葉酸はいつまで飲むの?管理栄養士が教える葉酸を飲まなくていいタイミング

スポンサードリンク

葉酸いつまで飲む?妊娠前や産後も飲まなきゃダメはホント?

「葉酸はいつまで飲まないといけないの?」

「妊娠前・産後に葉酸サプリを飲む意味は?」

このような疑問をお持ちではありませんか?

葉酸は妊活者もしくは妊娠が発覚したらすぐに摂取するように言われる重要成分です。

特に妊娠初期に十分な量の葉酸を摂取できるかどうかで、赤ちゃんの先天性障害のリスクが劇的に下がります。

そんな葉酸ですが、妊活前もしくは授乳後も飲み続けるべきだと言われているのです。

今回は葉酸の効果、妊活中から産後までの各段階で葉酸を飲む理由、オススメの葉酸摂取方法まで紹介します。

ぜひ参考にしてください。

葉酸の効果

水溶性ビタミンの一種である葉酸は、お腹の中にいる赤ちゃんのために大切な働きをしてくれます。

それゆえに、厚生労働省や医師は葉酸サプリを摂取するべきだと推奨しているのです。

主に先天性障害のリスクを低下させる働きがありますが、それ以外にも様々な効果をもたらします。

まずは、葉酸の効果を見ていきましょう。

神経管閉鎖障害のリスクを低下させる

神経管閉鎖障害とは、赤ちゃんに起きる深刻な先天性障害です。

脳と脊髄が発生する神経管が塞がらなくなるため、脳障害や歩行障害、排便障害などが残ってしまいます。

最悪の場合は、死産もしくは出生後すぐに死亡してしまうのです。

日本では年間約400人ほどに神経管閉鎖障害を発症しています。

神経管閉鎖障害発症のリスクを下げるためには、十分な量の葉酸を摂取することが一番だと科学的に判明しています。

あらゆる障害のリスクを下げる

いくつかの研究で、葉酸は神経管閉鎖障害だけではなく、口唇裂(こうしんれつ)や口蓋裂(こうがいれつ)、心臓疾患を予防する可能性があると示しています。

また、子癇前症(しかんぜんしょう)のリスクも下げる可能性があると指摘されています。

子癇前症は妊婦の5%に見られる深刻な高血圧症で、妊婦と胎児の命を落とす主な原因の一つです。

貧血予防と細胞の新生

葉酸は赤血球を作るために必要な栄養素。

赤血球は体中に酸素を運ぶ働きがあり、赤血球が不足することで貧血が生じます。

特に妊娠中は貧血になりやすいので、意識的に葉酸を摂取しなければいけません。

また、葉酸はDNAの生成と修繕に不可欠です。

十分な量の葉酸を摂取することで、体内の赤ちゃんは早く成長できます。

葉酸は妊活中から摂取するのが理想

妊娠1か月前から葉酸を摂取するのが理想です。

その理由は、神経管形成時期にあります。

赤ちゃんにとって重要な神経管が形成されるのは、妊娠して数週間の間。

妊娠超初期に、十分な量の葉酸を摂取できるかどうかが、神経管閉鎖障害発症リスクを下げるカギとなります。

しかし、この時期は妊娠の兆候がほとんど見られません。

そのため、妊娠していることに気づかず、妊娠が発覚したときにはすでに、神経管の形成が終っていることが多々あるのです。

妊娠1か月前から摂取すべきだとは言われても、いつ妊娠するのか分かりませんよね。

1か月後に妊娠する可能性もあれば、2か月後、3か月後に妊娠する可能性もあるのです。

だからこそ、妊活に取り組んでいる今から葉酸摂取を行うべきなのです。

また、妊活中から葉酸を摂取することで、妊娠する確率が高まります。

葉酸は子宮内膜の状態を良くする働きがあります。

受精卵が子宮内膜に根付く(着床)ことで妊娠が成立しますが、子宮内膜が薄いと受精卵が落っこちてしまうのです。

葉酸を摂取することで、子宮内膜が厚くふわふわになり、着床する確率が高まります。

遅くとも妊娠が発覚したら、すぐに葉酸を摂取しよう

スポンサードリンク


妊活中から葉酸を摂取していなくとも、大きな心配をする必要はありません。

重要なのは、妊娠初期に十分な量の葉酸を摂取すること。

妊娠4か月目までは、胎児の細胞分裂が活発に行われ、脳や心臓、脊髄、肺などの体の各器官が作られます。

葉酸には、細胞分裂を活性化させる働きがあります。

つまり、十分な量の葉酸を摂取できていると、胎内で細胞分裂が活発に行われ、胎児は正常に成長できるというわけです。

対して、葉酸不足だと細胞分裂が活発に行われず、様々な問題を引き起こしてしまいます。

妊娠症状が見られれば、すぐに病院で妊娠を確認し、葉酸の摂取を開始するべきなのです。

一般成人女性に必要な葉酸量は1日当たり240㎍ですが、妊活中から妊娠初期には食事性葉酸240㎍+400㎍の葉酸摂取が推奨されています。

赤ちゃんの体が形成される時期だからこそ、妊娠初期は毎日十分な量の葉酸を摂取するように徹底しましょう。

葉酸の過剰摂取を心配する方もいますが、1日当たり1,000㎍以上の葉酸を摂取しなければ問題ありません。

普通ならば、葉酸摂取量が1,000㎍を超えることはありませんが、葉酸が豊富に含まれる野菜を主食とするビーガンやベジタリアンの方は超える可能性もあります。

葉酸の過剰摂取を繰り返すと、妊婦にじんましんや発熱が起きたり、赤ちゃんは喘息になるリスクが高まったりするのです。

ただ、基本的には1,000㎍を超えることはないので、過剰摂取の心配をする必要はないでしょう。

葉酸は妊娠中期・後期にも大活躍

妊娠初期には確実に葉酸摂取を行わないといけませんが、中期・後期も意識的に葉酸を摂取するようにしましょう。

当然ではありますが、お腹の中にいる間赤ちゃんは成長を続けます。

細胞分裂を促進させる葉酸は、赤ちゃんがお腹の中にいる間は常に必要となるのです。

しかし、1日当たりに必要な葉酸摂取量は妊活中・妊娠初期と比べて減ります。

妊娠中期・後期は1日当たり480㎍必要です。

摂取量は減ったと言っても、成人女性の2倍の葉酸を摂取する必要がありますね。

妊娠4か月目以降重要となる栄養素は、鉄です。

お腹の中で大きくなっている赤ちゃんのためにも、血液で栄養を運んであげなければいけません。

そのため、血液を作る鉄が普段以上に必要となりますが、多くの妊婦は必要量の半分も鉄を摂取できていないのです。

どんなに栄養を摂取しても、血液不足で赤ちゃんまで運ばれなければ意味がありません。

また、妊娠中は貧血にもなりやすいです。

ハーバード大学が実施した研究によると、貧血の妊婦から生まれてくる赤ちゃんは低出生体重のリスクが平均よりも1.29倍、早産のリスクは1.21倍も高くなると判明しています。

