セックスの悩みは人に相談しにくいものです。
ですが、当人にとってはとても深刻な問題でしょう。
また射精できないということは男性側だけでなく、女性にも心配をかけます。
「私の魅力が足りないから」「私のことが好きじゃないから」と思わせてしまうこともあるでしょう。
射精ができない原因には様々なことが考えられます。
怪我や病気が原因ということもありますし、ストレスからそのようになってしまう場合もあります。
ここでは射精できなくなってしまう原因と治す方法についてまとめました。
射精できなくなる病気がある

大辞林 第3版によると、「射精とは外尿道口から精液が噴出すること。
性器に加えられる刺激により射精中枢が興奮し、興奮が最高に達すると反射的に起こる。」とあります。
刺激というのは自慰行為やセックスのことです。
射精が起こるときには男性器は勃起します。
しかし、「勃起はするけど、射精ができない。」という状況になってしまう人もいます。
これが射精障害です。
射精障害は症状も様々で「今まで1度も射精したことがない」「ある時を境にできなくなった」「自慰行為では射精できるけど、セックスではできない。」などがあります。
このような症状があると当人も心配になるでしょうが、パートナーがいる場合には相手も不安にさせてしまいます。
射精できなくなるには原因があります。
そしてその原因を知ることで治療できる場合もあります。
射精できなくなる病気、膣内射精障害とは?

膣内射精障害とは、性行為はできるのに、膣内で射精できないことを言います。
原因には自慰行為のしすぎや勃起障害(ED)、心因性 (ストレス)などが考えられます。
①自慰行為のしすぎ
自慰行為をしすぎると、性行為で射精できなくなってしまうことがあります。
それは、自慰行為は、手で握って行うなど、強い力が加わります。
その強い力に慣れてしまうと、膣は柔らかいので刺激が足りなくなってしまうのです。
また激しいAVを見過ぎることも、セックスで興奮できない原因になり、射精できなくなってしまうことに繋がります。
この場合は禁欲することで治る可能性があります。
自慰行為はしない。
AVも見ない。
それが治療法になります。

②勃起障害(ED)
勃起障害とは、勃起機能の低下のことです。
勃起してもその状態を維持できない。
十分に勃起しないため満足な性交が行えない状態のことを言います。
EDという言葉の方が聞き慣れているかもしれません。
EDとは勃起障害のことを英語で「Erectile Dysfunction」というのでその略語でEDと言われています。
勃起は、性的な刺激や直接刺激されることで起こります。
男性の陰茎内には尿道海綿体と一対の陰茎海綿体があります。
勃起には陰茎海綿体が関係しています。
陰茎海綿体内には海綿状動脈とらせん動脈、海綿体小柱の平滑筋というものがあります。
平常時これらは収縮しています。
しかし、性的な刺激や直接刺激されると、まず大脳が性的刺激を感知し興奮します。
その信号が神経を通して陰茎海綿体神経に伝わります。
すると海綿体内では海綿体動脈やらせん動脈、海綿体小柱の平滑筋の弛緩が始まり血流が増して勃起するのです。
この流れがうまくいかず、動脈に十分な血液が流れないことで勃起障害が起こります。
勃起障害は加齢と共に起こりやすくなるそうです。
それは動脈硬化や高血圧、脂質異常、糖尿病など生活習慣病になり、十分に血流が流れないことが原因です。
ですが、勃起障害が起こるのは加齢だけが原因ではありません。
ストレスなど心因性のことが原因になることも多いのです。
これは性的なことに対するストレスだけではありません。
仕事のこと、お金のこと、将来のこと、子供のこと、過去のトラウマなど一見関係のなさそうなことでも勃起障害を引き起こすことがあるのです。
勃起障害には薬があります。
泌尿器科を受診してみましょう。
射精できなくなる病気、無射精症とは?

無射精症とは、性液に精子が含まれていないということではなく、性液自体が出ないことを言います。
勃起して性交し、オルガズムに達するのに射精しない場合とオルガズム自体を感じない場合があります。
①逆行性射精
逆行性射精とは、射精した感じはあるのに精液が出ていないことを言います。
正常の射精時には内尿道口は閉鎖されているため、膀胱内には射出されません。
しかし、何らかの原因で内尿道口が閉鎖しきれなくなると、性液は膀胱内に射出してしまうのです。
膀胱内に射出された性液は、尿と一緒に排出されるので、体には問題ないようです。
しかし、性行為をしても膣内には射精しないので、不妊の原因になります。
原因としては、前立腺肥大症の手術や糖尿病による末梢神経障害、脊髄損傷、薬の副作用などがあります。
②無オルガズム症
無オルガズム症は、勃起して性行為はできるもののオルガズムに達しないという症状です。
オルガズムに達しなくても射精できる場合もありますが、オルガズムに達しないため射精しないということもあります。
ストレスや過去のトラウマ、不安感など心因性のことが原因のことが多いようです。
しかし、高血圧や糖尿病など病気が原因の場合もあります。
参考
まとめ

射精できないというのは、当人にとってもパートナーにとっても深刻な問題です。
病気や心因性など原因がわかれば治療法もあるので、1度相談に行ってみるのもいいかもしれません。