妊娠中期7つの注意点~妊先輩ママが教える娠中期の食事や症状、過ごし方

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お腹がふっくらと出てきて、マタニティウェアを着始めると、すっかり妊婦さんらしくなりますよね。妊娠中期には「安定期」に入り、つわりが収まり、食欲も出てきて元気に動き回る妊婦さんも多い時期です。

でも、妊娠している間は病気ではないものの、妊娠前とは違うということを意識して動く必要があります。

妊娠中期には次のことに注意して過ごしましょう。

⒈バランスの良い食生活を送りましょう。

⒉体重管理をしましょう。

⒊体を冷やさない服装を心がけて。

⒋妊娠線予防をしましょう。

⒌セーフ・セックスで感染症を予防。

⒍“マタ旅”はほどほどに。

⒎シミやソバカス、抜け毛などのマイナートラブルに注意

 

妊娠中期の赤ちゃんの変化

5カ月頃(16〜19週)

産毛が全身を覆っています。心臓が2心房2心室に分かれているのがわかる時期。18週くらいには身長は25cm、体重220gほどになっています。

6カ月頃(20〜23週)

顔立ちがはっきりして、皮下脂肪も付いてきています。脳細胞の数はほぼ完成し、耳も聞こえ始める時期。22週頃には身長が30cm、体重500gほどに成長しています。

7カ月頃(24〜27週)

25週には聴覚が完成し、ママの心音や声が聞こえています。自分の意思で手足を握ったり、体を伸ばしたり縮めたりすることができるようになります。26週には、身長35cm、体重800gぐらいになります。

 

⒈バランスの良い食生活を送りましょう

妊娠初期は赤ちゃんもまだまだ小さくて、通常の食事でも栄養は足りていたのですが、中期に入ると、赤ちゃんの成長のための栄養が必要になってきます。

赤ちゃんに特に必要な栄養素は次の4つ。

たんぱく質

赤ちゃんの体を作る大切な栄養素。肉や魚、大豆、乳製品などから摂ることができます。

中期はいつもの量よりも5g、後期は20〜25g多めのたんぱく質が必要。5gってどのぐらいのお肉?と厳密に考える必要はありません。少し多めに取るように意識しましょう。

鉄分

赤ちゃんに必要な血液の量が増えてきます。原料となる鉄分が通常の2倍必要と言われています。レバーやマグロなどの赤身魚、ほうれん草、小松菜などに多く含まれています。

カルシウム

カルシウムは歯や骨を作る大事な栄養素。日本人の場合、もともとカルシウムは不足しがち。妊娠後はかなり意識しないと必要量に達しません。牛乳や乳製品、小魚、納豆、海藻など食事に取り入れましょう。場合によってはサプリメントで補うとよいでしょう。

ビタミン類

カルシウムの吸収をビタミンDが促進させますが、ビタミンDは紫外線によって初めて活性化されます。妊娠中はシミができやすく紫外線を避けたりしがちですが、過度な心配は必要ありません。適度に日光に当たるようにしましょう。

 

⒉体重管理をしましょう

「赤ちゃんの分も栄養を取らないと」とたくさん食べると体重がみるみる増えてしまいます。妊娠中は、ホルモンのせいで太りやすくなっています。

成人女性のエネルギー必要量は、日常生活の活動レベルによっても変わってきますが、30歳未満で1650〜1950kcal、30歳以上で1750〜2000 kcal。妊娠初期はこれに+50 kcal、妊娠中期は250 kcal、後期は450 kcalぐらい増やすくらいでいいのです。

妊娠中期に増やす250kcalはどのぐらいかというと、ご飯1杯分くらい。食欲があるからと、食べているとママの体についてしまい、出産時はもちろん、産後の体型戻しも大変です。

一般的な体型の妊婦さんでは、最終的に7〜10kgぐらいの増加が理想的。もともとの体型によって適正な体重増加(BMI=ボディ・マス・インデックス)が変わりますので、BMIを知っておきましょう。

BMI=妊娠前の体重(kg÷(身長(m)2

例えば、妊娠前の体重が50kg、身長1.5mの場合、

50÷1.5×1.5)=22.2となります。

BMI 体重の最適増加量
18.5未満 10~12kg
18.5~25未満 7~10kg
25以上 5~7kg

 太りすぎたらどうなる?

・妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクが高くなります。

・お産の時に微弱陣痛になる可能性などがあります。

・産道に余分な脂肪がつくと赤ちゃんが通りにくくなりますし、赤ちゃんが大きすぎて難産になる可能性も。

・産後に元の体型に戻すのが大変。

・急激な体重増加は、妊娠線や腰痛の原因にもなります。

痩せすぎたらどうなる?

・最近は、過剰な体重管理で痩せすぎの妊婦さんも多いです。痩せすぎると2500g未満の低出生体重児が生まれる可能性があります。

・低出生体重児は大人になってから肥満や高血圧、糖尿病などになる可能性が高いことが報告されています。

・お腹の赤ちゃんが妊娠週数に応じた大きさに育たない「子宮内胎児発育遅延」になるリスクが。

・ママの体力がないと、お産や産後に必要なエネルギーがなくなり、赤ちゃんのお世話などが大変です。

・鉄分などの栄養が不足すると、流産や早産の危険性が高くなります。

どうやって体重管理したらいいの?

医師から安静にするように指導されていなければ、体重管理は、食事と運動の両方で行います。次のような習慣が体重管理に役立ちます。

・毎日、決まった時間に体重をチェック

1週間の体重増加は200〜300gが目安。500g以上増えるようならば、要注意です。

・食事日記をつける

炭水化物の取りすぎではないか、カロリーはどうなのか、栄養はどうか、チェックします。

運動する

ウォーキングやマタニティヨガなど軽く汗ばむ程度の運動を生活に取り入れていきましょう。

・糖分・塩分の取りすぎに注意

濃い味はご飯をたくさん食べてしまう原因にもなります。薄味を心がけ、間食はほどほどに。妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病の予防にもなります。

 

⒊体を冷やさない服装を心がけて

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お腹が膨らんできて、今までの服がきつくなってきたら、マタニティウェアへ替え時です。

ジーンズはパートナーのものを借りたり、少しゆったりめの普通のトップスとマタニティのレギンスなどを上手く組み合わせて上手にコーディネートするといいですね。

インナーは4、5カ月になったら替えるのがオススメです。ショーツやガードルはお腹の赤ちゃんを守り、ママの体を冷やさないという効果があります。

腹帯やガードルタイプの妊婦帯は、つけなくてはいけないものではありません。でも、妊娠後期の大きくなったお腹を支えると、腰が楽になるという人も多く、腰痛予防に試してみてもいいかもしれません。

 

⒋妊娠線予防をしましょう

お腹が大きくなってくると、心配になってくるのが妊娠線。急激に体型が変化することによって、皮膚の表面が引き伸ばされ、亀裂のような赤い線が出てくることがあります。

これを防ぐには、体重管理で急激に太らないこと、皮膚に保湿クリームを塗って毎日ケアすること、お腹や脇、胸、お尻を優しくマッサージするのも効果的です。

妊娠線について詳しくはこちらの記事も参考にしてください。(https://hajimete-mama.jp/ninshinsen/)

 

⒌セーフティ・セックスで感染症を予防。

「赤ちゃんがお腹にいるとその気になれない」、「流産の危険性はないの?」。

不安に思いながらも、人に聞けないのがパートナーとの妊娠中の性交渉のこと。妊娠18週以降の安定期になれば、物理的に激しいセックスでなければ、それが原因で流産や早産という心配はありません。

