出生前診断とは~6つの種類とメリット、検査内容や費用について

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赤ちゃんが健康で無事に生まれてくるのか、という心配は妊婦さんであれば例外なく持っていると思います。特に最近、高年出産するひとの増加に伴って、染色体の異常を持つ赤ちゃんが生まれるリスクが高くなり、検査を受ける人は多くなっています。

検査をすることで先天的な異常が分かるならばいいのではないかと捉える人もいますが、出生前診断にはリスクもありますし、すべての異常が判るわけではありません。

メリットとデメリットの両方をしっかりと確認した上で、パートナーと話し合う必要があります。

今回は、検査の種類、それによって分かる結果と費用などをまとめました。

出生前診断の種類

胎児超音波検査

検査時期:7週~13週

費用:2~3万円

通常の妊婦検診で行う超音波検査とは異なり、胎児の首の後ろの浮腫(むくみ)の大きさと鼻骨が形成されているかを主に検査します。妊娠初期に浮腫の厚さ(NT値)が大きい場合にはダウン症などの染色体異常を疑います。

ママの体への負担はありませんが、診断は確実なものとは言えず、医師の技術にも左右されるものです。「胎児ドッグ」の名称で実施している医療機関もあります。

血清マーカー

検査時期:15~17週

費用:1~2万円

血液中に含まれる赤ちゃんの情報を含む4つの成分を調べて、21番染色体(21トリソミー)が1本多いことが原因で起こるダウン症候群や、18番染色体が1本多いことで起きる先天性の障害、および神経管閉鎖障害の確率を出します。35歳の平均リスクと比較して、それより高ければ「スクリーニング陽性」と判断されます。陽性の場合には、羊水検査を受けるかどうかを検討しますが、この検査自体の陽性の的中率は低い上に、不確定要素が大きいのが特徴です。

コンバインド・テスト

検査時期:11~13週

費用:3~5万円

妊娠初期の血清マーカーと超音波検査による胎児の首の浮腫の厚さ(NT)など複数の計測を組み合わせて判断する方法。欧米やアジアでは主流になりつつありますが、日本では実施する医療機関が少ないので問い合わせる必要があります。

NIPT(新型出生前診断)

検査時期:10~18週

費用:20万円くらい

2013年に導入された新しい検査方法で、採血によって赤ちゃんの染色体異常を高精度に調べます。21番、18番、および13番染色体異常の先天性疾患が対象となります。

採血検査なので、流産のリスクはありませんが、陽性の場合には羊水検査が必要となります。

絨毛検査

検査時期:9~11週

費用:10~20万円

子宮の入口または、お腹に長い針を刺して妊娠初期に胎盤になる前の組織「絨毛」を採取して染色体異常を調べます。羊水検査よりも早期に確定診断できるので、その結果、人工中絶を選んだときの母体への負担は軽くて済みますが、羊水検査よりも流産のリスクが高くなります。また、日本で実施している医療機関は多くはありませんので、問い合わせてみましょう。

羊水検査

検査時期:15~19週

費用:12~15万円

赤ちゃんの細胞の情報が含まれる羊水を調べて、先天的な代謝異常、染色体異常といった遺伝子疾患の一部を検査することができます。

お腹の中の様子を超音波で見ながら、細い針を直接お腹に刺し、約20ミリリットルの羊水を吸引します。消毒から終了するまで約10~20分くらい。その羊水を培養して、検査結果が分かるのは2、3週間後のことです。

また、羊水検査および絨毛検査は高いリスクを伴うため、次の要件のいずれかを満たしている必要があり、また遺伝カウンセリングを受け夫婦ともに検査内容を理解する必要があります。

①夫婦のいずれかが染色体異常の保因者

②染色体異常児を分娩したことがある既往者

③高齢出産である

④超音波検査で胎児に染色体異常が疑われるような特徴が見つかった

⑤妊婦やパートナーが重篤な遺伝病、または先天代謝異常症の保因者である

⑥胎児が重篤な病気にかかる可能性がある。

 

出生前診断のメリットとデメリット

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出生前診断のほとんどは、妊娠18週までに希望する妊婦さんだけに行われます。出産年齢が上がると、染色体異常を持つ赤ちゃんが生まれる可能性が高くなりますから、高年出産が増えてきている近年では、出生前診断を受ける妊婦さんが多いようです。

メリットは次のとおり–。

1.治療が必要な先天的な病気を早期発見し、事前に対応すること

お腹にいる段階で病気が分かれば新生児医療を備えた出産施設へ転院したり、出産後すぐに治療できるように準備ができます。

2. 障害を持つ場合の準備や心構えができる

先天的な障害を持っていると分かった場合、その子のために事前に環境を整備したり、障害がある子の育て方を学んだりするなど、親の心構えができる。

 

デメリットは次のとおり―。

1. 流産のリスクがある

羊水検査では、流産や感染症になる可能性が300分の1、絨毛検査ではさらに高くなります。

2. 赤ちゃんの異常をすべて知ることができない

3種類の染色体異常は調べることはできますが、その他の遺伝的な病気までは調べることができません。世の中には沢山の先天的な障害があり、その不安を排除できるわけではないのです。不安が募った中で妊娠期間を過ごすこともあります。

3. 生まない選択をしたときの葛藤がある

高齢出産などの不安から診断を受けたものの、経済的な理由、周りからのプレッシャーなどから産まないことを選択せざるを得ないという難しい問題も。当事者や家族にしか分からない葛藤があります。

 

まとめ

まだ見ぬ赤ちゃんに対して、期待と同時に不安を持つのは当然のこと。

しかし、“生命の選択”というデリケートな問題を孕んでいるため、日本では積極的に出生前検査はすすめられていません。実際に染色体異常が「陽性」と出た場合、約9割の妊婦さんが中絶を選択しているということがニュースにもなり、社会的な問題にもなっています。

受けるかどうかというのは、もし異常が見つかったときにどうするのか、色んな可能性を夫婦で話し合って決断すべきこと。親から勧められたから、医師から勧められたからといって検査は受けると、“陽性”の結果が出たときにそれを受け止められない、という事態に陥ることもあります。

また、検査で異常なしと出ても、その他にも先天的な障害はあります。子供に障害があったときに親として、どう受け止めるのか、どう育てるのか、出生前診断は、その心の準備をするためのツールという側面も持っています。

妊娠中に色んな可能性を話し合うことは、出産後の育児にも役立ちます。情報を共有し、パートナーシップを築いていきましょう。



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