妊娠出来ないのが辛い!20代・30代・40代別の原因と実践したいこと

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「妊活に取り組んでるのに妊娠できない」

「高齢出産でも妊娠できるの?」

自然妊娠もしくは不妊治療に取り組んでいるけど、なかなか結果が出ないと悩んでいませんか?

若いほど妊娠しやすいと言われますが、20歳代で不妊に悩む方も多数います。

妊娠できない原因は年齢だけではないかもしれません。

今回は妊娠の仕組みを解説した後に、年齢別の妊娠できない原因と妊娠するために実践したいことを紹介します。

今記事を読んで、あなたに必要な対策をとれるようにしてください。

妊娠のメカニズム

妊娠出来ない方は、まずは妊娠が起きるメカニズムを知ることが大切です。

子宮の両脇には卵巣があります。

卵巣では毎月1~2個の成熟した卵子が、外に出ていくのです。

この現象は排卵として知られています。

排卵した卵子が精子と結びつくことで受精卵となり、細胞分裂を繰り返しながら子宮へ向かいます。

子宮は受精卵のためにふかふかのベッドのようなものになり、受精卵が子宮内に落ち着く(=着床)と妊娠したというわけです。

簡単にまとめると、妊娠するときのポイントは以下のようになります。

  • 卵子が成熟すること
  • 排卵日の予測
  • 卵子にたどり着ける精子の質と量
  • 受精卵を迎え入れる子宮内膜の状態

治療前に知っておきたい不妊治療の流れ

晩婚や晩産等が背景となり、現代日本では不妊治療は一般的なものとなりました。

不妊治療と言っても種類は様々で、治療によって保険が適用されれば、適用されないこともあります。

基本的にはタイミング法、排卵誘発法、人工授精、そして体外受精の順に行われます。

以下が各治療の簡単な特徴です。

タイミング法

最も妊娠しやすい時期が排卵日2日前から排卵日。

その日に合わせて性交を行うのがタイミング法です。

排卵日を予測する方法は様々ですが、主な予測法は以下の通り。

  • 基礎体温検査
  • 排卵検査薬の使用
  • 病院検査(卵形膣超音波検査)

タイミング法の病院検査は保険が適用されます。

しかし月に2回以上の卵形膣超音波検査は、保険適用外となってしまいます。

排卵誘発薬

排卵誘発薬とは、排卵を促す内服薬や注射のことです。

排卵がない方はもちろん、排卵力が落ちてきている方、排卵がない方、そして卵子の質が低下している方に使用されます。

また人工授精・体外受精前に使用されることもあります。

排卵誘発剤には頭痛や吐き気、そして多胎妊娠の可能性を高めるというリスクがあります。

人工授精

あらかじめ採取しておいた精子を妊娠の可能性が高い期間にチューブで子宮内に送り込む方法です。

体外受精

体外受精は、あらかじめ採取した卵子と精子を受精させ、ある程度成長した受精卵を子宮内に戻す治療法です。

体外受精の最大のメリットは、確実に受精卵を確実に作ることができること。

しかし卵子や精子の力が衰えると、受精卵が消失する可能性もあります。

確実に妊娠できる方法ではありません。

20歳代が妊娠できない主な原因3つ

女性が最も妊娠しやすい時期は20歳前後と言われています。

20歳前後は質の高い卵子・精子を作り出すことができるため、加齢が不妊の原因となることはほとんどないでしょう。

ここからは、20歳代が妊娠できない原因として考えられること、そして不妊解消のために実践したいことを紹介します。

1.月経周期不全

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生理は卵胞ホルモンと黄体ホルモンがバランスを取り合うことで起きます。