でも、その際に一番大切なのは赤ちゃんを雑菌から守るためにコンドームをつけること。手や体も清潔にしましょう。

妊婦さんの20人に1人は、クラジミアに感染しているという報告があります(国立感染症研究所調査)。自覚症状がなく、早産になったり、分娩時に母子感染して赤ちゃんが肺炎などを起こす危険性があります。

クラジミア検査は、ほとんどの病院で妊婦検診の項目に入っています。感染が分かった時点で抗菌剤で治療を行います。

また、膣内に細菌が入ると羊膜絨毛膜炎などのを引き起こすこともあるので注意が必要です。

⒍“マタ旅”はほどほどに。

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マタニティ旅、略して“マタ旅”という言葉ができるぐらい、安定期に入ってからの妊婦さんの旅行に人気があります。

赤ちゃんが生まれる前に、身軽なうちに旅に出たい、という気持ちは理解できますが、マタ旅によるトラブルが多いのも事実。

長距離移動は避ける、どうしても出かけなければいけない時は休憩を取りつつ移動する、動きすぎや立ちっぱなしなどには注意をして出かけるようにしましょう。

特に妊娠中は血栓症を起こしやすいので、移動の際に長時間座りっぱなしというのは避けて、足をマッサージしたり、休憩の時に軽くストレッチする、水分をこまめに取るなどで体をほぐすことが大切です。

妊娠中には赤ちゃんとママの体の無事が第一です。通常とは違う体であるということを意識して、お腹の張りや疲れなど、体の声をよく聞くようにしましょう。

 

⒎シミやソバカス、抜け毛などのマイナートラブルにも注意!

 

妊娠中期になると、ホルモンのバランスの変化で様々なトラブルが現れてきます。そのほとんどは、出産後しばらくすれば治っていくものですが、快適に過ごすために次のようなことに気をつけましょう。

シミ、ソバカスができやすくなります。

妊娠中は紫外線の刺激から肌を守るために、普段よりもメラニン色素が沈着しやすくなっています。出産してしばらくすると、薄くなっていきますが、外出時にはUVクリームを塗るなどの対策をしましょう。

ビタミンたっぷりの果物もシミ、ソバカス予防に効果的です。

下半身の血行が悪くなり、足がつることも。

お腹が大きくなってくると、下半身が圧迫されて足がつりやすくなります。運動不足やカルシウム不足もその原因となっています。

入浴時に足をマッサージする、小魚や乳製品を積極的に摂る、ストレッチなどで予防していきましょう。

体毛が濃くなる、毛が抜ける

ホルモンバランスの急激な変化で、体毛が濃くなったり薄くなったり、髪の毛が抜けたり、白髪が増えたりというトラブルがあります。産後しばらくすると自然に元に戻りますから心配はいりません。

静脈瘤ができやすくなる

下半身の静脈が大きくなってきた子宮に圧迫されることで、静脈がこぶのように膨れる「静脈瘤」になることがあります。肛門や足、外陰部などにできやすいとされています。

長時間座りっぱなしなど同じ姿勢をとらない、下半身を温めて、血液循環を高めることが大切です。

 

まとめ

妊娠中期になると、「安定期」という安心感からか、旅行に行ったり、食事に行ったりする妊婦さんが多いように思います。

ママが我慢してストレスをためないことは大切です。楽しく妊娠生活を送る工夫をしていきたいですよね。ただ、無茶をした結果、辛い思いをするのはママです。お腹が張って、しんどくなって寝込んだり、急激に体重が増えて焦ったりという経験は妊娠経験者なら一度は経験しているもの。

そんな経験者からのアドバイスとしては、決して妊娠前と同じ体ではないということを常に意識をしておくこと。

友人や夫と旅行に行くと、ついつい無理をしたり、はしゃいで長時間歩いていることに気づかなかったりします。「身重」という昔ながらの言葉にある通り、妊娠中期はお腹が膨れてきて動きにくくなっている時期です。

無理せず、必要な栄養をたっぷり取って、楽しい妊娠生活を満喫してください。