と言います。
  • 妊娠22週~36週での早産になりそうな状態を切迫早産と言います。
  • 妊娠37週~41週での出産を正期産と言います。
  • 妊娠22週以降の流産、いわゆる胎児死亡は死産といいます。

死産の原因

死産の原因にはいくつかあります。

  1. 臍帯過捻転
  2. 臍帯巻絡
  3. 抗リン脂質抗体症候群
  4. 常位胎盤早期剥離
  5. 子宮破裂
  6. 低酸素症の重症化

上記が主な死産の原因となるものです。

出血による死産の2つリスク

  1. 常位胎盤早期剥離
  2. 子宮破裂

常位胎盤早期剥離では、重症時には胎児死亡率が60~80%と非常に高いです。

子宮破裂では速やかに胎児を娩出し子宮摘出を行いますが、子宮破裂が起きた時点で母子ともに非常に危険な状態です。

基本的に流産を引き起こす可能性が高く、大量の出血や激しい痛みを伴う事が多いです。

妊娠後期の出血の7つの対処法

出血するとつい慌ててしまいますが、できるだけ早く行動した方が手遅れになりにくく安心できます。

出血した時には必ず掛かりつけの産婦人科に連絡をして、指示を仰ぐか、受診するようにしましょう。

連絡や受診の際には以下の6つがポイントになります。

  1. いつ出血したのか、出血に気づいた時間
  2. 出血の色
  3. 出血量
  4. オリモノシートなどを着用していた場合には捨てずに持っていく
  5. 腹痛や張りはあるか
  6. 胎動はあるか
  7. 安静にする

上記の6つを冷静に記録、あるいは覚えておくことで診断の目安になります。

大切なのは個判断をしないことです。

まとめ

妊娠後期の出血にはいくつかの原因があります。

出血の原因によっては特に心配の要らないものから速やかに処置をした方がいいものまで様々です。

出血した時には自己判断で済ませずに必ず掛かりつけの産婦人科医に連絡し、受診しましょう。