これらホルモンバランスが崩れることで、生理周期に乱れが起きてしまうのです。

月経周期不全が起きると、妊娠する確率が最も高くなる排卵日の予測が難しくなります。

また生理不順では、卵子が十分に成長できず排卵が起きない可能性もあるのです。

2.早発卵巣不全

早発卵巣不全とは、20~30歳代で閉経を迎える症状のことです。

一般的には50歳前後に起こる閉経が、20歳代の方に起きることもあります。

卵巣の手術、化学療法、自己免疫性疾患等の副作用として起きる可能性があることが判明していますが、その他にも原因はあります。

病気や手術歴がなくても、以下のいずれかに該当する方は早期閉経につながりやすいので注意してください。

  • よく生理不順が起きる
  • 喫煙習慣がある
  • 過度なダイエットをしている
  • ストレスを感じやすい

いずれも卵巣機能に影響を与え、ホルモンバランスの乱れにつながる習慣です。

ホルモンバランスを安定させることが一番の予防法となります。

早発卵巣不全でも妊娠はできます。

しかしホルモン療法や排卵誘発薬等の不妊治療が必須となるでしょう。

3.勃起不全(ED)

勃起不全は中高年男性だけの悩みと思われがちですが、最近は20代男性で悩む人も多くなってきています。

勃起不全とは、勃起しないことだけではなく、勃起が原因で満足いく性行為ができないことを指します。

20歳男性に多い勃起不全の原因は以下の通り。

・過度のストレス

・性行為に対する緊張や不安

・過去のトラウマ

20代男性勃起不全の原因のほとんどが、心的要因なのです。

治療薬で勃起を促すと、自然と薬なしでも勃起できるようになるケースがほとんどです。

20歳代が妊娠するために実践したい4つのこと

20歳代の男女は非常に妊娠しやすい状態にあります。

思い当たる病歴が無かったり、妊娠できない原因が不明だったりする場合は、これから紹介するつのことを実践してみてください。

1.生活習慣を正す

20代生理不順の多くの原因は、生活習慣の乱れです。

喫煙や過度な飲酒はもちろん、栄養バランスのとれた3食の食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけてみてください。

またストレスを溜め込むのも良くはありません。

趣味に没頭する等ストレス発散の時間を作りましょう。

男女ともに肥満は妊娠率を下げることが分かっているので、ストレス発散のために運動をするのもオススメです。

2.過度なダイエットはやめる

女性に多い極端に食事量を減らす等の過度なダイエットはホルモンバランスを崩す大きな原因となります。

肥満はもちろん、痩せすぎも妊娠率を下げます。

ダイエットをする際に心がけたいのは、長期的での体重減量を目標にすることです。

食事は野菜や果物を積極的に取り入れるようにし、ウォーキング等の有酸素運動を取り入れるといいでしょう。

3.生理周期を理解する

自身の生理周期を理解することで、月経不順や無月経に早く気づくことができます。

また排卵日予測にもつながるので、妊活に取り組む方は必ず生理周期を知っておく必要があります。

正しい生理周期の数え方は、出血が始まった生理開始日を1日目とし、次の生理開始日前日までの期間です。

生理周期の目安は25~38日。

アプリやウェブサービスを使うと、簡単に生理周期を計算できるので活用しましょう。

4.無月経が起きたら産婦人科へ行く

生理が3か月以上来なかったら無月経です。

もし3か月以上来なかったら、必ず産婦人科へ行くようにしてください。

子宮頸がん、子宮がん、子宮内膜症、子宮筋腫等になっている可能性もあります。

30歳代が妊娠できない主な原因3つ

30歳代から不妊症の数は増加します。

ある調査では、30~34歳の14.6%、35~39歳の21.9%が不妊に悩んでいることが明らかになっています。

卵子の老化は30歳代から始まり、後半から加速するのです。

ここからは30歳代が妊娠できない主な原因を解説しましょう。

1.子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮以外の場所に子宮内膜ができてしまう病気のことです。

