妊娠初期におりものが水っぽい!オリモノの原因や影響と6つの対処法

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妊活ママさんは、ちょっとした体調の変化に敏感になりますよね。

妊娠初期には、基礎体温の上昇、倦怠感のほか、水っぽいおりものが出るという症状が見られることも。

そのため、妊娠超初期に値する時期にサラサラと水っぽいおりものが出ると、「妊娠したかも!?」と期待してしまいます。

こちらの記事では、妊娠初期におりものが水っぽくなる原因や症状などを解説し、対処法として、次の6つのポイントをご紹介しています。

  • まずは医師の診断から!
  • 身体を内外から温める
  • 免疫力を高める食べ物を食べる
  • ストレスを溜めない
  • デリケートゾーンの洗い方を見直す
  • おりものシートや布ナプキンで漏れを防止

妊娠初期に水っぽいおりものが出た時には、ぜひこちらの記事をご参考になさってくださいね。

妊娠初期に水っぽいおりものが出ても大丈夫?その原因は?

「突然、水っぽいおりものが出るようになったので、妊娠検査薬で調べたら妊娠していた。」と、最初に現れた妊娠の兆候が、このおりものの変化だったという先輩ママさんも少なくないようです。

そこで、なぜ妊娠初期に水っぽいおりものが出るのかについて解説します。

女性ホルモンのエストロゲンが原因

受精卵が着床すると、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)の分泌が始まり、また、女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増加します。

このエストロゲンとプロゲステロンは、受精卵の着床や妊娠の維持をサポートしてくれるホルモンなんです。

特に、エストロゲンには、次のような働きがあります。

・精子がスムーズに卵管までたどり着けるよう、多くの粘液(おりもの)を分泌。

・受精卵が着床しやすくなるよう、子宮内膜を肥厚化。

エストロゲンの作用により分泌されるおりものは、糸を引くような粘り気があり水っぽいのが特徴。

それは、上記に挙げた、『精子が受精卵の待つ子宮内へスムーズにたどり着けるようにするため。』

妊娠成立後には、こうした作用を持つエストロゲンの分泌が増えることから、水っぽいおりものが出るようになります。

胎児を細菌などから守るため

あなたは、おりもののそもそもの役割をご存知でしょうか?

おりものは、先ほどご紹介した受精卵の着床を助けるだけでなく、膣の中を酸性にして潤すことで子宮内などに雑菌などが入らないよう防御してくれるという機能もあるんです。

妊娠ではない原因で水っぽいおりものが出る場合

妊娠初期に水っぽいおりものが出る場合、その原因は妊娠とは限りません。

がんなどの重大な病気によるものの可能性もありますので注意が必要です。

以下に水っぽいおりものの原因となる主な病気をまとめました。

子宮がんによるもの

子宮がんには、子宮頸部に発生する子宮頸がんと、胎児が発育する子宮内膜から発生する子宮体がんとがあります。

子宮頸がんは、そのほとんどがヒトパピローマウイルスの感染によるものです。

子宮体がんの原因は、女性ホルモンのエストロゲンによるものがほとんどだと言われています。

グラフ:部位別・年齢別にみた子宮がん発生率

(出典:国立がん研究センターがん対策情報センターがん情報サービス

発生率を比べてみると、子宮頸がんは20代後半から40代後半にかけて増加、子宮体がんは閉経後の50代以後に増加するのが特徴的です。

もし子宮がんにかかった場合、出血の症状がみられます。

また子宮体がんは水っぽいおりものも症状の一つにありますが、子宮頸がんにおいても水っぽいおりものが出たという方も少なくありません。

しかも子宮がんは、早期に適切な処置を行わなければ、他の臓器に転移する可能性も。

大事に至る前に、水っぽいオリモノと出血が見られた際は放っておかず医療機関を受診してください。

クラミジア感染症によるもの

図:クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)の電子顕微鏡像

(出典元:国立感染症研究所

クラミジア感染症は、クラミジア・トラコマチスという細菌が感染する病気です。

この病気は性行為によって感染します。

クラミジア感染者と性交渉を行うと、50%以上の確率で感染(男性に比べ女性の方が感染率は高い)するといわれています。

出典元:春木レディースクリニック

性器クラミジア感染症に女性がかかると、多くの方には水っぽいおりものの症状がみられます。

稀に黄色く濃いおりものが出ることもあるそうです。

性器クラミジア感染症は、体内で感染が広がると骨盤腹膜炎になるなど重症化することも。

また、切迫流産や早産の原因となったり、出産時に産道でお腹の赤ちゃんに感染するなど、さまざまなリスクがあります。

膣炎によるもの

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カッテージチーズのような白いものが混ざって水っぽいおりものが出て、陰部にかゆみがある場合は、カンジダ膣炎かもしれません。

