妊婦も牛肉を食べたい!妊娠中にレアや生焼け牛肉を食べるリスクや影響と5つの注意点

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妊娠中はつわりのときは食べられるもの、安定期に入ると体重増加に気を付けながらバランスの良い食事を心がけなければ、と大変ですよね。

気になりだすとキリが無いものですが、その中で妊婦は牛肉を食べてもいいのでしょうか?

牛肉、美味しいですよね。

質に対するランクもあれば部位、調理方法も様々。

焼き肉、ユッケ、牛カツなど…美味しい食べ方が多様にある食材です。

ステーキに関してはレア、ミディアムなど焼き加減にも段階があり好みが出ますよね。

そんな魅力いっぱいの牛肉、果たして妊婦との相性が気になるところです。

今回は妊婦にとって牛肉について注意点をお伝えします。

  • 妊婦は牛肉を食べてもいいの?
  • 牛肉の主な栄養素4つとその効果
  • 妊娠中の牛肉の注意点2つと牛レバーのポイント4つ
  • 妊婦にオススメな牛肉の部位と調理法

妊娠中の牛肉の注意点2つ

赤身肉の代表、牛肉。

手軽に購入できるものから、超高級肉まで値段に幅のある牛肉。

お肉好きな方ならば”A5ランク”と聞いて目を光らせるのではないでしょうか?

私的な感想ですが、なんとなく牛肉を食べるとエネルギーが漲る気がします。

心身共に力が必要な妊娠時期は、ぜひ栄養のあるものを食べて精をつけたいですよね。

それでは妊娠中は牛肉を食べても大丈夫なのでしょうか?

実は妊婦が牛肉を食べる際には注意すべきことが2つあります。

  • 牛肉の部位のよっては食べる量に注意が必要である
  • 牛肉の食べ方によっては避けなければいけない食べ方がある

上記のことを気を付ければ、基本的に牛肉は妊娠中でも食べることができます。

妊婦にオススメな牛肉の主な栄養素4つとその効果

妊娠中の身体は、普段以上にたくさんの栄養を必要とします。

それでは牛肉に含まれる栄養素のうち、妊婦にオススメなのはどんな栄養素なのでしょうか?

  • たんぱく質
  • ビタミンB 群
  • 鉄分
  • 亜鉛

上記が牛肉に含まれる主な栄養素です。

まず、牛肉には良質なタンパク質が豊富に含まれています。

タンパク質は体をつくる上で大切な栄養素。

筋肉を始め、内臓などは体のほとんどはタンパク質でできています。

赤ちゃんを育てるママの体に大切だけでなく、タンパク質不足は低体重児へのリスクを高めます。

妊婦とタンパク質との深い関わりについては以下の記事も参考にしてください。

参考記事⇒妊婦にタンパク質は必要?目安の摂取量やおすすめ食品と摂取方法など4つの注意点

また、ビタミンB群には免疫力をあげる働きや肌や粘膜を健やかに保つ働きがあります。

そして亜鉛は胎児の発育には不可欠。

亜鉛が不足すると発育不全や早産を引き起こす可能性があります。

さらに鉄分には貧血を防ぐ効果があります。

妊娠中は血液量がふえるため、鉄分が不足しやすい状態に。

妊娠中は積極的に鉄分が豊富な食材を摂取するように心がけましょう。

ご参考までに、鉄分に関しては以下の記事もあります。

参考記事⇒妊婦と鉄分~妊娠中の鉄分不足におすすめ!鉄分サプリ4つのポイント

このように、牛肉には美味しいだけでなく、妊娠中には嬉しい栄養素が豊富に含まれていますので、積極的に取り入れていきたい食材ですね。

妊娠中は牛レバー注意点とポイント4つ

妊婦には嬉しい栄養素が豊富な牛肉ですが、実は食べてはいけない牛肉もあります。

ではどんな牛肉は食べてはいけないのでしょうか?

それは牛レバーです。

レバーと聞くと一見鉄分が豊富で妊婦には良いもののような気がしますね。

実は牛レバーに関わらず、多くのレバーにはビタミンAが豊富に含まれています。

ビタミンAには2種類あり、1つは植物性ビタミンAであるβカロテン、もう1つが動物性ビタミンA であるレチノールです。

このレチノール、過剰摂取すると体内で蓄積され排出されません。

特に妊娠中に過剰摂取が継続すると、胎児の先天性異常や奇形を引き起こす可能性があるのです。

妊娠中の牛レバーの4つのポイント

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  1. 牛レバー100gあたりにはレチノールが1100μg含まれている
  2. 妊婦の一日当たりのレチノール摂取上限量は2700μgとされている
  3. 妊娠中の推奨摂取量は初期~中期は650μg含まれている
  4. 妊娠後期でのビタミンAの推奨摂取量は780μ含まれている