普通は生理のときに子宮内膜は体外に排出されますが、子宮以外の場所にできると排出されないので痛みや炎症を引き起こします。

子宮内膜症の原因は様々ですが、卵巣の老化が原因の一つであることは明らか。

卵巣の老化が始まる30歳代から発症率が増加するのです。

子宮内膜症に罹患した全ての人が不妊になるというわけではありませんが、30~50%という高い確率で不妊を合併してしまいます。

不妊を合併する理由は、子宮内膜症が卵子の放出や受精卵が着床するのを妨げるからだと考えられています。

2.子宮筋腫

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子宮筋腫とは、子宮にできる腫瘍のことです。

腫瘍と言えど、良性なので転移がなければ、命に関わることもないので大きな心配をする必要はありません。

子宮筋腫は30歳代から増加する病気で、30歳代から40歳代までの30%ほどが子宮筋腫に罹患していると言われています。

子宮筋腫は腫瘍ができた部位と大きさによっては不妊の原因となります。

例えば、卵管は精子と受精卵が移動する場所です。

その卵管に大きな腫瘍ができると不妊の原因となります。

また不妊だけではなく、初期流産のリスクを上げることもあります。

3.造精機能障害

造精機能障害とは、正常に精子が作れなくなることです。

精子が出なくなるというわけではなく、精子の運動率が低い・数が少ない・形が正常でなくなることを指します。

男性不妊の原因の70%ほどは不明ですが、明らかになっている原因の90%は造精機能障害なのです。

射精された精子のうち99%は子宮にたどり着く前に死んでしまいます。

精子の数が多ければ、それだけ精子が卵子にたどり着ける可能性が増加するということです。

また運動性が低い精子と奇形精子は受精率低下につながります。

30歳代が妊娠するために実践したい4つのこと

30歳代前半は自然妊娠できる確率がまだ高いです。

しかし後半になると、高齢出産に分類され自然妊娠が難しくなります。

30歳代が妊娠するためにするべき最も重要なことは、早めに行動すること。

健康的なライフスタイルの確立や排卵日予測に加えて、ぜひこれから紹介する4つのことを実践してください。

1.不妊治療を行うのかどうか早めに決める

卵子は老化することさえあれど、若返ることはありません。

30歳代女性と40歳代女性では妊娠できる確率が大きく異なれば、年齢が原因で妊娠をあきらめてしまうこともあります。

また35歳以上からは初期流産や妊婦病等のリスクが上がります。

子供を望むのかどうか、そして不妊治療を行うのかどうかをパートナーと話し合って、早めに行動に移すことが大切です。

2.定期的に産婦人科へ行く

子宮筋腫や子宮内膜症は自覚症状がないことが多く気づかない人もいます。

はっきりとした原因が判明していないので予防することはできません。

しかし早期発見できれば、治療がスムーズに進むので定期的に産婦人科へ検診に行くのをオススメします。

3.夫婦で不妊外来を訪れる

35歳以上の夫婦が自然妊娠できない場合は、夫婦で不妊外来するようにしましょう。

不妊治療というと女性だけのイメージが強くありますが、半分は男性にも原因があります。

不妊はパートナーどちらかだけの問題ではなく、夫婦の問題と考えることが重要です。

早めに原因を解明できたら、妊娠率も上がります。

妊娠率を上げるためにも、夫婦で不妊外来へ訪れましょう。

4.高たんぱく低脂肪・野菜中心の食事を意識する

どの年代でも食生活を意識することは大切ですが、妊活に取り組む30歳代以降の方は食生活を重視しましょう。

食品添加物が含まれた食事や高脂肪中心の食生活はやめるべきです。

豆類や魚介類の高たんぱく低脂肪の食材、ビタミンを豊富に含む野菜類を積極的に摂取しましょう。

食事は卵子と精子に大きな影響を与えます。

40歳代が妊娠できない主な原因4つ

40歳代は自然妊娠がしにくいだけではなく、不妊治療がなかなか実を結ばない年代でもあります。

また流産のリスクも高くあり、不妊治療を行った40歳の8.8%、45歳の0.8%が赤ちゃんの出産につながりました。

数こそ少ないですが、待望の赤ちゃんを出産するのは不可能ではありません。

まずは40歳代が妊娠できない原因を見ていきましょう。

1.老化

40歳代で最も多い妊娠ができない原因は、老化に伴う卵子と精子の質の低下です。

40歳代の自然妊娠率は約5%しかないと言われています。

そのため40歳代で妊娠に取り組む方は、まず不妊外来に訪れる必要があります。

そこで医師の助言に従い、計画的に妊活プランを立てましょう。

2.性行為回数の減少

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老化と共に性欲が減退するので、十分な性行為ができていないカップルは多いです。

