妊婦にミネラルは必要?摂取量の目安やおすすめ食品と4つの注意点

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ミネラルという言葉はよく聞きますし、体にいいもの、というイメージがありますよね。

でも、どういうもので、どんな効果があるのか。

妊娠したら、どう気を付けるべきなのか、よく分からない。そんな方も多いでしょう。

実は、妊婦さんのほとんどがミネラル不足状態!

そのために体のあちこちに不調が出ているってご存知ですか?

この記事ではミネラルの効果や不足した時の症状、摂取量などについて4つの項目にまとめました。

  • ミネラルは五大栄養素のひとつで必要不可欠なもの
  • ミネラル不足が、貧血・むくみ・足がつる・吐き気などの症状を招く
  • 妊婦さんのミネラル摂取量(推奨量)
  • ミネラル不足を補う食品は肉・魚・果物

不足しがちで、いろいろな体調不良の原因になるミネラルについて、ひとつずつみていきましょう。

ミネラルは五大栄養素のひとつで必要不可欠なもの

ミネラルは簡単に言えば、人の体の中にある金属です。

別名「無機質」や「灰分」といわれています。

人にとって必要不可欠な栄養素。

炭水化物・タンパク質・脂肪・ビタミンとミネラルを合わせて五大栄養素と呼びます。

ミネラルは体の中に多く含まれる多量ミネラルと、少ない量しかない微量ミネラルに分けられます。

ナトリウムやカリウム、カルシウム、リンは多量ミネラル。鉄や亜鉛、銅、マンガンなどは微量ミネラルです。

ミネラルは、ミネラル同士が一緒になって働いたり、ビタミンとセットで効果的に吸収されたり、タンパク質と結合して機能するなど。他の栄養素と深く関わり合って存在しています。

ミネラル不足が、むくみ・足がつる・吐き気などの症状を招く

ミネラルが不足すると、体のあちこちに異常が出てきます。

例えば、カリウムはナトリウムと一緒に、体内の水分量の調節をしています。

不足すると、むくみの症状が出たり、神経や筋肉の興奮をコントロールする機能が低下。

また、カルシウム不足が続くと骨や歯からカルシウムが溶け出して不足分を補おうとします。

長く溶け出し続けると、骨がスカスカになって骨粗鬆症の原因に!

他にも、神経の働きをコントロールできなくなるので、イライラするようになります。

マグネシウムが不足すると、吐き気や嘔吐、筋肉が痙攣するといった症状が出ますし、鉄が不足すると貧血になり、全身や胎児に十分な量の酸素や栄養を送れなくなるリスクが!

亜鉛が足りないと、タンパク質を合成する機能が低下するので、皮膚や爪の状態が悪くなったり、ホルモンや酵素、新しい細胞を作り出せなくなってしまいます。

このように、ミネラルが不足すると、全身に症状が出てきます。

むくみ・足がつる・貧血といった症状は妊婦さんによく見られる症状ですよね。

ミネラル不足は正に妊婦さんの大敵なのです。

妊婦さんのミネラル摂取量(推奨量)

ミネラルと一口に言っても種類が多く、必要な量も異なります。

厚生労働省が発表しているミネラルの摂取量(推奨量)を妊婦さん向けに表にしてみました。

(参考:食品成分データベース|文部科学省

表の一番右側、付加量というのは妊娠後に増やす摂取量です。

-になっている場合は、妊娠前の摂取量と同じでOK。

こうしてみると、微量ミネラルの多くが妊娠後に多く取らなければなりませんね。

特に鉄は、妊娠中期以降は妊娠前の3倍以上の量が必要に!

この量をクリアするのは大変です。

多くの妊婦さんが鉄不足に悩まされていますよね。

筆者も薬を服用したり、サプリメントの活用を指導されたりしました。

妊娠するとミネラルが不足する。これを覚えておいて、食事をしっかり取ることを心がけてくださいね。

ミネラル不足を補う食品は肉・魚・果物

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では、実際にミネラルを摂取するにはどういう食品を取ればいいのでしょう。

それは、ズバリ、肉と魚!

実は、日本人は欧米人に比べて肉を食べる量が少なく、ミネラルが不足しがち!

しかも、近年は魚も食べる量が減っていて、慢性的なミネラル不足に陥っています。

さらに妊婦の体重管理の重要性が強調されるようになったため、食事を制限してしまう妊婦さんが増えてミネラル不足が深刻化しています。

妊娠したら食べすぎに注意しつつも過度な食事制限はせず、、3度の食事をバランス良く取って、間食しないようにするのが理想。

牛肉・豚肉・鶏肉・プロセスチーズ・イワシ・サンマ・サケ・カキ・アサリ・牛乳・納豆など。主菜になるものや乳製品を積極的に食べてください。

また、果物も積極的に摂ってくださいね。

果物はカリウムの摂取にとても効率がいい食品なんですよ。

糖分が多いのでNGと思いがちですが、立派なミネラル源なんです。

妊娠したら、肉と魚を食べて、果物をデザートに!しっかりミネラルを摂取しましょう。

ミネラル摂取の注意点

ミネラルは食品から取るのが基本です。

しかし今は栄養補助食品やミネラルウォーターがあって、簡単にミネラルを摂取できます。

しかし、簡単だからこそ気を付けたいのが過剰摂取!

栄養補助食品やミネラルウォーターを毎日利用していると、食品では有り得ない量を一気に摂取してしまうことに!

しかも、一部のミネラルだけが過剰になり、体内のミネラルバランスが崩れてしまうことも。

過剰に取ったミネラルの処理が追いつかなかったり、摂取したほとんどがムダになったり、頭痛や吐き気、下痢などの症状が出ることがあります。

私たちの周囲には、ミネラルウォーターや栄養ドリンク、サプリメント、特定のミネラルを添加した食品などが溢れています。

気付かないうちに複数の栄養補助食品を利用して、特定のミネラルを過剰に摂取している可能性も!

妊娠中は体調を崩しやすいですし、胎児の成長も心配です。

どんなものを口にしているのかチェックして、過剰摂取にならないよう注意が必要です。

ただし、鉄は例外!

鉄は食品だけでは取りきれないミネラルです。

妊婦健診の血液検査の結果を見て医師に相談し、上手にサプリメントや薬を活用してくださいね。

まとめ

ミネラルは、炭水化物やタンパク質と同じ、栄養素のひとつ。

肉や魚、果物に多く含まれていて、妊娠するとより多くのミネラルが必要になります。

しかし、妊娠すると体重を気にして食事制限しがち。

するとミネラル不足になって、むくみ・足がつる・吐き気・イライラ・貧血などの症状が出ます。

妊娠したら食事制限をせず、3度の食事で必要な栄養をしっかりとりましょう。

ミネラルは妊婦さんの体調を整え、胎児が健康に成長するのに必要不可欠!

不足しないよう、食事内容に気を配ってくださいね。