ですから牛レバーを100g食べると、一日の摂取推奨量をオーバーしてしまいます。

それも他の食事でレチノールを摂取しなかった場合です。

とはいえ、もちろんリスクが高まるのは連日摂取し続けた場合になりますので、1食くらいレバーを食べた所で慌てる必要はありません。

妊娠中でもビタミンA は必要です。

上記の4つを参考に不足にならないようすること、摂取上限をオーバーしないように計算していく必要があります。

レチノールは鶏レバー、豚レバー、うなぎなどにも豊富に含まれています。

一日の上限を超えないように、不足が無いように、と考えるだけで大変。

食べ過ぎないことにだけ注意すればビタミンAは野菜からも摂ることがでるので、神経質になり過ぎない程度に摂取していきましょう。

参考記事⇒妊婦とビタミンA~妊娠中のビタミンAの摂取量とおすすめ食品5選

妊娠中の牛肉の食べ方注意点2つ

もうひとつ、妊婦は食べてはいけない牛肉があります。

それは赤い部分が残っている牛肉です。

たとえば、レアやミディアムレアに焼かれたステーキ肉や生焼けの牛肉。

または牛肉のたたき、ローストビーフなども該当します。

最近流行りの牛カツもお肉の中がやや赤めですね。

どれもとても美味しいものですが、中身が赤い牛肉は妊娠中には食べない方がいいものです。

なぜかというと、トキソプラズマ感染症にかかる可能性があるから。

トキソプラズマ症は、牛肉に限らず豚肉、鶏肉などの肉を加熱不十分な状態でたべることで感染する確率が上がります。

トキソプラズマ感染症は妊娠中に初感染すると胎児にも感染し、胎児に先天性トキソプラズマ症を引き起こします。

感染率は妊娠後期になるほど高くなりますが、感染した際の重症度は妊娠初期であるほど重症に。

重症度は先天性トキソプラズマ症に感染した場合、水頭症、視力障害、脳内石灰化、精神運動機能障害などを引き起こす可能性があります。

「うっかりレアステーキを食べてしまった!」

と焦る声が聞こえてきそうですが、今のところ牛肉からの感染は少ないようです。

ただし0%ではありませんので、今後牛肉を食べる時には以下の2つに注意しましょう。

  1. 食べる際は肉の中心が67度以上になるまで加熱する
  2. 赤い部分は食べないようにする

レア肉にナイフを入れたときに覗かせる、薄ピンクの断面と柔らかさはとても魅力的ですが、ここは一時我慢。

妊娠中は赤身の残る調理法は避けましょう。

最近は”いきなりステーキ”や”ペッパーランチ”といった、ステーキをリーズナブルに食べられるファストフード店も増えてきていますね。

赤身肉を知り尽くしている専門店ではそのお肉のいちばん美味しく食べられる焼き加減で出してくれますが、もちろんリクエストも可能です。

シェフがお肉を焼いて提供してくれるお店では、妊娠中のことを伝え、必ず”ウェルダン”とリクエストしましょう!

トキソプラズマ症の参考記事⇒妊婦はトキソプラズマ症に注意!妊娠中のトキソプラズマの影響と9つの予防策

妊娠中はヒレやモモが、調理法は蒸すのがオススメ

つわりを超えて安定期に入ると食欲も戻り、『お腹の赤ちゃんの分も』と、つい食べ過ぎてしまうことがあるかと思います。

しかし食べ過ぎには要注意。

牛肉は部位にもよりますが、カロリーが高い部分が多いためです。

焼き肉やステーキで良く食べるカルビやサーロインは、脂身が多く高カロリーなんです。

タンパク質は大変必要な要素なんですが、食べ過ぎるとカロリー過多になってしまいますし、バランスよく食べることが重要な妊婦にとって肉ばかり食べ過ぎると栄養素がたりないことも。

また体重増加になるとお産が大変になるというデメリットがあります。

食べ過ぎないようにすることはもちろんですが、脂身が少ないモモ肉やヒレ肉を選ぶようにしましょう。

また調理法も炒める、揚げるよりも、蒸すというような油をあまり使用しなくてもいいような工夫した調理方法を選ぶのもオススメです。

焼いて食べるときとはまた違った、お肉本来の甘みを感じることでしょう。

まとめ

妊婦が牛肉を食べる際には牛レバーは食べる量に注意が必要です。

牛レバーを食べる際はレチノールの摂取量に十分気を付け、食べ過ぎないようにしましょう。

牛肉を食べる際にはレアステーキのような赤い部分が残る調理法は避け、中までしっかりと加熱された牛肉を食べるようにして下さい。

そうすることで感染症への予防ができます。

そして牛肉はカロリーが比較的高いので食べる際は量や調理法に気をつけることと、体重増加や他の栄養バランスも考えて食べるようにしましょう。