また性欲問題だけではなく、働き盛りの夫が出張が多い、仕事で疲れている、そして病気になっていること等が性行為回数減少の原因となることも。

3.婦人科病気

40歳代になると子宮筋腫や子宮内膜症等の婦人科病気に悩まされる人が激増します。

先にも解説しましたが、婦人科病気は不妊へとつながることがあります。

また先に病気の治療を行ってから、不妊治療へと進むケースも珍しくはありません。

そうなると病気治療に時間がかかり、不妊治療開始が遅れる、結果的に妊娠率が低下してしまうのです。

4.精子の運動率の低下

精子の運動率は30歳を迎えたあたりから低下します。

35~39歳男性の精子運動率が61.3%、精子量が3.1mlに対し、40~44歳では精子運動率が55.7%、精子量は2.5mlまで低下してしまいます。

また、加齢とともに精子の質が低下することも知っておかなければいけません。

質の低い精子は、自然流産の確率や先天異常率を高めます。

40歳代が妊娠するために実践したい4つのこと

高齢出産となる40歳代は、20~30歳代よりも普段の生活に気をつける必要があります。

喫煙を止める、運動する、栄誉バランスとれた食事をする等は当たり前のことです。

ここからは当たり前のことに加えて、40歳代がするべきことを紹介します。

ぜひ実践してください。

1.医師と積極的にコミュニケーションをとる

夫婦ともに40歳代の場合は、不妊治療でも妊娠できる可能性が非常に低いです。

不妊治療が長引くことは多々あり、それに加えて費用の問題も出てきます。

40歳代が不妊治療を行う際には担当医と綿密なコミュニケーションを取ることが必要です。

そして時には、諦めることも重要です。

担当医に妊娠できる確率を尋ね、治療期間の目安を立てるのもいいですね。

ゴールの見えない不妊治療ほど辛いものはありません。

2.ストレスをためないようにする

40歳代の不妊治療は長期間に及びがちで、なかなか結果が出ないため焦りや不安からストレスを抱えやすいです。

しかしストレスは妊活の敵。

ストレスを感じないのは不可能なので、ストレスをためないことが大切です。

妊活に取り組む方こそ、ストレス発散を心がけてください。

特に運動はストレス解消になるだけではなく、血行促進にもつながるのでオススメです。

夫婦仲を深めるためにも、2人で運動をするといいですね。

3.適正体重を目指す

新陳代謝が落ちている40歳代は肥満傾向になりがちです。

しかし妊娠したときのことを考えると、今から適正体重に戻すようにしましょう。

特に40歳代の妊婦は、妊婦高血圧症と妊婦糖尿病のリスクが上がります。

妊娠してから体重を落とすのは難しいので、今から取り組んでおきましょう。

4.良い精子を保つ努力をする

実は精子に悪影響を与える習慣というものがいくつかあります。

例えば、薄毛に悩む方は育毛剤を使用しているかもしれません。

プロペシア等の薄毛に効果的と言われる育毛剤は精子の質を悪化させる可能性があります。

また仕事が忙しい方は、膝上でパソコンを使用することが多々あるでしょう。

実は睾丸を温めることも精子に悪影響を及ぼします。

以下が精子の質を高めるためにすべきことです。

  • 禁煙する
  • 下着は通気性の良いトランクス
  • 睾丸を温めない(パソコン、長風呂、サウナ等は避ける)
  • 長時間の自転車は精子に悪い
  • 禁欲しすぎない

まとめ~妊娠はスピードが重要~

妊娠は年齢が若いほどしやすいです。

若い方は将来の子づくり計画を立て始めて、早めに妊活に取り組むといいでしょう。

子供を複数人望むのならなおさらです。

年齢が若いほど、流産や先天性障害のリスクも下がります。

30歳代・40歳代の方は自分に不妊治療が必要なのかどうか早めに見極めましょう。

特に30歳代後半以上の方でなかなか妊娠できない方は、不妊治療外来に訪れることをオススメします。

不妊治療中には妊娠を見据えたライフスタイルの改善も意識してください。