妊婦は海老を食べちゃダメ?妊娠中のエビ栄養素と2つの注意点

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妊娠中は食べた方が良いもの、あまり食べない方が良いものといろいろあって悩んでしまいます。

特に魚介類は有害物質を含んでいることがあるため、慎重になる妊婦さんも多いでしょう。

魚介類の中でも海老はどうなのでしょうか?

妊婦さんが海老を食べることは問題ないとされています。

むしろ妊婦さんに嬉しい栄養素がたくさんあるので積極的に食べましょう。

海老が妊婦さんにオススメのポイントは4つ

・水銀の量が少ない
・タウリンが豊富
・アスタキサンチンが含まれている(主に殻)
・食物繊維のチキン質が含まれている

しかし、妊婦さんが海老を食べる時には注意してほしいことが2つあります。

・食べ過ぎない
・生の海老は控える

この2つの注意点を守って、妊娠中の食生活に賢く海老を取り入れてくださいね。

嬉しい効果!妊婦が海老を食べると良い4つの理由

海老が妊婦さんにも良いとされている理由は4つあります。

①水銀の量が少ない

水銀は、妊婦さんにとって気をつけなければいけない成分です。

妊婦さんが魚介類を食べ過ぎてはいけない理由のひとつに、この水銀が関係しています。

魚介類の多くは海水中や餌かえら摂取した微量の水銀を含んでいるのです。

これらの魚介類を介して妊婦さんが水銀を摂り過ぎてしまうと、お腹の赤ちゃんに悪影響を与えてしまう可能性があります。

妊婦さんが摂取した水銀は胎盤を通して赤ちゃんへ渡され、生まれつきの難聴などの障害が生じることも。

また、大量に摂取すると流産の危険性も上がってしまいます。

昔の女性は望まない妊娠をした時に水銀を飲んでわざと流産させていたといいます。

今でいう中絶手術の代わりですね。そのくらい水銀は流産させる作用があるのです。

しかし、あくまでも大量に摂取した場合ですので、食品から普通に摂る水銀の量ではそこまで心配する必要はないでしょう。

それでもやはり水銀はなるべく摂らない方が安心ですよね。

実は海老は魚介類の中でも含まれている水銀が少ないのです。

水銀が心配だからといって魚介類全般を避けてしまうと必要な栄養素も取れなくなってしまいます。

たんぱく質やEPA、DHAなど魚介類特有の栄養素は、水銀含有量の少ない海老やタラから摂ると良いですね。

また、魚介類の摂取量が少ない米国では、”適量の海老が子供の成長に良い”という科学的な見解を発表しました。

それにより米食品医薬局(FDA)では、海老の上限量だけではなく下限量も示すようになったのです。

以下は日本経済新聞より抜粋した一文です。

米食品医薬品局(FDA)は10日、妊婦や子どもに対し、水銀の含有量が少ないエビやタラなどの魚介類を、1週間に227~340グラム(2~3食分相当)の範囲で摂取するよう勧告した。

