妊婦は明太子を食べちゃダメ?妊娠中の明太子の栄養素や影響と2つのレシピ

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妊娠中はホルモンバランスの影響で免疫力が低下しているので、食中毒になりやすい生ものは食べない方が良い事は、多くの人が認識しているでしょう。

生でも十分に加熱をすれば、妊娠中に食べる事は可能です。

例えば、妊娠前に何気なく食べていたご飯のお供の「明太子」。

日本人が大好きな魚介類加工品の1つですが、妊娠前と同様に食べても良いのでしょうか。

そこで今回は、明太子に潜む菌と赤ちゃんへの影響、妊娠時でも食べれる明太子レシピついてご紹介します。

・妊娠中に明太子を食べていいの?
・明太子の危険性 細菌「リステリア菌」とは
・赤ちゃんへの影響
・妊娠中でも食べれる明太子レシピ

実は「明太子」には、「リステリア菌」という恐ろしい菌が潜んでいる可能性があるのですが、意外と知られていません。

妊娠中に食中毒に感染しないためにも、食べても良い食べ物とダメな食べ物をしっかりと把握しておきましょう!

妊娠中に明太子を食べてもいいの?

先述したように、明太子には、細菌「リステリア菌」の感染の恐れがあるので、妊娠中には食べない方が良い食品です。

しかし、75℃以上に加熱を十分に施せば妊娠中でも食べることは出来ます。

明太子を生のままで食べたり、コンビニで手軽に買える明太子パンや明太子おにぎりは、加熱をしている食品ではありませんので、控えるようにしましょう。

ちなみに「明太子」と「たらこ」は同じもの。

歴史や方言によって言い方に違いがありますが、どちらもタラの卵巣を塩漬けにしたものです。

この”塩漬け”からわかるように、明太子には、多くの食塩が含まれています。

・辛子明太子 100g辺りの食塩相当量:5.6g

参考:文部科学省発表「日本食品標準成分表2015年版」より

妊娠中に食塩を摂りすぎると、「妊娠高血圧症候群」にかかる可能性が高まります。

この病気にかかると、母子ともに命の危険を及ぼす可能性があるので分量に注意して食べるようにしましょう。

成人女性の1日の推奨摂取量は以下の通りです。妊娠中における正式な数値はないので、こちらを目安にすると良いでしょう。

・成人女性の1日のナトリウム(食塩相当量)目安摂取量:7.0g未満

参考:厚生労働省発表 「日本人の食事摂取基準(2015年)」より

関連記事⇒妊婦の塩分摂り過ぎに注意!妊娠中に摂っていい塩分量や影響と6つの注意点

明太子の危険性 細菌「リステリア菌」とは

リステリアとは、河川水や動物の腸管内に分布する細菌で、食品を介して感染する食中毒菌です。

他の食中毒と同様に加熱処理で死滅しますが、4℃以下の低温や12%食塩濃度下で増殖するのが特徴です。

3〜5℃の冷蔵室では、菌が増殖してしまいます。

保存の場合は、0℃前後のチルドルームや冷凍室を利用しましょう。

〈リステリア食中毒の主な原因食品〉

・加熱殺菌していないナチュラルチーズ

・肉や魚のパテ

・生ハム

・スモークサーモンや明太子などの魚介類加工品

〈リステリア食中毒の症状〉

健康な成人の場合、リステリア菌を多量に摂取しなければ発症の心配はありません。

発症しても軽症であれば、自然に治るとも言われています。

潜伏期間は、24時間から数週間と幅広くなっています。

症状は、下記のようなものがあります。

・悪寒

・発熱

・筋肉痛、インフルエンザと同様の症状

※重篤の場合、敗血症、髄膜炎、中枢神経系症状を引き起こします。

〈リステリア菌の予防法〉

・生野菜や果物などは、食べる前に良く洗う

・賞味期限や保存方法を守る

・よく加熱してから食べる

・冷蔵室ではなく、冷凍室で保存する

日本では、リステリア菌による食中毒を報告された事例は、まだありません。

しかし、欧米では、集団食中毒の事例が多数報告されています。

アメリカでは毎年約2500人が重篤なリステリア症になり、そのうちの約500人が死亡していると推定されるほど。

リステリア菌は、身近にある恐ろしい菌なのです。

関連記事⇒妊婦の食中毒に注意!胎児への影響や4つの予防策と感染時の対策

赤ちゃんへの影響

妊娠中に、リステリア菌に感染するとお腹の赤ちゃんにも影響を及ぼすので、十分に注意が必要です。

〈リステリア菌の赤ちゃんへの影響〉

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妊婦さんがリステリア菌に感染すると、リステリアが胎盤から赤ちゃんへ感染し、最悪の場合、流産や死産を引き起こします。

また、子宮内や膣内で感染した場合は、新生児にも敗血症、髄膜炎、脳炎を引き起こす場合があります。

平成22年にアメリカでメロンの一種であるカンタロープを原因とするリステリア食中毒が発生し、33人の方が亡くなられました。

そのうちの多くは高齢者でしたが、1名の妊婦さんが流産をしたという報告がされています。

関連記事⇒授乳中は明太子を食べても大丈夫?母乳や赤ちゃんへの影響と2つの注意点やレシピ

妊娠中でも食べれる明太子レシピ

妊娠中は、明太子を生で食べるのは控えるべきとお伝えしましたが、75℃以上で加熱をすれば、リステリアの菌が消滅しますので、妊娠中でも明太子を食べることができます。

妊娠中にどうしても明太子を食べたい!という方は、下記のレシピを参考にしてみて下さいね。

〈明太子パスタ〉

  • 明太子中1本を包丁で切れ目を入れて、中身をボウルへだします。
  • 常温に戻したバター、醤油、マヨネーズを①に入れ、よく混ぜます。
  • 乾燥パスタを茹でます。
  • 熱したフライパンに、②を入れ、茹で上がったパスタも入れ混ぜます。
  • 明太子によく火が通ったら、海苔や大葉を添えて出来上がりです。

※塩分控えめにするために、パスタを茹でる時は、塩は入れません。

〈明太子チャーハン〉

  • しめじや水菜をよく洗い、食べやすい大きさに切ります。
  • 明太子中2本を包丁で切れ目を入れて、中身ボウルへ入れ、卵、ちりめんじゃこを入れて、よく混ぜます。
  • フライパンにバターを入れ、しめじを炒めます。
  • ③にご飯を入れて、②を入れ良く混ぜ合わせます。
  • 明太子に火が通ったら、塩、胡椒で味付けをして、水菜添えたら完成です。

関連記事⇒つわり中に明太子が食べたい!3つの注意点とおすすめの食べ方

まとめ

明太子は、冷凍パスタやレトルト食品として販売されるほど身近な食べ物です。

なかには、妊娠前に気づかずにたらこパスタを食べてしまったという人もいるでしょう。

充分に加熱した状態であり、リステリア菌の感染が確認できなければ、問題はありません。

多くのビタミンを含む明太子には、妊娠中に必須の栄養素「ビタミンB6」が含まれています。

貧血や悪阻防止、妊娠中毒症予防となりますのできちんと加熱をして栄養を摂取してみて下さいね!