赤ちゃんの離乳食で梅干しはいつから食べて大丈夫?5つの注意点とおすすめレシピ

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おにぎりの具、おかゆ、サラダ、お肉、お菓子にさえも合う「梅干し」。

疲れている時に食べると、あの酸っぱさが元気をくれます。

料理のちょっとしたアクセントになる梅干しを、赤ちゃんは一体いつから食べられるのでしょうか。

5つの注意点と梅干しを使った簡単レシピを紹介します。

この記事のポイントは次の4つです。

  • 赤ちゃんは何歳から梅干しを食べられるのか
  • 食べさせる時の5つの注意点
  • 梅干し事故の、万が一の時の対策
  • おすすめレシピ

それでは順にみていきましょう♪

赤ちゃんは梅干しをいつから食べられる?

赤ちゃんが梅干しを食べられるのは、塩抜きをしているもので、カミカミ期(9〜11ヶ月)にほんの少量から。

梅干しは塩分濃度が高いのでほんの少量にとどめましょう。梅漬けも同じことが言えます。

赤ちゃんが1回の食事で摂取できる塩の量は、

カミカミ期(9〜11ヶ月)…1回0.12g

パクパク期(1歳〜1歳6ヶ月)…1回0.6g

以上の量をもとに塩抜きされた梅干しの摂取量を換算すると、

カミカミ期(9〜11ヶ月)…1回約1g

パクパク期(1歳〜1歳6ヶ月)…1回約5g

※塩分10%の場合

となります。

ただし、梅干しの塩分濃度は家庭のものや、スーパーの製品によっても大きな差があるので、使える量はその都度変わってしまいます。

塩抜きしても塩分は完全には取り切れませんし、どの程度塩分濃度が下がったのかも分かりません。

目安としては、香りがほのかにするぐらい。大人が食べてみて酸っぱい味がするのは使いすぎです。

梅干しを与えるときの5つの注意点

赤ちゃんに梅干しを与えるときには以下の5つに注意して下さい。

1つめは、はちみつ入り梅干しを与えないこと。

梅干しの塩分を抜いて、はちみつで味を付けたものがありますが、決して赤ちゃんには与えないでください。

はちみつにはボツリヌス菌が潜んでいる可能性があり、1歳未満の赤ちゃんはその菌によって死んでしまう可能性もあります。

関連記事⇒赤ちゃんのはちみつは死亡リスクが!乳児はなぜ蜂蜜NG?4つの注意点と食べてしまった時の対応

2つめは、初めて与える時は必ず加熱すること。

赤ちゃんに梅干しを初めて与える時は、必ず加熱し少量にとどめましょう。

初めて食べる食材は、アレルギー反応が出る可能性があります。

その時に、重篤化しないようにするためです。

3つめは、梅干しの下処理をきちんと行うこと。

赤ちゃんに梅干しを与える時は、種抜きと塩抜きをきちんと行いましょう。

万が一離乳食に種が入っていて、赤ちゃんが種を砕けず喉に詰まらせてしまうと、最悪窒息死も考えられます。

ご存知の通り、梅干しは塩分濃度がとても高い食品です。

塩抜きがきちんとされていなくて、必要以上に塩分を摂取してしまうと、食塩中毒で亡くなってしまう可能性もあります。

赤ちゃんは体内の塩分濃度が濃くなっても、腎機能が未発達なので塩分を上手に処理することができません。

体内の塩分濃度を薄くしようと、他の臓器から水分を摂り、脱水症状や多臓器不全などを起こしてしまう可能性があり、最悪には食塩中毒で死に至ります。

日本中毒センターによると、人の塩分摂取の致死量は体重1kgあたり0.5〜5.0gとあります。

例えば生後9ヶ月の8kgの赤ちゃんだと4.0〜40.0g。

昔ながらの製法で作られている梅干しは、塩分濃度20%前後だと言われています。

梅干し1粒を10gと想定すると、1粒当たりの食塩相当量はおおよそ2gです。

梅干し2つで、死の危険があるとは大変恐ろしいです。

くれぐれも塩抜きを忘れずに徹底してくださいね。塩抜きの方法はレシピのところでご紹介します。

関連記事⇒赤ちゃんの塩分摂りすぎは死亡リスクあり?乳児の塩分目安量と3つの注意点

4つめは、あまり使わないこと。

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塩分濃度が高い梅干しは、あまりあちこちで使わないようにしましょう。