FDAは「魚の適量の摂取が子どもの成長に良いことが科学的に示されたため」と説明している。

引用元:水銀少ないエビ・タラ、妊婦や子供食べて 米当局勧告:日本経済新聞

魚介類の中でも水銀が少ない海老は、妊婦や子供に嬉しい食べ物ということですね。

とはいえ、1週間に227〜340ですので、毎日たくさんの量を食べることは控えましょう。

だいたい1週間に2〜3食海老料理を食べるのが望ましいです。

②タウリンが豊富

海老にはタウリンが多く含まれています。

タウリンには血圧を下げる働きやコレステロール、血糖値が高い場合にも効果的です。

また、肝臓の疲れや体のむくみなどの症状も緩和されます。

妊婦さんは体やホルモンバランスの変化で体がむくんだりといったトラブルが出やすいです。

妊娠高血圧や妊娠性糖尿病などの病気のリスクもあります。

タウリンは妊娠中のトラブルを防ぎ、マイナートラブルを改善する働きがあるので妊婦さんにオススメです。

妊婦が摂取すると胎児の発育を助け、母体の健康や疲労回復にも役立ってくれる理想的な栄養素ですね。

海老にはタウリンが含まれていますので、妊娠中に食べても大丈夫です。

③アスタキサンチンが含まれている

アスタキサンチンとは海老やいくら、しゃけなどの天然の赤い色素成分。

アスタキサンチンは抗酸化力が強く、活性酸素の除去に効果を発揮します。

活性酸素は体内で増えすぎると老化作用などの悪影響をもたらします。

また、動脈硬化、糖尿病、がんなどの病気を引き起こす原因にもなってしまう怖いものなんです。

アスタキサンチンはそんな活性酸素を除去してくれます。

妊婦は肌が荒れやすかったり、シミができやすいので積極的に摂りたいですね。

アスタキサンチンの抗酸化力は非常に強く、ビタミンEの1,000倍、βカロテンの100倍もの力を発揮するという実験結果が出ています。

海老にもアスタキサンチンは含まれているので、海老を食べることで老化防止につなげることができます。

④食物繊維のキチン質が含まれている

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海老にはキチン質が含まれています。(主に海老の殻)

塩焼き等、海老の殻を食べる方はキチン質をとる事もできます。

キチン質とは食物繊維の一種で、ブドウ糖を吸収する働きがあり、血圧の上昇を防いでくれるのです。

妊娠中は検診のたびに血圧を計りますが、普段よりも高くなっていることってありませんか?

妊娠中は血圧が高くなりやすく、ひどくなると「妊娠高血圧症候群」という病気になってしまいます。

血圧が上がらないように普段から注意をして、塩分を控えるなどの工夫が必要ですね。

キチン質は血圧を下げてくれるので妊婦さんに嬉しい成分です。

また、食物繊維が豊富なので便秘解消にも効果があります。妊娠中は体やホルモンの変化で便秘になりがち。

キチン質の含まれている海老を食べて妊娠高血圧症候群や便秘を予防しましょう!

関連記事⇒妊娠高血圧症候群とは?原因や症状と治療方法、4つの予防策

食べ過ぎ注意!妊婦が海老を食べるときの2つの注意点

海老は妊婦に良い栄養素がたくさん入っていますね。ぜひ妊娠中に食べたい食材です。

しかし、妊婦が海老を食べるときには注意したいことが2つあります。

①食べ過ぎない

海老には水銀の含有量が他の魚介類に比べて少ないです。

しかし、あまりにもたくさんの海老を毎日食べるのは危険です。

何にでも言えることですが、ひとつの食品を極端に食べ続けると栄養が偏ってしまいます。

一尾の海老に含まれる水銀は少なくても多量に食べると、その分水銀が増えてしまうことになります。

食べ過ぎには十分に注意しましょう。

②生の海老は控える

海老に限らず、妊娠中は生ものを控えた方が良いですね。

妊娠中は抵抗力が落ちているので食あたりになりやすく危険というのも理由の一つですが、生の魚介類には食中毒の原因菌や「トキソプラズマ」という寄生虫が潜んでいる可能性があるからです。

妊婦がトキソプラズマに感染すると、胎盤を経由して胎児に感染してしまいます。

トキソプラズマに感染した胎児は先天性トキソプラズマ症を引き起こし、精神障害や水頭症、視力障碍などの症状を持って生まれてくることがあります。

最悪の場合は流産または死産になることも。確率的には低いのですが、妊娠中のリスクは可能な限り排除したいですよね。

妊婦は生海老を食べるのは避けて、火を通した海老を食べるようにしましょう。

お寿司なら蒸し海老は食べても大丈夫ですよ。

関連記事⇒妊婦はトキソプラズマ症に注意!妊娠中のトキソプラズマの影響と9つの予防策

まとめ

海老には、妊婦にオススメしたい4つのポイントがあります。

・水銀の量が少ない

・タウリンが豊富

・アスタキサンチンが含まれている

・食物繊維のチキン質が含まれている(主に海老の殻)

海老は他の魚介類に比べて水銀の量が少ないので、妊婦が魚介類の栄養素を摂るのに適した食材です。

しかし、妊婦さんが海老を食べる時には注意してほしいことが2つあります。

・食べ過ぎない

・生の海老は控える

海老には少ないとはいえ水銀が含まれています。

妊婦が海老を食べるのは1週間に2〜3食程度に止めておきましょう。

どの食材にも言えることですが食べ過ぎはよくありません。

バランスよく食べることが望ましいですね。

また、妊婦は生のものは魚でも肉でも避けた方が無難なのは間違いありません。

トキソプラズマという寄生虫が胎児に悪い影響を与える可能性が少なからずあるからです。

また、食中毒の原因菌が潜んでいる可能性もあります。

妊婦は積極的に海老を食べた方が良いですが、無理に食べ過ぎないことが大事です。