妊娠中期からは、葉酸とともに鉄の摂取も意識しましょう。

葉酸には造血作用があります。

十分な量の葉酸を摂取することで、貧血予防と胎児へ十分な量の血液と栄養を届けられます。

妊娠中期以降は、医師からビタミンCを積極的に摂取するように言われるかもしれません。

ビタミンCには、鉄の吸収を促進させる作用があるのです。

妊娠中は葉酸と鉄の意識的な摂取が必要ですが、結局は栄養バランスの良い食事を心がけないといけません。

できれば授乳期間中まで葉酸は飲んでおきたい

無事に赤ちゃんを出産したら、一息つきたいところですが、そういうわけにもいきません。

赤ちゃんは生まれた瞬間から、ママのサポートが必要となります。

特に母乳は重要です。

赤ちゃんのご飯となる母乳の正体は血液。

赤血球が抜かれているため、赤色ではなく白色なのです。

母乳にはママが取った栄養素が含まれるので、出産後も栄養成分には気を遣わないといけません。

厚生労働省は、授乳婦には1日当たり340㎍の葉酸を摂取するように推奨しています。

一般成人女性よりも100㎍多く必要なのです。

授乳期間中に葉酸を意識的に摂取すべき理由は2つあります。

1つ目は、母乳の出を良くするから。

葉酸には血液を作る働きがありましたよね。

産後のママにとって、血液を作ることは母乳を作ることと同じ。

母乳の出が悪い方は、葉酸不足が原因かもしれません。

赤ちゃんにとって母乳は重要な栄養源。

母乳には高い栄養価だけではなく、ママの免疫も含まれているので、赤ちゃんの成長と健康を守るためにも質の良い母乳を毎日出す必要があります。

だから、授乳期間中も意識的に葉酸を摂取するように推奨されているのです。

2つ目の理由が、ママの体を回復させる働きがあるから。

産後のママの体はボロボロです。

出産により子宮が大きく傷つけば、ホルモンバランスの乱れで抜け毛や産後うつ、肌荒れも発症するリスクが高くあります。

産後6~8週間は十分な量の葉酸を摂取して、体の回復を早めなければいけません。

葉酸の細胞分裂を促進させる効果は、ママの傷ついた体を早く癒します。

また、国立国際医療研究センターによると、葉酸はうつ症状を抑える働きがあります。

葉酸摂取量とうつ病の関係は解明していませんが、葉酸摂取量が多いほどうつ病リスクは低くなると判明しています。

これは、産後うつにも適用されるでしょう。

つまり、産後も葉酸を摂取すると、体の回復が早まり、産後うつ予防にも役立つのです。

葉酸を特に意識して摂取すべき人々

スポンサードリンク


肥満の女性は神経管閉鎖障害発症リスクが、通常の人よりも高いです。

ここでいう肥満とは、BMI25以上の方を指します。

また肥満の場合は、妊婦高血圧症や妊婦糖尿病などに罹患するリスクも高まります。

妊娠を計画している肥満体型の方は、まずは医師と相談してみるべきでしょう。

医師が生活習慣改善のアドバイスを与えてくれるとともに、葉酸を多く摂取すべきかどうか教えてくれるはずです。

神経管閉鎖障害の赤ちゃんを産んだ経験がある方は、400㎍以上の葉酸を摂取するように指導されるかもしれません。

やはり重要なのは、医師と相談をすること。

肥満の方と共に、神経管閉鎖障害発生リスクが高くあり、妊娠発覚前から十分な量の葉酸摂取に努めないといけません。

妊活に取り組む前に、医師と相談を行い、必ずこれまでの病歴や不安ごとを伝えましょう。

双子以上を授かった方は、1日当たり1,000㎍以上の葉酸摂取を推奨される可能性が高くあります。

1人の子どもを宿すよりも、倍の栄養素が必要となるので、栄養管理には特に慎重になる必要があります。