塩抜きしても、完全に塩分濃度が0にはなりません。

離乳食を濃い味付けばかりにしてしまうと、赤ちゃんが将来的に若いうちから生活習慣病を発症してしまう確率が高くなります。

毎日塩分を多く摂取するのは、高血圧や心臓病、腎臓病などの生活習慣病にの原因のもとです。

塩分は体に重要な栄養素ですが、日常生活の食事には塩分が含まれているものに溢れています。

なので、塩分が足りないという事態は脱水症状や下痢や嘔吐が続いた場合にしか起こりえません。

何もなければ、塩分を積極的に摂取するよりも減塩に努める方が健康的です。

赤ちゃんには素材の味を大切に、塩分濃度は高くしないように気を付けてあげましょう。

また周囲の大人が赤ちゃんに好意で塩分濃度の高い食品をあげようとしていたら、きちんと説明して赤ちゃんの将来の為にも、やめてもらいましょう。

5つめは、与える前に味見をすること。

梅干しを入れすぎていないか、最終確認をしましょう。

カミカミ期(9〜11ヶ月)に与えられる梅干しの量はごく僅かで、香りはしますが味がありません。

梅干しの味がした時点で、入れすぎです。

離乳食を与える前は必ず、熱くて火傷しないか、食材は変な味はしないか、も併せて大人の舌できちんと確認してあげましょう。

梅干しの、万が一があったら…!

育児中は予測できないことが起こる可能性が多いにあります。

特に乳児期は、注意したいことがたくさんあるので赤ちゃんに目が離せませんよね。

万が一のトラブルを回避できるように、梅干しで起こりうる可能性と対処法を知っておきましょう。

梅干しを勝手に食べていたら。

赤ちゃんが勝手に必要以上の梅干しを食べてしまっていたら…。

前項でも説明した恐ろしい食塩中毒を引き起こす可能性があります。

数時間以内に頭痛、嘔吐、めまい、発熱、下痢等の症状が表れます。

すぐに救急車を呼ぶか病院に向かって、可能ならば水を大量に飲ませて嘔吐するように促してください。

もし家で嘔吐できても、その後できちんと病院を受診しましょう。

梅干しの種を誤飲してしまったら。

きちんと梅干しの種を取り除いたにも関わらず、ちょっと目を離した隙に赤ちゃんがテーブルに置いてあった種を飲み込んでしまったら…。

しっかりと飲み込めて、機嫌が良かったらそのままで大丈夫です。

梅の種は少し硬いですが、赤ちゃんの胃袋でもきれいに処理され、数日すればうんちと一緒に出てきます。

飲み込めず詰まってしまった場合、口の中に指を入れて取り出そうとするのは、かえって異物を奥のほうに押し込むことになり、窒息の危険性があるのでやめてください。

背中を叩いたり胸を圧迫するなどして、とにかく吐き出させましょう。

東京消防庁では、以下の緊急対応をとても分かりやすく図で載せているので、ぜひ見てみてください。

①反応ある乳児に対して、背中を強くたたく方法(背部叩打法)

・乳児をうつぶせにし、その下側に腕を通す。

・指で乳児の下あごを支えて軽く突き出し、上半身がやや低くなるような姿勢にする。

・手の付け根で両側の肩甲骨の間を4~5回迅速にたたく。

②反応ある乳児に対して、胸骨を圧迫する方法(胸部突き上げ法)

・背部叩打法で除去できなければ、あおむけにし、胸骨圧迫の要領で、4~5回圧迫する。

・2本指を乳児の両乳頭を結ぶ線と胸骨が交差する部分より少し足側におく。

(1歳未満)

①背部叩打法と②胸部突き上げ法を、異物が取れるか、反応がなくなるまで繰り返す。

(1歳以上)

①背部叩打法と腹部突き上げ法を、異物が取れるか、反応がなくなるまで繰り返す。

○反応がなくなった場合は、ただちに心肺蘇生を開始してください。

引用:STOP!子どもの「窒息・誤飲」-東京消防庁

誤飲の事故は0~1歳の間に最も多く、梅干しの種に限らず注意が必要です。

梅干しの嬉しい4つのメリット!

