授乳中は市販薬を飲んじゃダメ?授乳中の市販薬6つのリスクと注意点

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授乳中のママは、寝不足で抵抗力が落ちてしまいがち。

風邪を引きやすくなったり、頭が痛くなったりと様々なトラブルが起こりやすい身体です。

病院に行く時間すらない忙しいママは、手早く市販薬で対応したいものですね。

しかし、ママが身体に取り入れたものは血液に変わるため、授乳にも影響が出てしまいます。授乳中に市販薬は飲んで良いものなのでしょうか。

そこで今回は、授乳中に飲める市販薬や6つのリスクや注意点を紹介します。

今回のポイントは下記の4つです。

授乳中に市販薬は飲めるの?

授乳中でも使用可能な市販薬とは

授乳中の市販薬6つのリスクと注意点

ママの健康を保つためにできることとは

妊娠中は、ママが摂取したものは血液となり胎盤を通じて赤ちゃんへ送られるため市販薬服用必ず主治医や助産師さんに相談する必要があります。

授乳中も確かに気をつける必要がありますが、妊娠中と同じくらい気をつけなければならないのでしょうか。

授乳中の市販薬についてまとめてみましたので、参考にしてみて下さいね。

授乳中に市販薬は飲めるの?

母乳は赤ちゃんの身体に良い影響を与えるとされ、完全母乳のママたちがとても多くなっています。

新生児から離乳食が始まる5、6ヶ月頃まではママのおっぱいが栄養源となる赤ちゃん。

特にこの期間は授乳間隔も短く、寝不足でストレスを溜めてしまっているママも多いのではないでしょうか。

そんな時に限って、風邪を引いて発熱したり、咳が止まらなかったり、頭痛が発生したりするものです。

赤ちゃんを連れて病院へ行くのも大変なママたちが、そんな時に頼りにしたいのが「市販薬」ですよね。

家に常備されていたり、近所のドラッグストアで購入できる手軽さが忙しいママにはありがたいですが、授乳中に市販薬を飲んでも良いのでしょうか。

薬の成分は母乳に移行する

妊娠中にママが摂取したものは血液になり、胎盤を通して胎児へ移行されるため市販薬の服用は気をつけなければならないですよね。授乳中も同様で、授乳中のママが服用した市販薬も血液となり母乳へ移行されます。

となると、赤ちゃんへの影響が心配ですよね。

ママが健康でないと育児に影響する

実は、母乳へ移行される薬の量は「ごくわずか」なのです。

市販薬の注意書きには、「授乳中は服用を避ける」や「服用した場合は授乳を避けてください」と記載されているものがほとんど。となると、授乳中に薬を飲んではいけないと考えるのが普通でしょう。

しかし、出産後も痛み止めや抗生剤などを服用しながら授乳をしていますので、授乳中は絶対に薬を飲んではいけないというわけではないのです。

ママが体調を崩したら、赤ちゃんのお世話はどうなるのでしょうか。ママが健康でないと育児に影響をしてしまうため市販薬を飲んで治した方が良いという状況もあるのです。

市販薬の選び方

授乳中に市販薬を服用する際は、授乳中の注意書きのない薬を選んだり、用法や用量をしっかり守って飲めばほとんどの場合は問題ありません。

しかし、常備で飲んでいる薬があったり、アレルギー持ちだったりと個人差はあります。

主治医の先生や薬剤師さんに相談してから飲むほうが安心ですね。

少量であっても母乳に移行してしまうのは確かです。

自己判断せずにお医者さん薬剤師さんに相談したり、必ず市販薬の注意事項やどんな成分が含まれているのかを確認してから選ぶようにしましょう。

授乳中でも使用可能な市販薬とは

授乳中は妊娠中と比べても飲めるお薬は比較的多いです。

国立成育医療研究センターのホームページに「授乳中に安全に使用できると思われる薬」の一覧が掲載されていますので、市販薬の購入を考えている方は確認してから購入すると安心です。

一覧に掲載されている薬は、科学的な情報をもとに評価を行ったうえで授乳中でも安全に使用できると考えられているものとされています。

一覧に掲載されている授乳中でも使用可能な主な薬

成分 商品名 薬効分類
アセトアミノフェン カロナール 解熱、鎮痛薬
イブプロフェン ブルフェン 解熱、鎮痛薬
ジクロフェナク ボルタレン 解熱、鎮痛薬
ファモチジン ガスター 消化器官用薬
フェキソフェナジン アレグラ 抗ヒスタミン薬
硫酸マグネシウム 硫酸マグネシウム 消化器官用薬