カンジダ膣炎は、膣内にもともと存在しているカンジダ菌というカビの仲間が増殖するもの。

病気や妊娠中など身体の抵抗力が低下した時に発症しやすい病気です。

また、臭いにおいがする灰色や黄色などの水っぽいおりものが出て、かゆみを伴う場合は、細菌性膣炎の可能性も。

細菌性膣炎は、膣内に雑菌が繁殖して発症する病気です。

病気などによる抵抗力の低下だけでなく、膣内を石鹸などで過剰に洗うことで、雑菌などの侵入を防ぐデーデルライン桿菌という乳酸菌が減少することで細菌性膣炎になることもあり得ます。

そして腐敗臭を伴うクリーム色の水っぽいおりものや泡だったおりものに加え、陰部にかゆみがみられる場合は、トリコモナス膣炎が疑われます。

これはトリコモナス原虫という生物が膣内に入り、発症する病気。

性行為だけでなく、入浴やタオルなどから感染することもあります。

妊娠中に感染すると、早産や流産になる恐れがありますのでご注意ください。

子宮内の疾患によるもの

子宮筋腫は、子宮内のあちこちにできる良性の腫瘍です。

この子宮筋腫の代表的な症状は月経量の増加ですが、失禁のような水っぽいおりものが出ることも。

また、子宮頸管の粘膜にできるイボのような子宮頸管ポリープ、膣や子宮の入り口がただれる子宮膣部びらんも、水っぽいおりものが出ることがあるようです。

子宮膣部びらんは、多くの女性にみられる症状なので心配ありません。

しかし、子宮筋腫や子宮頸管ポリープは、できている部位などによっては早産や流産になるリスクがあります。

妊娠初期に水っぽい茶色のおりものが!これって病気なの?

妊娠初期に水っぽいおりものが出たという先輩ママさんは、透明か、白や黄色っぽい色だったという方が多いようです。

しかし、茶色のおりもの(茶おり)が出た方もいらっしゃいます。

茶色のおりものは、出血によるものです。

血液が赤いのは、赤血球の中に含まれるヘモグロビンの色素が赤いからですが、出血から時間が経つと酸化によって茶色く変化します。

つまり茶色いおりものは、体内で出血してから時間が経ったものが排出されたものということ。

この茶色く水っぽいおりものが出る原因はいろいろありますが、そのうち主なものをピックアップしてご紹介します。

着床出血によるもの

着床出血とは、受精卵が着床する時に少量出血がある症状をいいます。

受精卵は卵管から子宮内に入り、絨毛という根っこを生やして子宮内膜に取り付きます。

その際に、絨毛が子宮内膜を傷つけて出血するもの。

着床は、排卵後1週間前後、妊娠3週あたりに起こります。

また出血は大体3日間、長くても1週間程度で止まります。

着床出血が起こらない人も多くいます。

量も様々で、ティッシュにつく程度であったり、普段の生理と同じくらい大量という方もいます。

そしてこの時期はおりものそのものが水っぽいものになりがちですので、時間が経った出血が混ざると水っぽい茶色のおりものになることもあるのです。

切迫流産によるもの

性器出血(子宮出血)や下腹部痛・腰痛をきたして、流産がさし迫った状態を切迫流産と呼びますが、約15%の妊婦さんに見られ、けっしてめずらしい症状ではありません。

(出典元::山本産婦人科

妊娠初期の切迫流産は、そのほとんどがお腹の赤ちゃんの染色体異常によるもの。

しかし子宮筋腫や感染症などが原因となることもあります。

切迫流産について医師が説明している動画をご紹介します。

切迫流産になった場合は出血がありますので、茶色いおりものが出ることも少なくありません。

また、お腹の張りや痛みの症状も出ます。

もし以上に挙げた症状で気になる方は、早急に医師へ相談しましょう。

 婦人科系の疾患による不正出血

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子宮がんにかかった場合、子宮内の出血が混ざって茶色く水っぽいおりものがみられることがあります。

また、子宮筋腫や子宮頸管ポリープなどで不正出血がある場合も同様に、水っぽいおりものに血が混ざって茶色になることも。

また、クラミジアやトリコモナスの感染による子宮頸管炎が発症し出血や化膿している場合には、水っぽい茶色のおりものが出ることがあります。

妊娠初期の水っぽいおりものは臭い?大量に出るの?

