妊娠後期の寝方はシムス以外はダメ?臨月の寝方7つの注意点とポイント

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妊娠後期になるとお腹もだいぶ大きくなり、体勢もきついものが増えてきます。

足の爪を切るのがとても大変になったり、靴を履くのも一苦労。

妊娠前はうつ伏せに横になって本を読んだりできましたが、妊娠後期にはそういった姿勢はとれませんよね。

腰も痛くなるし、大きいお腹を抱えているというのは本当に大変なことです。

妊娠後期の大きなお腹では寝る時の体勢も限られてしまいます。

うつ伏せはおろか、仰向けも大きなお腹が圧迫して苦しく感じる方もいるでしょう。

そこで妊娠後期の大きなお腹にお勧めの寝方に「シムス体位」というものがあります。

これは横向きになって楽な姿勢をとる体制です。

妊娠後期の妊婦さんに負担がなく楽な姿勢をと産婦人科医が提唱した体位のこと。

本に掲載されていたりするので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

しかし妊娠後期の寝方はシムス体位以外はダメなのでしょうか?

結論を言うと、妊婦さん本人が苦しくなければシムスにこだわることはありません。

しかし、臨月お腹での寝方には7つの注意点とポイントがあります。

  • うつ伏せ寝はNG
  • 仰向けはお腹が張りやすくなる
  • 仰向けは胃を圧迫する
  • 仰向けは仰臥位低血圧症候群に注意が必要
  • 横向寝は左を下に
  • 体勢が辛い時いは抱き枕を使う
  • 自分の楽な姿勢を探す

臨月では大きなお腹で寝苦しいですが、少しでも楽に寝られるように体勢を工夫してみましょう。

臨月の妊婦さんにお勧めの寝方!シムス体位とは?

臨月でお腹の大きくなった妊婦さんは寝るときも体勢がなかなか定まらないですよね。

そんなときにお勧めなのが「シムス体位」という寝方です。

この「シムス体位」という寝方は、アメリカの婦人科医「J・マリオン・シムズ」が提唱した寝方で、妊婦の安楽体位として用いられています。

他にも直腸検査や治療、浣腸などのときに患者さんが楽にできるようにと指示されている体位。

お腹の大きくなった臨月の妊婦さんでも体に負担をかけずに楽に横になることができる体位で、大きなお腹の負担による体の不調からも守ってくれます。

シムス体位のやり方は

①左を下にして横向きに寝ます
②左の足をまっすぐに伸ばします
③右足は足の付け根と膝を曲げます
④お腹に負担がかからない程度にうつ伏せ気味に前に体重をかけましょう
⑤左腕を体の後ろ側に回します

この体制だとお腹が大きくても体への負担を最小限にして寝ることができます。

ぜひ試してみてください。

参考

また、シムス体位ですと大きな子宮によって下大静脈が圧迫されにくくなりますので「仰臥位低血圧症候群」を防ぐことができます。

仰臥位低血圧症候群に関しては後ほど詳しく解説します。

大きなお腹で寝るのも苦しい臨月!寝る時の注意点やポイントは?

臨月の妊婦さんにお勧めの寝方が「シムス体位」というものはわかりましたね。

しかし、人によってはシムス体位だと寝にくい方もいるでしょう。

シムス体位は左側を下にして寝ますが、中には右を下にした方が楽という意見もあります。

妊娠後期だからと言って、必ずシムス体位で寝なければいけないというわけではありません。

なんといっても自分が楽な体勢で寝るのが一番!

しかし、妊娠後期でお腹が大きい状態での寝る姿勢には7つの注意点とポイントがあります。

うつ伏せ寝はNG

冒頭でも触れたように、妊娠後期くらい大きくなったお腹ではうつ伏せで寝るのは不可能です。

自分も苦しいですが、お腹の赤ちゃんも圧迫されてしまうのでうつ伏せで寝るのはやめましょう。

仰向けはお腹が張りやすくなる

仰向けで寝ると大きなお腹に自分が潰されて苦しいですし、お腹が張りやすくなってしまいます。

仰向けで寝る場合は長時間やらないようにしたほうが無難です。

仰向けは胃を圧迫する

仰向けで寝ると大きくなったお腹が胃を圧迫して気分が悪くなることもあります。

仰向けは仰臥位低血圧症候群に注意が必要

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妊娠後期の大きなお腹で仰向け寝をするとき、一番怖いのが「仰臥位低血圧症候群」です。

大きなお腹で仰向けに寝ることで下大静脈が圧迫されて急激に低血圧を引き起こしてしまう状態。

この状態になると気分が悪くなったり最悪意識がなくなったりします。

関連記事⇒妊娠後期に仰向けで寝るとお腹が張る!胎児への影響と6つの対処法

横向寝は左を下に

横向きになるときはなるべく左側を下にしましょう。

そうすることで下大静脈が圧迫されことがなくなり、仰臥位低血圧症候群を防げます。

中には右を下にして寝る方が楽と答える妊婦さんもいます。

寝返り等で短時間右を下にする姿勢をするのは問題ありません。

ただし、長時間になると話は別です。

右側には下大静脈が通っています。

右側を下にした状態だと子宮で大静脈を圧迫し、足から心臓へ戻ってくる血液の循環を妨げてしまうことになります。

いわば足でホースを踏み続けている状態。

ママとお腹の中の赤ちゃんにとって血液循環は互いの命を守るうえで大切なことですので、右側を下にして眠るのはさかごの改善で指導されている以外は短時間に留めておくことをお勧めします。

ちなみに左側には大動脈が流れていますが、下大動脈の血管は大静脈よりも頑丈にできているので、多少の圧力がかかってもへこたれません。

左側を下にして寝ることが推奨されているのもそのためです。

体勢が辛い時には抱き枕を使う

横向きに寝ていてもお腹が重くて辛いときは抱き枕を使ってみてください。

抱き枕に手足を乗せることで楽な体勢を維持できます。

自分の楽な姿勢を探す

シムス体位など、お勧めの寝方もありますが一番は自分が楽になれる体勢を見つけることです。

抱き枕やクッションなどの道具も使って楽に横になれる体勢を探してみましょう。

妊娠後期の仰向け寝は危険?注意点を守って楽な姿勢で寝よう。

妊娠後期、臨月になるとびっくりするくらいお腹が大きくなり、その重さも羊水と赤ちゃんで相当なものになります。

日中の生活もお腹が大きくて苦しくてできないこと、やりにくいことが増えて不便な思いをすることもありますよね。

寝るときもお腹が重くて寝にくい、体勢が辛い、寝返りがうちにくいなど困ったことがあります。

少しでも楽に寝るためにいろいろな寝方をしてみるのも良いでしょう。

シムス体位など妊娠後期の妊婦さんに楽な姿勢を研究して、抱き枕などを使って自分に一番楽な寝方を探してみてください。