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青梅を生で食べると、アミグダリン酸素が青酸を生じるため中毒を起こします。

しかし、熟した梅ではそれは起こらないので安心してください。

梅にはもともと、ビタミンやミネラルはあまり含まれていません。

しかし梅干しになると、クエン酸などの有機酸を豊富に含み、多くの良さを発揮します。

以下では梅干しのメリットを4つご紹介します♪

1つめは、疲労回復

梅干しのすっぱさの基となっているクエン酸。

クエン酸は、代謝をスムーズにして、疲労物質を体外へ排泄させてくれます。

疲れ予防、疲労回復にはうってつけです。

2つめは、殺菌作用

梅干しには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれています。

水溶性食物繊維は、胃で膨らみ粘性があるため腹もちが良くなります。

そのため、食べ過ぎを防止してくれます。

不溶性食物繊維は、腸内で便をやわらかくしたり、腸の動きを活発にし、便秘解消をしてくれます。

3つめは、食欲増進

梅干しを見たりにおいを嗅いだだけでも、唾液が出ることってありませんか。

梅干しのすっぱい臭いは、唾液や胃酸の分泌を促し、食欲を増進させてくれます。

関連記事⇒赤ちゃんの離乳食でおにぎりはいつから食べて大丈夫?3つの注意点とおむすびレシピ

4つめは、酔い覚まし

梅干しには、ナトリウムとカリウムがバランスよく含まれており、車酔いの時も二日酔いの時も不快感を和らげてくれます。

他にも、カリウムによる老廃物の排出や口内の殺菌作用で口臭予防につながるなど、効果はたくさんあります。

梅干しは、ビタミンB1が含まれる食材と一緒に摂取すると、より効果が増大します。

一緒に漬けられているシソにも貧血予防の効果があり、同時に適量摂取すると健康増進の手助けにもなってくれます。

梅干しは子供から大人まで食べられる日本の伝統的な健康食材なのです。

梅干しを使ったおすすめレシピ!

ここでは梅干しを使ったおすすめレシピを紹介します。

まずは梅干しの塩抜き方法です。

梅干しの塩抜き方法

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<材料>

梅干し…50g

水…200ml

塩…少々

<手順>

1.梅干しと水を容器に入れる。

2.塩少々を入れて軽くかき混ぜて、冷蔵庫に入れる。

★ここで塩を入れなくても塩分が抜けますが、入れた方が浸透圧で抜けやすくなります。

3.12時間以上したら、水を替え、再度冷蔵庫へ入れる。

4.12時間後、冷蔵庫から出す。

すぐに使わない梅干しは塩分が抜けているため腐りやすくなっています。

冷蔵庫で保管し、1~2カ月程度で食べきりましょう。

使いきれない場合は、大人用にしそや昆布、はちみつなどに漬けてみるのもおすすめです。

1歳~1歳6カ月向け【梅干しおにぎり】

<材料>

ごはん…60g

水…大さじ3

塩抜きした梅干し…5g

刻みのり…適量

<作り方>

1.耐熱容器にご飯分量の水を入れラップをかけて電子レンジで1分加熱する。

2.梅干しは種を取り除く。

3.1に2を混ぜ、ラップなどで食べやすい大きさに握り、刻み海苔をふる。

他にも、豚肉や鶏ささみ、そうめんやパスタに合わせてみるのもいいですね♪

まとめ

赤ちゃんと梅干しについて、いかがでしたでしょうか。

梅干しは種抜きと塩抜きをすれば、カミカミ期(9~11カ月)から与えることができます。

ただし塩分濃度が高いので、使いすぎないように注意しましょう。

また蜂蜜入りの梅干しは、ボツリヌス菌の可能性があるので、一歳未満の赤ちゃんには決して与えてはいけません。

赤ちゃんが大人と同じ梅干しが食べられるまでは、ちょっと手間を加えてあげて、梅の風味を楽しませてあげて下さいね。