新生児が蚊に刺された時に市販薬は使って大丈夫?赤ちゃんが蚊に刺された時の対処法と怖い病気のリスク

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夏になると必ず現れて酷い痒みを起こす蚊!

刺されないことはまずないですし、飛んでいる羽音を聞いただけでイライラする人も多いはず。

そんな蚊は大人だけではなく、新生児も容赦なく刺してしまいます。

でも、新生児が刺された時、皮膚が薄く柔らかい肌に薬を塗っていいのか、薬以外ではどう対応すればいいのか悩みますよね。

この記事では、新生児が蚊に刺された時の対処法と使える市販薬、痒み以外に注意したい病気について紹介します。

新生児が蚊に刺された時の対処法

蚊に刺されると非常に強い痒みを感じます。

痒みは我慢ができませんし、長時間続くとイライラが治まらず精神的に辛い状況に!

場合によっては夜、寝られないことも。

赤ちゃんが蚊に刺されたら、次のような対処法で痒みを抑えてあげましょう。

・刺された所を優しく洗う
・冷やす
・市販薬を塗る

これらの方法は、痒みを抑える即効性がある方法です。

赤ちゃんが引っ掻いてしまう前に行ってください。

赤ちゃんが引っ掻いてしまわないよう爪をカットしたり、患部をガーゼなどで覆うのも効果的です。

引っ掻くと「とびひ」になる危険が!

蚊に刺されると痒くて我慢できず、指された場所を何度も掻いてしまうことがあります。

しかし、何度も掻くと傷ができ、細菌感染を起こして「とびひ」なる危険が!

とびひは、あっという間に体中に広がります。

とびひのケアは、まず、お風呂で泡立てた石けんで丁寧に洗うこと。

そして皮膚科や小児科でもらった軟膏を全ての傷に塗ってガーゼで覆うことです。

全ての傷が完治するまで毎日ケアを行います。

症状が酷い場合は、消毒のために毎日病院へ通うことも!

さらに、とびひは家族にうつるのでタオルなどを全て分けなければなりません。

親子共に大変になりますので、蚊に刺された所を絶対に引っ掻かないようにしたいものです。

【参考】皮膚科Q&A|日本皮膚科学会

使える市販薬

新生児だと市販薬を使うのに抵抗を感じる方もいますよね。

でも、安心してください。

新生児でも使える市販薬があります。

【ベビーワセリン(健栄製薬)】(Amazon ASIN/B00F04WN9C)

ベビーワセリンは赤ちゃんの多くの皮膚トラブルに使える薬です。パラベンフリーで無香料・無着色で新生児の肌にも安心!

皮膚トラブルで困った部分に直接塗って使います。

柔らかい頬や唇、おしりにも塗って大丈夫ですよ。

蚊に刺された部分だけでなく、乾燥予防やあせも、おむつかぶれにも使えるので常備しておくといいですよ。

病院へ行った方がいい症状

もし、新生児が蚊に刺されて次のような症状が出たら病院へ行きましょう。

・発熱
・刺された所が酷く腫れる
・刺された後、激しく泣いて母乳やミルクを飲まない
・痒みや痛みが酷くて眠れない
・グッタリしている
・引っ掻いて傷が増えている

筆者の上の子は、おでこを刺された時におでこから頬までがボッコリと腫れ上がり、目がほとんど開かないような状況になった経験が!

一週間ほどで腫れは引き、元通りの顔になりましたが本当に驚きました。

筆者自身は蚊に刺されても直ぐにどこを刺されたのか分からなくなります。

ですから、腫れるなんて思いもしませんでした。

しかし腫れる時は信じられないくらい腫れ上がります。

実は夫が腫れる体質でしたから、上の子も腫れる体質なのかもしれません。

そして下の子は蚊に刺されたところからとびひに!

二週間ほど薬を塗り続け、消毒のための通院も!

親も大変ですが、本人が一番辛いですね。

たかが蚊、と思わず、対策を取り、刺された時は注意して経過を観察してくださいね。

蚊に刺されることで発症する病気

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蚊に刺されると痒くなりますが、それ以上に困るのが病気です。

蚊の中にはウイルスを媒介するものがいて、刺されると人の体の中にウイルスが入ってしまうことが!