国立成育医療研究センターホームページより

上記の表は、市販薬でも売られている薬でもあるので参考にしてみて下さい。

また、国立成育医療研究センターでは一覧に掲載されていない薬に対して詳しく相談をしたい時の電話窓口がありますので、不安な方は相談してみると安心です。

国立成育医療研究センター「授乳と薬の相談について」

授乳中の市販薬6つのリスクと注意点

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授乳中の市販薬の服用は、比較的赤ちゃんへのリスクが低いとされていますが、実際に服用する場合は、下記の6つのポイントを事前に確認しておきましょう。

  • カフェインが含まれている市販薬

市販薬には「カフェイン」が含まれているものがあります。

カフェインも母乳へ移行されるものなので、赤ちゃんの体内へと入っていきます。

摂取する量によっては、赤ちゃんへ影響して興奮したり眠らないことも。成分を確認し、カフェインの入っていない物を選ぶようにしましょう。

  • 薬を飲むタイミングを考える

薬を飲んだ後、血液には2から3時間後に移行されます。

薬を飲む前や飲んだ直後に授乳をすると赤ちゃんへの影響が少ないでしょう。授乳時間と間隔を考えて薬を飲むよう心掛けて下さい。

  • 特に注意が必要なのは新生児期

薬の影響を受けやすいのは、肝臓や腎臓の臓器が未熟な新生児から生後2ヶ月とされています。

身体の中に入った薬の成分を外へ出す機能が整っていない時は、市販薬の服用は止めておいた方が無難でしょう。

とは言え、出産直後は何かママにトラブルが出る可能性も高いので必ずお医者さんに相談するようにして下さいね。

離乳食が始まる生後5、6ヶ月頃になると、赤ちゃんの臓器も成長し、授乳の回数も減ってくるため薬の影響は必然と少なくなります。

  • 飲んだ後は赤ちゃんの状態をよく観察しよう

薬服用し授乳後は、赤ちゃんの状態をしっかり確認しましょう。

下記に気を付けてみましょう。

  • 母乳の飲み具合
  • 1回の睡眠時間が4時間以上
  • 下痢
  • 発疹
  • 機嫌がすごく悪い
  • うとうと状態が続く

上記のような症状があったら、薬の服用は一度ストップしお医者さんを受診するようにして下さいね。

  • 悩んだ場合は薬剤師さんに相談を!

薬を飲みたいけれど、持病があって薬を飲んでいたり、アレルギーのあるママは市販薬を購入する前に必ず薬剤師さんに相談してみましょう。

薬剤師さんでも分からない場合もあるので、主治医の先生がいれば事前に相談しておくと安心です。自己判断せずに迷ったら必ず相談をして下さいね。

  • 断乳をしなければいけない薬

国立成育医療研究センターが「授乳中の治療に適さないと判断される薬」として挙げているものは下記の薬です。

  • アンカロン
  • コカイン
  • ヨードカプセル-123
  • ヨウ化ナトリウムカプセル

上記の薬は市販薬では手に入ることのない薬ではありますが注意しておきましょう。

参考: 国立成育医療研究センターが「授乳中の治療に適さないと判断される薬」

ママの健康を保つためにできることとは

市販薬は、病院へ行かず近所のドラックストアで購入できたり、家に常備されていたりと育児で忙しいママが直ぐに飲めるありがたい薬です。

しかし、授乳中のママが飲めば少量であっても母乳に移行されてしまいます。子供への影響を考えたら飲まないで済むのであれば、飲みたくはないですよね。

授乳中のママは、寝不足や育児の疲れで免疫力が下がっているため体調を崩しやすいです。

体調を壊さないようにママの健康を保つためには、下記のようなことがおすすめです。

  • バランスの取れた食事をとる
  • 子供のお昼寝と一緒にママも身体を休める
  • お風呂に入って身体を温める
  • ビタミンCの豊富なフルーツや野菜を食べる
  • マスクをして風邪予防
  • 湿度を高める

忙しくてなかなか実践するのは難しいかもしれませんが、自分で出来ることからまず取り入れてみて下さいね。

まとめ

授乳中のママが摂取するものは母乳へと移行され、赤ちゃんの体内へ入っていきます。

食べ物や飲み物だけでなく、ママが飲む薬も同様です。特に市販薬は病院へ行くこともなく、手軽に購入できるため育児に忙しいママには便利なものと言えるでしょう。

妊娠中と比べても授乳中の薬の影響は低いとされていますが、市販薬の注意書きや成分を確認し、自己判断できない場合は必ず薬剤師さんや医師に相談してから飲むようにして下さいね。