異所性妊娠は危険?異所性妊娠の原因や症状と3つの予防対策・治療法

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妊娠を願っている方なら誰もが聞いた事がある子宮外妊娠。

子宮外妊娠の正式な名称は異所性妊娠といいます。異所性妊娠について皆さんどれだけご存知でしょうか?

早期発見がとても重要となりますので、妊活している方は特に異所性妊娠の事を正しく知っておきましょう。

■妊活するなら知っておきたい!異所性妊娠(子宮外妊娠)とは?

子宮内での通常とは異なる子宮内膜以外の場所での妊娠の事を「子宮内異所性妊娠」と呼びを指します。

「異所性妊娠」とは妊娠すると耳にしたことがある「子宮外妊娠」や「子宮内異所性妊娠」の事を意味し、正式名称でもあります。

妊娠する人の約1~2%の割合で発生して、そのほとんど(95%以上)が卵管での着床となります。

異所性妊娠

子宮外妊娠

・卵管…約95%

・卵巣…約1~2%

子宮内異所性妊娠

・頸管…約1%

・間質部…約1~2%

・帝王切開瘢痕部…約1%

・筋層内…約1%

・腹膜…約1%

■異所性妊娠(子宮外妊娠)の原因とは?

異所性妊娠の原因は受精卵の移送障害や人工中絶歴、異所性妊娠歴、性病、子宮内膜症、不妊治療など様々なことが要因となっています。

受精卵の移送障害

正常な着床であれば、卵管を通過して受精卵は子宮へ到達しますが、まれに卵巣や腹膜、卵管などで根を張ってしまう事があります。

又、不妊治療での体外受精の際に胚移植で、受精卵が通り過ぎて卵管に根を張ってしまう事もあります。

人工中絶

何度か人工中絶を行った方もおられます。

経験

以前に異所性妊娠の経験がある方は再度なる可能性があります。

性感染の病気

妊娠、出産を経験していない方の異所性妊娠の割合が段々増えてきています。その原因となるのがクラミジアという性行為で感染する病気です。

不妊治療

卵管が原因となる不妊治療を行い、卵管形成術を行った方は注意しなければならなりません。

■異所性妊娠(子宮外妊娠)の症状は?

異所性妊娠の怖い所は、妊娠初期ではこれといって目立つ症状がない事です。

月経が来ない事や妊娠検査薬で陽性反応が見られる点にかけては、正常妊娠と変わらないです。

ところが、週数が経つと受精卵が育ってきますから、不正出血や下腹が痛んでくる等の症状が生じてきます。

大半は妊娠6週目あたりから軽いつわりなどの症状が見られますが、つわりに関しては症状がない方も多く、始めは出血量もあまりなく、あまり痛みの無い可能性もあります。

症状が重症化すると共に出血量が多くなり、痛みも進んでいくのです。

妊娠の早い時期には「卵管流産」、妊娠7~8週あたりまで成長してくると「卵管破裂」をもたらし、お腹の中や女性器に大量の出血が有り、急性的な下腹部痛が引き起こされてしまいます。

その中でも卵管破裂にあたっては、一過性の貧血状態になって、どんどん重症化すると出血性ショックを起こし、生命の危険も出てくることもあり得ます。

そういった風に、異所性妊娠は進行すれば命にもかかわることから、仮に妊娠検査薬で陽性反応が現れても、胎児超音波検査で子宮内の胎嚢チェックをされる迄は安心する事はできませんので注意しましょう。

  • 90%の方に下腹部痛がある
  • 流産の場合は何度も腹痛が起きる
  • 50%~70%の方に不正出血がある
  • 月経が無くなる
  • 突然悪化する事もある

■異所性妊娠(子宮外妊娠)はどうしたらわかるの?

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医療機関での尿検査による妊娠検査薬で陽性の場合は胎児超音波検査を行います。

これといって多量の出血もなく、血液検査でhcgの血液中の濃度が2000単位/mLを超え、妊娠5週半を過ぎて胎嚢が確認できない場合には異所性妊娠の可能性があると疑います。

  • hcgの血中濃度2000単位/mL以上
  • 妊娠5週半経過
  • 胎嚢未確認

異所性妊娠が疑われると、診断を確定するためには腹腔鏡検査を行う必要があります。

腹腔鏡検査は必要ないという意見もありますが、治療も含めて考えるととても有用性があるといえます。

■異所性妊娠(子宮外妊娠)の危険性

  • 異所性妊娠による卵管破裂など出血性ショックのリスクがある
  • 異所性妊娠の判断が難しい

■異所性妊娠(子宮外妊娠)の予防策はある?

残念ながら異所性妊娠の予防策はありません。

色々な根拠のない予防策がインターネットでささやかれますが、日頃の生活をどれだけ改善しても確率を下げる事できず医学的な根拠がありません。

どれだけ安静に過ごしていても未然に防ぐことはできませんので、早期発見がとても重要になってきます。

妊娠検査薬で陽性反応が出たら生理予定日から2週間以内には医療機関へ行くようにしましょう。

■異所性妊娠(子宮外妊娠)の治療はできるの?

異所性妊娠の診断が確定されると投薬や手術での治療をして、受精卵の排出後は妊娠終了となり元も状態へ戻り、人それぞれで差はありますが数週間以内にはhcgの分泌が止まります。

3か月以上経過しても生理が来ない場合には治療をしていただいた医療機関で相談して下さいね。

数日~数週間は妊娠検査薬を行うと、まだ陽性反応が出る時もあります。

この場合は数週間経過すると陰性に変わりますので心配なさらないでくださいね。

根治手術

妊娠継続が難しい場合や癒着や破裂が起こってしまった場合には、腹腔鏡下手術が行われます。

最近では、腹腔鏡下手術の技術の進歩により開腹しなくても行えるようになっています。

保存的治療

・一切治療を行わずに経過を観察しながら自然に治るのを待つ

・卵管での異所性妊娠の場合は、卵管保存手術や腹腔鏡下手術での保存手術を行う

薬での治療

卵管での妊娠の場合は、破裂前に抗がん剤の一種を用いた治療が行われます。

■早期発見が重要

異所性妊娠は、生命に危険が及ぶこともあります。

なるべく早く異所性妊娠だという事がわかれば、早く治療でき卵管破裂などを未然に防ぐことができます。

つわりがあるから大丈夫と放置せずに、妊娠がわかったらなるべく早めに医療機関で診察を受けるようにして下さいね。