授乳中はみかんを食べても大丈夫?母乳や赤ちゃんへの影響と5つの注意点やレシピ

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冬の果物の代表ともいえるみかん。手軽に食べられるので、ついつい多く食べてしまいがちですよね。

しかし「みかんは母乳を悪くするからダメ」と医師や助産師に指導された!という方がいます。

理由は「昔からそうだから」だそうですが、本当なのか疑問ですよね。

この記事では、みかんが母乳に与える影響や食べる時の注意点などについて次の5項目にまとめてみました。

・みかんはミネラル類、ビタミンAやC、葉酸が豊富
・授乳中にみかんを食べると母乳の質が悪くなる!は言い過ぎ
・1日に食べるみかんの目安量は1~2個
・みかんを食べ過ぎた時のデメリットは人それぞれ
・おいしいみかんレシピ

結論を先に言うと、授乳中でもみかんを食べて大丈夫です。

詳細をひとつずつみていきましょう。

みかんはミネラル類、ビタミンAやC、葉酸が豊富

よく「みかんを食べると風邪をひかない」といいますよね。

みかんには、カリウムやカルシウム、マグネシウムといったミネラル類、ビタミンA、ビタミンC、葉酸が豊富に含まれています。

それぞれが単独で病気に効くわけではありませんが、どの栄養素も代謝や内臓の働きに必要不可欠なものばかり。

健康な体を作るのに欠かせない栄養素です。

産後は赤ちゃんのケアに手がかかり、食事の内容が偏りがち。

そうなると真っ先に不足してくるのが、ミネラル類やビタミン類なんです。

栄養素が不足や睡眠不足、ストレス、疲労などが重なると体調が崩れ、母乳の量も質も低下してしまいます。

みかんは、こうした産後の悪循環を予防するのに一役買ってくれる果物と言えるでしょう。

持ち運びが楽で、皮を剥けばその場で食べられる手軽な食材です。

授乳中でも、ぜひ、みかんを食べて不足しがちな栄養素を補ってください。

授乳中にみかんを食べると母乳の質が悪くなる!は言い過ぎ

「みかんを食べると母乳がまずくなる」「みかんを食べると苦い母乳になる」「糖分が多いのでベトベトの母乳になって乳腺炎になる」…。

このような話を聞いたことがある人も多いと思います。

しかし、これらの説に科学的な根拠はありません。

ただ「昔から言われている」だけなんですよね。

母乳は母親の血液から作られます。

血液中には食べ物から得た栄養分が含まれていますが、決して、食べものそのものが入っている訳ではありません。

食べものは胃腸で分解・消化・吸収されるもの。

みかんの果汁そのものが母乳に入ったりすることはありえません。

母乳の量や質に影響する要素は数多くあります。

<母乳の量や質に影響を及ぼす要因>

・睡眠不足
・ホルモンバランスの崩れ
・体調の崩れ
・栄養過多や栄養失調
・ストレス
・冷え
・便秘
・血行不良
・水分不足

実はこうした要素が母乳の質や量に関係するのです。

母乳の質に気を配るなら、これら全てに配慮すべきで、特定の食べ物を排除するのはナンセンス!

授乳中は食べものを制限するのではなく、生活全般に注意を払いながら数多くの食材をバランス良く食べるのが鉄則です。

1日に食べるみかんの目安量は1~2個

みかんを食べ始めると、1個や2個では簡単に食べてしまいますよね。

不足しがちな栄養素を補給できて母乳の質を落とさないなら、いくつ食べても大丈夫。そう思ってしまいそうです。

でも、みかんは1日に1~2個にしておきましょう。

理由は「数多くの食材をバランス良く食べるため」です。

厚生労働省によると、授乳中の女性の場合、果物は1日に200~300g食べるのが目安です。

もし、同じものばかり300g食べていると、摂取できる栄養素が限定されてしまいます。

場合によっては、カロリーは足りているのに、特定の栄養素が不足する部分的な栄養失調に陥ってしまいます。

大切なのはバランス!