体力や抵抗力がない新生児は大人以上に注意が必要です。

蚊がウイルスを媒介する病気は海外で発生しているものがほとんど。

しかし今は交通の便が発達し、人や貨物と一緒に蚊が日本へやってくる可能性は充分あります。

一度刺されて、即、病気に!ということはそうそう起こらないと考えられますが、可能性はゼロではありません。

もし、蚊に刺された後に熱が出たり、泣き続けたりぐずるなどの症状が続いた時は必ず小児科に行ってくださいね。

では、蚊が媒介する病気をひとつずつ見てみましょう。

日本脳炎

日本脳炎は定期の予防接種が義務づけられているのでご存知の方も多いですよね。

蚊がウイルスを媒介する病気で、ウイルスが体に入った場合1000人に1人が発症すると言われています。

しかも、発症した人の20~40%が死亡。

生きている人でも45~70%の人に後遺症が残るという病気です。

蚊に刺されたから100%病気になるわけではありませんが、発症すると非常にリスクが高い病気なので注意したいもの!

日本脳炎のウイルスは豚の体の中で増殖します。

豚を刺した蚊がウイルスを持っていますので、家の近くに養豚場がある場合は注意しましょう。

可能な限りの蚊対策をしておくことをお勧めします。

なお、以前は日本脳炎の予防接種の副作用で重い病気になってしまった症例があり、一時的に予防接種が控えられていました。

しかし、今はワクチンが改良されているので大丈夫。

安心して予防接種を受けてくださいね。

【参考】日本脳炎|厚生労働省

デング熱

2014年に日本国内でデング熱の感染者が確認され、都立代々木公園でデングウイルスを持った蚊が発見されたことを覚えているでしょうか。

デング熱は東南アジアや中南米、カリブ海諸国などで発生している病気で、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカなどがウイルスを運びます。

長く日本では発生が確認されていませんでしたが、2014年にウイルスを持った蚊が確認されています。

軽い症状ですむケースと、重症化するケースがあります。

デング熱の症状は発熱や頭痛、関節痛などです。

蚊に刺された後、新生児が発熱し、元気がなく、泣き続けたり、ずっとぐずり続けているような場合は必ず病院へ連れて行ってください。

ウエストナイル熱

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現在、日本では発生が確認されていませんが、アメリカやヨーロッパ、中央アジア、西アジア、中東、アフリカなど広い地域で確認されている病気です。

アカイエカやチカイエカ、ヒトスジシマカなどが媒介する病気で、鳥から蚊にウイルスが移動し、その蚊に刺された人が感染します。

症状は、発熱や頭痛、筋肉痛、筋力低下、食欲不振、発疹など。症状が軽いと風邪と勘違いしがちです。

赤ちゃんと一緒に海外旅行へ行ったり、海外転勤する方は充分、注意してくださいね。

【参考】
蚊媒介感染症|日本感染症学会蚊媒介感染症|東京都感染症情報センター「デング熱」にご注意を! 予防策は「蚊に刺されない」「蚊を発生させない」|政府広報オンライン

蚊に刺されないための対策

蚊に刺されないためには、蚊の幼虫の発生を防ぐことと、蚊を寄せ付けないことの2つが重要です。

具体的には、次のような対策をとってください。

・家の周りに水溜まりを作らない
・外出時に虫除けスプレーを活用する(服の上にかけるのもおすすめ)
・部屋に蚊避けスプレーなどを使用する
・網戸を使用する
・濃い色の服を避ける
・肌を露出しない服装をする

蚊の幼虫ボウフラは少しの水でも生きることができます。

ボウフラが発生しない環境作りと、家の中に蚊を入れない&蚊を寄せ付けない対策を取ってください。

刺されないのが一番ですね。

まとめ

新生児が蚊に刺されたら、刺された所を洗ったり、冷やしたりして痒みを感じにくくしてあげましょう。

ベビーワセリンも安心して使える市販薬です。

爪を切ったり、刺された所を保護して掻き壊さないようにし、とびひにならないよう注意してください。

なお、可能性は低いのですが、蚊が媒介する病気に感染する可能性もゼロではありません。

日本脳炎やデング熱、ウエストナイル熱などの病気があることを知っておいてください。

そして、蚊に刺された後、熱が出たり、泣き止まない、母乳やミルクを飲まない、発疹が出るなどの異常が確認できたら、必ず病院へ!

刺された所が異常に腫れ上がる子もいるので、蚊に刺されない対策だけでなく、刺された後のケアや経過観察も欠かさないでくださいね。