授乳中に牛肉を食べても大丈夫?母乳や赤ちゃんへの影響と注意点やレシピ

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お肉の中では最高級で、他の肉と比べると日常のメニューではちょっと登場頻度が少なめな牛肉。

それでも焼き肉やカレー、すき焼きなど、我が家では登場すれば家族も大喜びです。

スタミナがつくイメージの牛肉ですが、授乳中に食べるのはどうなのでしょうか?

そこで今回は、授乳中の牛肉摂取について解説します。

記事のポイントは3つです。

  • 授乳中に牛肉を食べても大丈夫?
  • 授乳中に牛肉を食べる時の注意点
  • 牛肉を使ったおすすめレシピ

それでは解説していきます。参考にしてみてください。

授乳中に牛肉を食べても大丈夫?

結論を言うと、授乳中に牛肉を食べても大丈夫です!

ミートマイスターの資格を取得し、メディア等で活躍されている”食肉会のナイチンゲール”片平梨絵さんも、自身が授乳中にアメリカン・ビーフのステーキを食べており、授乳中のビーフの摂取(特にアメリカンビーフやニュージーランドビーフなど)をブログでオススメされていました。

母乳は母体にため込まれていた栄養素から、ある程度一定の成分を保って作られるようになっています。

母体の栄養状態が著しく悪化しなければ母乳の質が変化することはありませんが、同時に栄養状態を維持するためには毎日の食事が重要になります。

牛肉に含まれる栄養素は授乳中にもうれしい効果がたくさんなので、避けるどころかどんどん積極的に取り入れていきたいです。

それでは、牛肉の部位別の用途と栄養素を詳しく見てみましょう。

エネルギー たんぱく質 脂質 亜鉛 ビタミン
B2 B12
μg
肩ロース 411 13.8 37.4 0.7 4.6 0.17 1.1
サーロイン 498 11.7 47.5 0.9 2.8 0.12 1.1
もも 259 19.2 18.7 2.5 4.0 0.20 1.2
ヒレ 223 19.1 15.0 2.5 4.2 0.24 1.6
レバー 132 19.6 3.7 4.0 3.8 3.0 52.8

参考_日本食品標準成分表|文部科学省

まず、上の表に挙げた牛肉の代表的な部位と調理法を説明します。

・肩ロース

適度な脂肪はありますが、筋が多く硬めの食感。

スライスしてすき焼きや焼肉におすすめです。

・サーロイン

きめが細かく柔らかい食感です。

ステーキやローストビーフ、しゃぶしゃぶ用に向いています。

・もも

足の部位だけに赤身が多く、最も脂肪の少ない部位です。

炒め物や煮込み、揚げ物におすすめです。

・ヒレ

きめが細かく柔らかい食感で、脂肪も少なめ。

ステーキやビーフカツなどにおすすめです。

・レバー

豊富なビタミンを含み独特の食感です。

しかし食中毒の危険性が高く、数年前に牛肉レバーの提供・販売が禁止されたことは記憶に新しいのではないでしょうか。

厚生労働省からこのようなお達しがでるほどですので、生食は避けた方が良いでしょう。

参考⇒牛レバーを生食するのは、やめましょう(「レバ刺し」等)

次に、牛肉に豊富に含まれる栄養素の働きを見ていきます。

・鉄

赤血球を作るヘモグロビンの成分となり、呼吸で取り込んだ酸素と結びつき体中に酸素を運ぶ働きがあります。

・亜鉛

味覚を正常に保ち、皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。

・ビタミンB2

皮膚や粘膜を健康に保つ働きがあります。

・ビタミンB12

葉酸と共に赤血球中のヘモグロビン生成を助ける働きと、脳からの指令を伝える神経を正常に保つ働きがあります。

以上のことから、それぞれ豊富に栄養素を含み、部位によって適した調理があることがわかります。

授乳中に牛肉を食べる時の2つの注意点

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これまでのことから、牛肉は栄養価も高く、授乳中のママたちにとってもオススメな食材であるとわかりましたね。

ただし、メリットがあれば多少のデメリットもつきもの。

安心しておいしく牛肉を食べるために、気をつけておいてほしいポイントが2点あります。

食べ過ぎに注意

豚や鶏と比べると脂質の多い牛肉は、特に食べ過ぎには注意が必要です。

18~49歳の女性が授乳中に必要な一日の栄養素と合わせて見てみましょう。

エネルギー 2450~2500㎉
たんぱく質 70g/日
脂質 490~750 g/日
ビタミンB1 1.2㎎/日
ビタミンB2 1.6㎎/日
ビタミンB6 1.5㎎/日
カリウム 2200㎎/日
カルシウム 650㎎/日
マグネシウム 270~290㎎/日
鉄(月経なしの場合) 8.5~9.0㎎/日

参考_日本人の食事摂取基準について|厚生労働省

レバーは、200~300g分で1日に必要なたんぱく質や鉄分が補えるほど豊富に栄養素が含まれていることがわかります。

ビタミンB2においては、50gで1日の摂取量をまかなえます。

また、脂質の多い肩ロースやサーロインは100gだけでも1日に必要なエネルギー量の1/5を占めてしまうので、特に食べ過ぎに注意していく必要があります。

焼き肉屋さんへ行くと食に火が付き張り切ってしまうママはご注意ください。

ただ食事のバランスを見て部位や量を調整していくと、過剰摂取を防ぎつつしっかり栄養を取り入れることができますね。

よく火を通す

肉には食中毒の原因となる菌が付着している可能性があります。

菌が付着していたとしても、十分に加熱することによってほとんどの菌やウイルスは死滅し、安全に食べることができます。

それは表面を75~85℃で1分以上加熱することで、菌やウイルスを死滅させることができます。

75℃では見た目にまだ赤みが残っていることがあり、85℃では変色していることが確認できる状態です。

牛肉の場合、完全に焼いてしまうのが好きではない人もいると思いますが、授乳中は赤ちゃんの栄養源を担っていることもあり、できればレア肉は避けた方が良いでしょう。

ローストビーフや最近はやりの牛カツもレア気味なので控えた方が安心です。

もし授乳中に食中毒に感染した場合、母乳を介して菌が赤ちゃんに移行することはありませんが、お母さんが下痢や嘔吐をくり返し脱水状態になると母乳の出が悪くなることがあります。

また、吐き気や腹痛を抱えながらの赤ちゃんのお世話はとても大変ですので十分に気をつけて調理しましょう。

さらに、お母さんの手に付着したウイルスや細菌が赤ちゃんに感染してしまうこともあります。

授乳中におすすめな牛肉を使ったレシピ

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脂質が多めな牛肉をヘルシーに食べられるメニューを紹介します。

牛肉とマッシュルームのトマト煮込み

きのこ、たまねぎ、牛肉を酸味のあるトマトソースで煮込みます。

食物繊維たっぷりメニューです。

牛肉とごぼうのしぐれ煮

多めのごぼうで食べ応えがしっかりします。

生姜の効果で作り置きにもピッタリです。

まとめ

母乳は母体に溜められた栄養素から作り出されており、母体の栄養状態が著しく変化しなければ質が大きく変化することはありません。

お母さんの栄養状態を維持するために、部位や量を使い分けながら牛肉を取り入れて、豊富な栄養素を摂取しましょう!

そして牛肉を食べる時に気をつけたいのは、食べ過ぎによる脂質の過剰摂取と、生焼けによる食中毒です。

適量を見極めて、おいしく牛肉を取り入れていきましょう。