妊娠中の糖分に注意!妊娠中、糖分の摂取量の目安や影響と4つの注意点

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妊娠中に食の好みが変わる事は珍しい事ではありません。

よく妊娠すると酸っぱいものを食べたくなると耳にしますが、中には無性に甘いものが食べたくなったという妊婦さんもいらっしゃるでしょう。

お菓子やスイーツなど、コンビニやスーパーで手軽に買うことができるので、出かけがてらついつい買ってしまう事も多いですよね。

しかし、妊娠中の栄養の偏りには気を付けたいものです。

妊娠中に限らず、甘い物の食べ過ぎは健康を害してしまうイメージがありますが、では、妊娠中はどの程度糖分を摂取しても良いのでしょうか?

今回は妊婦さんが気になる妊娠中の糖分に関してまとめてみました。

この記事のポイントは4つです。

  • 糖分とはそもそも何を指すのか?
  • 妊娠中に糖質を摂りすぎる事で起こりうるリスク
  • 制限をし過ぎても問題がある?
  • 妊娠中に甘いものが食べたくなったらこんな物がオススメ

妊娠中に甘い物を食べてもいいのか、悩んでいる妊婦さんの参考になりましたら幸いです。

それでは、まずは糖分とは何を指すのか、という事から解説していきますね。

そもそも糖分とは?糖質や糖類とは違うの?

厳密にいうと、糖分というくくりの栄養素は存在しません。

実は、現在糖分と呼ばれている物の定義は非常に曖昧です。

糖質の事を指す言葉であったり、糖類の事を説明する際に使ったりなど、糖分の示す意味によって説明が大きく変わってしまいますので注意が必要です。

よってこの記事では糖分ではなく、糖質について記載します。

糖質って何だろう?

糖質は三大栄養素のひとつでもある、炭水化物に含まれる重要な栄養のひとつです。

食物繊維と糖質が合わさったものを炭水化物と呼んでいます。

糖質は様々な食事から摂取することができます。

体を動かすエネルギー源になる他、体温調節や運動能力の向上など、人にとって欠かせない栄養です。

甘い物を摂取すると頭がよく働きますが、これは糖質の一種であるブドウ糖がすぐに栄養として脳へと行き渡るためです。

一方で糖質を摂取しすぎると、体の中で脂肪として蓄えられてしまうので、肥満や生活習慣病に繋がる恐れがあります。

特に高血糖状態が続いてしまうと、糖尿病や動脈硬化による脳梗塞や心筋梗塞の原因ともなってしまうことに。

こうならないためにも、糖質の過剰摂取はなるべく避けたいものですね。

妊婦さんが糖質を摂りすぎる事で考えられるリスクは?

妊娠中に糖質を摂り過ぎてしまう事によるリスクは、大きく分けて2つ。

妊娠糖尿病になる可能性と、太り過ぎによる難産が挙げられます。

妊娠前は血糖値に異常があったり糖尿病ではないにもかかわらず、妊娠中に初めて高血糖の状態となる事を妊娠糖尿病と呼びます。

特に妊婦さんはホルモンの変化により、血糖を分解するインスリンの働きが弱まってしまいがち。

これにより、血糖値が妊娠前よりも上がりやすい状態となっています。

そんな中、ハンバーガーやパスタ、ラーメン、丼ものといった炭水化物を多く摂り続けていたらどうなるかは容易に想像できますね。

そして母子ともに血糖値も上昇してしまうと、様々な合併症を引き起こす恐れがあります。

特にあかちゃんへの健康被害は大きいので、注意が必要です。

出生後の低血糖や心肥大、巨大児になるリスクが高まる他、最悪の場合は流産や胎児死亡の可能性も。

家族に糖尿病の方がいる妊婦さんや、高齢出産の方はこの妊娠糖尿病になりやすいので、特に気を付けましょう。

妊婦検診では血糖をはかる他、高血糖の恐れがある場合はブドウ糖負荷試験を行うため、妊娠糖尿病の発見は比較的に早いです。

一方で自覚症状がなく気付きにくいものでもありますので、日々の食生活で糖質を摂取しすぎないよう心がける事が大切です。

もう一つ、太り過ぎによる難産の理由としては、産道に脂肪が付くことでお産に時間がかかってしまうという事が挙げられます。

また、妊娠糖尿病によって赤ちゃんの頭が大きくなったり、巨大児となり自然分娩ではなく帝王切開になってしまう恐れもあります。

関連記事⇒妊娠糖尿病とは?胎児への影響と妊娠中に気をつける7つの予防策と解決策

糖質を控えすぎるのも問題?