できるだけたくさんの食材を口にして、摂る栄養に偏りがないよう気を配りましょう。

もし、何をどれくらい食べればバランスがとれるのか分からないのなら、農林水産省や厚生労働省が発表している食事バランスガイドを見てみてください。

ガイドでは、1日に食べるべきものが種類別に分かりやすく紹介されていますよ。

(引用元:妊産婦のための食事バランスガイド|厚生労働省食事バランスガイド|農林水産省

特定の食材を排除する方法で食事を決めていると、イラストのコマはうまく回りません。

質のいい母乳は、健康な母親からでなければ作れませんよね。

『どんなものを、どれだけ食べるべきか。』こうした食生活全体に目を向けるようにしてくださいね。

みかんを食べ過ぎた時のデメリットは人それぞれ

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みかんは1日1~2個がいい、と紹介しましたが、食べ過ぎた時のデメリットはあるのでしょうか。

実のところ、デメリットは人それぞれ。

お腹が緩くなったり、頻繁にトイレに行くようになったり、腹痛を訴えたり。体質によって様々です。

みかんは、果肉は柔らかいのですが、果肉を包む袋や外側の白い筋は食物繊維の塊。

胃腸が弱い方は、食べ方や量によっては下痢・腹痛の原因になることも。

「白い筋にはビタミンと同じような働きをする栄養素が豊富なので食べた方がいい」と言われていますが、食べ過ぎると胃腸に負担がかかることも。

また、みかんを食べ過ぎると手や足の裏が黄色くなるという話もよく耳にします。

実はこれ、柑皮症という本当にある話。

みかんには黄色い色素(カロテン)が多く含まれているので、カロテンをとりすぎると色素が体内に堪って肌が黄色くなるんです。

カロテンはみかんに限らず、ニンジンやカボチャ、野菜ジュースやサプリメントなどにも含まれています。

複数のものから摂ったカロテンのせいで肌が黄色くなることもあるんですよ。

ただ、黄色くなったからといって即時、健康被害が出る訳ではありません。

カロテンを控えれば治ります。

何事もほどほどに。バランス良く食べることが大切ですね。

(参考:柑皮症|藤井寺市医師会

みかんをおいしく食べるレシピ

そのまま食べるだけでなく、料理の具材としても使えるみかん。

温かいみかんもおいしいですから試してみてください。

みかんとにんじんのサラダ

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作り方は簡単!

みかん(柔らかい果肉部分)とスライスしたにんじんを、お好みのドレッシングで和えるだけ!

オリーブオイルと塩コショウだけで和えてもおいしいですよ。

焼きみかん

甘味を強く感じたいなら、魚焼きグリルでみかんを皮ごと焼いた焼きみかんがおすすめ。

5~10分くらい、皮が黒く焦げるまで焼いてください。

やけどに注意してくださいね。

ホットミカン

みかんを多くもらいすぎて、一度にたくさん消費しないといけない!という時におすすめなのが、ホットミカン。

みかんの果汁を搾り、鍋でじっくり温めてください。

沸騰させないように注意してくださいね。

はちみつをプラスして温めてもおいしいですよ。

関連記事:授乳中にはちみつを食べても大丈夫?母乳や赤ちゃんへの影響と注意点やレシピ

まとめ

母乳によくない、と昔から言われているみかんですが、気にせず食べてOKです。

授乳中は食べ物を制限するのではなく、バランス良く食べるのが鉄則!

1日200~300gの果物を食べることが推奨されていますから、みかんも栄養源にしましょう。

ただ、食べ過ぎると人によっては腹痛やお腹が緩くなることも。

また、野菜ジュースや緑黄色野菜を多く食べる方は、みかんを食べ過ぎるとカロテンの摂りすぎで肌が黄色くなることがあります。

厚生労働省が発表している食事バランスガイドを参考にしながら、偏りのない食事を摂ることで母乳にいい食生活を実現してください。

みかんを料理の具材にすることや、温かいみかんもおすすめです。

旬を感じながらおいしく食べてくださいね。