双子を授かった方は食事量が増えるため、妊娠高血圧症や糖尿病のリスクが高くなります。

計画的に体重管理を行いつつ、医師と相談しながら各段階での葉酸摂取量を決めていきましょう。

また、通常よりも母乳が必要となるため、産後も葉酸サプリを飲むのをオススメします。

最後に気をつけるべきなのが、糖尿病患者もしくは抗発作薬などの薬を日常的に服用している方。

糖尿病やてんかん薬の服用は、神経管閉鎖障害のリスクを高めると判明しています。

もしいずれかに該当するならば、遅くとも妊活開始1か月前には医師のもとを訪れ、毎日どのくらいの葉酸を摂取すべきなのか聞きましょう。

葉酸はサプリから摂取するのがオススメ!その理由は吸収率にあった?

葉酸は食品に含まれますが、厚生労働省や医師が推奨するのは葉酸サプリなのです。

特に、妊活中と妊娠初期は必ず葉酸サプリを摂取しましょう。

葉酸サプリが推奨されている理由は2つあります。

1つ目は、食品から十分な量の葉酸を摂取するのは難しいからです。

例えば、厚生労働省が推奨している葉酸480㎍を摂取するなら、毎日枝豆を93さやも食べなければいけません。

葉酸を食品から摂取するのは、とても大変なことなのです。

そして、2つ目の理由が食品に含まれる葉酸は十分に吸収できないから。

天然葉酸と合成葉酸だと、体に良さそうという理由で天然葉酸を選んでしまいそうですよね。

しかし、天然葉酸の体内吸収率は50%ほど。

たくさん野菜を食べて、十分な量の葉酸を摂取したと思っていても、実は体内で吸収されるのは半分だけです。

だから、葉酸の過剰摂取の心配はないのです。

対して、多くのサプリに含まれている合成葉酸だと約85%も吸収できます。

大切な時期に、大切な栄養素を効率よく吸収できることから、妊娠中は合成葉酸配合のサプリが推奨されているのです。

また、多くの葉酸サプリには、葉酸以外に妊娠中に必要なビタミンやミネラルが配合されています。

栄養をバランスよく補給してくれるので、妊活中から授乳終了まで葉酸サプリを飲むのがオススメです。

【葉酸が多く含まれる食品】

妊活中から出産まで葉酸サプリを摂取するのがオススメですが、葉酸の摂取をサプリだけに頼るのも良くありません。

基本となるのは食事です。

サプリは足りない分を補う補助とし、普段の食事からも葉酸摂取を心がけましょう。

葉酸が豊富に含まれているのは、野菜やナッツ類。

特に緑の野菜に多く含まれています。

以下が特に葉酸を豊富に配合している食品です。

・レンズ豆やインゲンマメなどの豆類
・アボカド(1個当たりのカロリーが高いので要注意)
・ブロッコリー
・ホウレン草
・カブ
・オクラ
・柑橘類

あくまでも重要なのは、食品とサプリのバランスをとること。

食品に含まれている葉酸は吸収率が悪ければ、調理過程で多くが失われてしまいます。

妊娠中期以降は食品からの摂取量を増やすのもいいですが、妊活中と妊娠初期は必ず葉酸サプリを飲んでください。

まとめ

スポンサードリンク


理想の葉酸サプリ摂取時期は妊活中から、遅くとも妊娠が発覚したらすぐに飲むようにしてください。

いつまで飲むのかは個人差がありますが、基本的には出産まで、もしくは産後6~8週間まで飲み続けるのがオススメです。

授乳期間中も葉酸サプリを摂取するといいですが、食品だけで摂取しようとしてもかまいません。

とにかく重要なのが、妊活中もしくは妊娠初期に十分な量の葉酸を摂取すること。

葉酸サプリは大きな手助けとなります。

赤ちゃんの健康を守り、健やかに成長できるように、早いうちから葉酸サプリを開始すると良いですね。