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糖質を多く摂ると健康面で様々な問題がある事が分かりましたね。

そう考えると、糖質はなるべく摂取しない方が良いのでは?とも感じますが、そうでもありません。

糖質が足りなくなると人体は低血糖状態になってしまいます。

なんというわがままBodyなんでしょう。

これにより体内のエネルギーが不足し、集中力の欠乏やイライラの原因になる事も。

低血糖は筋肉量の減少にも繋がり、不健康な体になってしまう恐れがあります。

また、ふらつきやめまいが生じることもあるので妊婦は特に注意しなければなりません。

近年では炭水化物の摂取量を減らす糖質ダイエットが流行りましたが、過度な糖質制限を行うと逆に痩せにくい体になってしまうんです!

このように、過剰な糖質の制限は様々な体の不調にも繋がりますので、注意してくださいね。

妊娠中に甘いものが欲しくなるのはなぜ?

妊婦さんの栄養は優先的に赤ちゃんへと送られる仕組みになっています。

そのため母体の糖質が不足し、それを補うために甘いものが食べたくなるというケースがあります。

また、妊娠中のホルモンの変化により味覚が変わるという要因も挙げられます。

これにより、今まで甘い物を食べていなかった妊婦さんでも急に甘いものが欲しくなる、という変化が見られます。

妊娠中は様々な体の変化や制限によりストレスが溜まりやすいですが、実は甘い物にはそれらを解消する役目もあります。

もしあなたが『●●が食べたい!』と感じたならば、その食べ物にはきっと体に入れる意味があるのでしょう。

ですが、美味しいお菓子はカロリーや糖質が高いのも事実。

たまにならば良いですが、ケーキやチョコレートなどを欲求の赴くまま際限なく食べるのは、妊娠高血圧や体重増加の原因にもなりかねません。

間食を選ぶときは、糖質を摂り過ぎない物かを意識しておくと良いでしょう。

甘い物を食べたくなったらフルーツがおすすめ

妊娠中におすすめの間食としては、フルーツが挙げられます。

フルーツにも糖質は含まれていますが、白砂糖などから摂取するよりもはるかに健康的です。

果物に含まれる糖の多くは血糖値を上げにくいとされている果糖ですし、同時にビタミンやミネラル、食物繊維も摂取できるため洋菓子や市販のお菓子よりも妊婦さんに向いている間食とも言えます。

また、添加物がなくローカロリーである事もポイントが高いですね。

しかし、血圧が上がりにくいとはいえ、一度に大量に食べると血糖値が上昇してしまいます。

一度に摂取する量はなるべく少なめに、一日に2~3度と小分けにして食べると効果的。

葉酸を摂取したい際はいちごを、ビタミンCを摂取したい際はみかんやオレンジを…など、栄養や目的に合わせてフルーツを選ぶと良いですね。

保存のきくドライフルーツもスーパーなどには種類豊富に販売していますので、フルーツをこまめに購入しない方はそちらでの摂取を考えるのも一つの手です。

糖質の過剰な制限はストレスの元!けれど妊娠糖尿病や太り過ぎの予防はしっかりと

糖質は体に欠かせない物ですが、妊娠中は特に摂り過ぎに気を付けるべきである事がわかりましたね。

しかし、妊娠中であってもあまりに過剰な糖質制限は不必要です。

頑張っている自分へのご褒美として、時には甘い物を食べる日があってもいいのではないでしょうか?

もちろん食べ過ぎや頻度には注意してくださいね!

糖質の摂りすぎで妊娠糖尿病にならないよう、摂取量を守って食生活には気を配り、健康的なマタニティライフを送りましょう。