羊水検査ってした方がいいの?その目的と費用とリスク、時期まとめ

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高年出産が増加するとともに、羊水検査を希望する人が増えています。それは、加齢とともに赤ちゃんの染色体の異常(ダウン症など)の確率が増えるため、その不安を取り除くために検査をしているのです。

せっかく授かった赤ちゃんなのに羊水検査をして異常が分かったら中絶するの? 羊水検査って流産のリスクが高いって聞くけど本当? 検査費用が高かったらどうしよう……。

様々な選択肢がある中で羊水検査を受けるのか、結果を受けてどうするのか、あまりにも重い選択肢に悩む人も少なくありません。

羊水検査のリスクと費用について、またその時期について、羊水検査について他の人はどう考えているのか、など一緒に考えていきましょう。

羊水検査とは?

赤ちゃんの粘膜や皮膚などの細胞が含まれる羊水を採取して、その中から赤ちゃんの細胞を培養し、先天的な代謝異常、染色体異常といった遺伝子疾患の一部を検査することができる検査です。

お腹の中の様子を超音波で見ながら、細い針を直接お腹に刺し、約20mlの羊水を吸引します。消毒から終了するまで約10から20分くらい。その羊水を培養して、検査結果が分かるのは2、3週間後のことです。

検査後は、2時間ほど安静にし、安全を確認してから帰宅することになります。1週間ぐらいは安静にします。

ママのお腹に直接針を刺すわけですから、検査による流産や感染症のリスクが300分の1あります。

いつ受けるの? 費用は?

検査時期は、妊娠15~19週の間がほとんどです。検査は、流産のリスクを伴いますから、安定期に入る直前の15週を終わってから受ける人がほとんどです。

事前に血液検査で先天的疾患を調べる母体血清マーカー検査、および新型出生前診断で陽性の診断を受けた人が確定診断として羊水検査を用います。羊水検査の精度はほぼ100%です。

費用は、医療機関にもよりますが12~15万円が一般的。事前に受ける血清マーカーテストが1~2万円、新型出生前診断は20万円くらいかかります。

羊水検査でわかること

羊水検査によって、21番染色体が1本多いことで起こる先天性疾患「21トリソミー」、18番染色体が1本多いことで起こる先天性の障害「18トリソミー」、13番染色体が1本多いことが原因で起こる先天性の障害「13トリソミー」といった染色体異常、二分脊椎や無脳症といった開放性神経管奇形が判定できます。

21トリソミー(ダウン症候群)

21番染色体が1本多いことで生じる先天性疾患。知能や運動能力の遅れのほか、先天性の心臓疾患や白内障、緑内障などを持って生まれることもあります。症状の程度には差があり、療育によって能力を伸ばし育つことができる。

18トリソミー(エドワーズ症候群)

18番目の染色体が1本多いことで生じる先天的な障害。成長障害が起こるため、低体重で口、顎、頭が小さい傾向にある。重度の心疾患を伴うこともある。

自然流産や死産になる可能性が高く、1年後の生存確率は1割以下です。

13トリソミー(バトー症候群)

13番染色体が1本多いことで起こる先天性の障害。外見的に口蓋裂、頭皮部分欠損などの外見的特徴を持ち、重度の心血管系奇形や脳奇形が多く見られる。

自然流産や死産になる可能性が高く、出産できたとしても1年後の生存確率は1割以下です。

羊水検査で上記のような染色体異常についてはわかりますが、すべての先天性異常が分かるわけではありません。何かしらの遺伝的な異常を持って生まれてくる赤ちゃんは出産全体の3~5%と言われていますが、染色体異常はその中の1割に過ぎないのです。

誰が受けるの?

羊水検査は、希望制です。高年出産だからと言って、受けなければならないものではありません。また、流産の危険性や倫理上の問題がありますから、次の要件を満たす妊婦さんのみが検査を受けることができます。

  • 夫婦のいずれかが染色体異常の保因者
  • 染色体異常児を分娩したことがある既往者
  • 高齢出産である
  • 超音波検査で胎児に染色体異常が疑われるような特徴が見つかった
  • 重篤なX連鎖遺伝病の保因者
  • 重篤な先天代謝異常症の保因者
  • 重篤な胎児異常の可能性がある

これら対象の夫婦から希望があり、遺伝カウンセリングを受けて、理解を得られた場合のみ検査されることとなっています。

(参考資料:日本産科婦人科学会「出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関する見解」)

ダウン症に限って言えば、20代でダウン症の子どもが生まれる可能性は850人に1人であるのに対し、35歳以上になると140人に1人、40歳以上では70人に1人の頻度になります。当然、20歳で検査の希望はほとんどなく、35歳を過ぎてからの妊婦さんや、以前染色体異常の子供を出産したことのある女性、また、家族に遺伝的疾患がある人などが受けることが多いようです。

ただ、40歳を過ぎた妊婦さんは、逆に生まれてくる赤ちゃんがダウン症である可能性が高くても、妊娠を最後まで全うしたいという人が多く、検査をしない人も多いようです。

受けた方がいい? 受けない方がいい?

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検査を受けるか受けないかは、両親の様々な背景がありますから、よく相談した方が良いでしょう。

羊水検査で染色体異常が分かった後、人工妊娠中絶手術を受けた人が日本では9割にのぼると問題になっています。赤ちゃんの生命の選別をしてもいいのかという倫理的な問題を含みますので、医療機関は積極的には検査を勧めることはありません。

欧米でも、もちろん羊水検査は存在していますが、それは異常を見つけて妊娠を中断するというツールではなく、治療が必要な先天的な病気を早期発見することで事前に対応すること、障害を持っている場合に備えて、夫婦で学習する機会を持ったり、心構えをするという道具として使われているように思います。

検査を受ける前に夫婦で、もし異常が見つかったらどうするのかということをじっくりと議論した上で出生前診断に踏み切ることが大切です。

まとめ

医療技術の進歩とともに、赤ちゃんが生まれる前に先天的疾患がいくつか判別できるようになりました。妊娠して出産というイベントだけでも不安なのに、赤ちゃんがちゃんと生まれてくるか、そして健康な子なのかという心配をするというのは、ママになったからできること。本来喜びに満ちあふれているはずの妊娠が、こんなにも不安だなんて、と驚くママも多いことでしょう。

羊水検査は、そんなママの見えない不安を取り除いてくれる一つのツールです。でも、ひとつの検査で分かることには限りがあり、先の見えない不安は検査で陰性の判定を受けたからといって変わりません。

そして、陽性であるということを知ってしまったら、障害を持っている子供を育てるという不安、中絶するという選択をすれば心理的な葛藤が待ち受けています。

検査を夫婦にとって幸福の選択をする道具とするために、納得するまで夫婦で話し合い、決断することが大切です。



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