妊娠初期の水っぽいおりもののにおいや量についても気になりますよね。

どんなにおいがするのか、量はどのくらい出るのかについて、解説します。

妊娠初期の水っぽいおりものはどんなにおい?

妊娠初期の水っぽいおりものはどんなにおいがするのでしょうか?

ほとんどの先輩ママさんは、においがないか、やや酸っぱいようなにおいがしたということです。

この酸っぱいにおいは、前に述べた膣内に常在するデーデルライン桿菌という乳酸菌によるもの。

このデーデルライン桿菌は、膣内を酸性に保って、細菌やバイ菌の侵入をブロックしてくれているんです。

ですから、酸っぱいにおいがするからといって、気にすることはありませんよ。

ただしおりものが臭うようでしたら、細菌性膣炎やトリコモナス膣炎など、病気による可能性があります。

いつもとちょっと匂いが違うな?と、においが気になる場合は、医師の診断を受けてくださいね。

水っぽいおりもの、どれぐらいの量出るの?

妊娠初期になると水っぽいおりものが増えるといいますが、どれぐらいの量出るのでしょうか?

先輩ママさんの中には、おりものシートでは対応しきれないほど出るという方もいらっしゃれば、あまり出なかったという方も。

このように、水っぽいおりものの量には個人差があるようです。

ですから、水っぽいおりものが出ないからといって、心配ありません。

妊娠初期の水っぽいおりもの6つの対処法

妊娠初期に水っぽいおりものが出た場合、どのように対処すればいいのでしょうか?

ここでおすすめの対処法を6つご紹介します。

まずは医師の診断から!

水っぽいおりものは妊娠初期にみられる症状の一つですが、切迫流産やクラミジア感染症などの病気によるものの可能性もあります。

したがって、茶おりも含め、おりもの以外の症状とも照らし合わせ早急に医師に相談してくださいね。

免疫力を高める3つの対処法

カンジダ膣炎や細菌性膣炎は、妊娠初期のホルモンバランスの乱れに起因する抵抗力の低下から発症することもあります。病院での治療はもちろんですが、以後かからないようにするためには免疫力を高めましょう。

そこで、免疫力の向上に効果的な対処法を3つご紹介します。

・身体を内外から温める

温かいものを食べたり、カイロや湯たんぽなどで身体を内外から温めましょう。

・ストレスを溜めない

ストレスを溜めると、自律神経のバランスが乱れて身体の抵抗力が低下します。

そのため、適度なウォーキングをしたり、ヒーリング効果のある音楽を聴くなど、ストレスを溜めないようにすることも大切です。

・デリケートゾーンの洗い方を見直す

妊娠初期に水っぽいおりものがたくさん出るので気になるところですね。

しかし、膣内を石鹸などで過剰に洗浄すると、膣内を酸性にして細菌などの侵入を制御するデーデルライン桿菌という乳酸菌が減少。

かえって雑菌が繁殖して細菌性膣炎になることもあります。

よって膣内を過剰に洗うのはタブーです。

デリケートゾーン(外陰部)を洗う時でも、軽くお湯で洗う程度で問題ありません。

どうしても気になる場合は、デリケートゾーンにも使える弱酸性のボディーシャンプーも販売されています。

くれぐれも洗いすぎないように気をつけてくださいね。

おりものシートや布ナプキンで漏れを防止

水っぽいおりものが多いと、ショーツなどが濡れるだけでなく、スカートなどのボトムスにまで染みてしまうこともありがち。

そのため、妊娠初期には、おりものシートを携行されるようおすすめします。

おりものシートは、コットン100%素材なので、生理ナプキンと違って通気性がよくムレを感じにくいというのが大きなポイントです。

また、布で作られた布ナプキンもおすすめです。

こちらも市販のものはほとんどがコットン100%。中には、シルク100%というものも。

通気性がよいだけでなく、布をデリケートゾーンに置くことから、冷えの防止にも効果的です。

おりものシートに比べると、交換の頻度も少なくて済みますし、洗濯すれば何度も使うことができるというのもメリットですね。

まとめ

妊娠初期におりものが水っぽくなるのは、エストロゲンの分泌が増える影響やお腹の中の赤ちゃんを細菌などから守るための作用です。

しかし茶おりだったりした場合は、もしかしたら切迫流産や婦人科疾患や感染症によるものかもしれません。

このような場合は早期に適切な治療を受けることが大切です。

したがって、水っぽいおりものが出た時には、お腹の中の赤ちゃんを守るためにもまずは医師の診断を受けてくださいね。