下痢は妊娠初期症状?下痢が続く原因や流産リスクと影響、7つのポイント

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妊娠初期症状の下痢は数日続くことが多いので、結構しんどいもの。

何度もトイレに駆け込むと、流産しないかなとか、いろいろと心配になりますよね。

今回は、妊娠初期症状の下痢の原因と対処法のほか、7つのチェックポイントをご紹介します。

  • 下痢とクサいおならが止まらない!これも妊娠初期症状?
  • 吐き気の症状はある?
  • 腹痛はあるの?どんな痛み?
  • 大きな違いは発熱!
  • 下痢の症状っていつから始まるの?
  • 期間はどのくらい続く?
  • 流産のリスクは?

妊娠初期の妊婦さんにとって気になるポイントをまとめてみました。妊娠初期に下痢の症状があったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。

□妊娠初期に下痢!これって病気?それとも妊娠初期症状?

妊娠初期に多く分泌される女性ホルモンのプロゲステロンには、腸の蠕動運動を抑制する働きがあるため、便秘になるという方がほとんど。

しかし、「今までどちらかといえば便秘ぎみだったのが、妊娠したら下痢になった。」という声も少なくありません。

この下痢は妊娠初期症状なのか、それとも食あたりやウイルス性の病気など何か別の原因によるものなのか、迷ってしまいますよね。

病気などが原因によるケースももちろんあるでしょうが、妊娠初期症状のひとつとして下痢になることもあるんです。

一体なぜ、妊娠初期に下痢になるのでしょうか?

■ホルモンバランスの乱れが原因

妊娠初期には、女性ホルモンのプロゲステロンやヒト絨毛性ゴナドトロピンの分泌が増加し、ホルモンバランスが乱れます。

女性ホルモンは、脳の視床下部が司令塔として分泌の命令を出しますが、自律神経の司令塔も同じく視床下部なんです。

そのため、妊娠初期に女性ホルモンのバランスが乱れると、自律神経のバランスも乱れることに。

自律神経には、活発に動いている時に働く交感神経とリラックスしている時に働く副交感神経があり、交互に働いています。

しかし、これらの働きのバランスが乱れることによって、さまざまな体調の異変がひき起こされます。

その一つが、下痢症状です。

副交感神経が過度に活動することによって腸の蠕動運動が活性化し、下痢になってしまうんです。

また、下痢になるばかりでなく、便秘になるケース、下痢と便秘を交互に繰り返すケースと3つのケースがあります。

いずれも自律神経の乱れが腸の蠕動運動に支障をきたすことが原因です。

■ストレス誘因の自律神経のアンバランスが原因

妊娠初期には、今までとは違う体調になることもあり、過度にストレスがたまることがあります。

ストレスによって自律神経が乱れ、下痢の症状をひき起こすことも。

内科では異常値がなくても、自律神経の乱れから吐き気や腹痛・下痢などの症状が出やすくなると言われております。

ストレスや体の疲労をきっかけとして、心のバランスの崩れにより、体の症状が出やすくなります。

(引用元:ひだまりこころクリニック

■つわりによる偏食も原因に

妊娠初期には、つわりで食欲が減退して、ジュースやゼリーなど水分が多く喉を通りやすいものしか口にすることができなくなることも。また食べ続けないと吐き気をもよおす食べつわりでは、暴食状態になってしまいます。

こうしたことが原因で、下痢になるケースもあります。

□妊娠初期症状で下痢に!おならも出やすくなる?

妊娠初期に、下痢の症状に加えて、クサイおならがしょっちゅう出て困る、という声も多くあります。

下痢とおならの症状は関連があるのでしょうか?

■おならはなぜ出るのでしょうか?

まずは、おならはなぜ出るのかについて、解説します。

「おなら」の2/3は口から飲み込んだ空気で、残り1/3は腸内で発生するガスです。

肉など動物性たんぱく質が小腸で十分消化されずに腐敗すると、アンモニア、硫化水素などの臭いの強いガスを発生します。

また、ストレスなどによる胃腸の働きの低下や、腸内の悪玉菌が増えてもガスが多くなります。

(引用元:すぎさか胃腸クリニック

クサイおならが出るのは、消化不良で腸内に残ってしまった肉などが、悪臭のするガスとなって排出されているということです。

■下痢とクサいおならが止まらない!これも妊娠初期症状?

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妊娠初期には、ホルモンバランスの乱れが自律神経の乱れをひき起こし、腸の蠕動運動に支障をきたします。

それによって腸の蠕動運動に影響を及ぼすため、下痢などの症状を引き起こすほか、消化不良になったり、腸内の環境が悪くなって悪玉菌が増えることで、腸の中にガスが多く発生。

そのため、妊娠初期に下痢する方だけでなく、便秘になる方なども、臭いニオイがするおならがたくさん出るようになるんです。

安定期以降も、出産するまでどんどんお腹の中の赤ちゃんが大きくなっていきます。

そうなると、腸が圧迫されて便秘になりがちになるので、腸にガスが溜まり、おならがたくさん出ます。

つまり、妊娠している間はずっとおならがたくさん出るものだと思っておいてくださいね。

もしも気になるようでしたら、ヨーグルトや納豆、味噌、漬け物などの善玉菌がたっぷり入った発酵食品をしっかり取って、腸内環境を整えると改善されます。

□妊娠初期症状の下痢の特徴。腹痛や吐き気、発熱はあるの?

妊娠初期症状の下痢は、具体的にどんな症状なんでしょうか?

他の病気による下痢と間違えないためにも、ぜひ知っておきたいところですよね。

妊娠初期の下痢は、食後、液状の水様便がシャーッと出るのが特徴。

1日3回以上、数日間にわたってこの症状が続くことが多いので、かなりツラいです。では、この他にどんな症状があるのでしょうか?

■吐き気の症状はある?

妊娠初期に下痢だけでなく吐き気もするという方もいらっしゃいます。

下痢がつわりによるものでしたら、吐き気もつわりが原因である可能性が高いです。

つわりの場合は、吐いてもすっきりしなかったり、あまり食べていないのにげっぷがたくさん出るのも特徴。

ノロウイルスなどの胃腸炎にかかっている場合は、激しい吐き気や嘔吐、発熱などの症状が見られます。

■腹痛はあるの?どんな痛み?

また、下痢の症状がある場合は、腹痛も伴います。下腹部にキューっと激痛が走り、ほどなく便意をもよおします。

ただし、ノロウイルスなどの胃腸炎の場合も同様の腹痛がありますので、腹痛による違いは判別できません。

また、流産による腹痛の場合もありますので、妊娠初期に腹痛が見られる場合は、医師に相談してみてくださいね。

■大きな違いは発熱!

妊娠初期症状の下痢の場合、発熱はありません。

もちろん、妊娠初期には基礎体温が高くなりますが、だいたい36.5~37℃の間。37.5℃や38℃を超えることはありません。

そのため、もしも37.5℃を超えるような発熱がある場合は、妊娠初期症状ではなく病気による下痢を疑って、早急に医師の診断を受けましょう。

□妊娠初期症状の下痢っていつから始まるの?期間はどのくらい続く?

妊娠初期症状の一つとして起こる下痢に悩まされている妊婦さんは少なくありません。

この下痢はいつから始まって、どのくらいの期間続くのでしょうか?

■下痢の症状っていつから始まるの?

卵子が着床し妊娠すると、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の分泌が開始されるなど、バランスの乱れが、腸などの働きをつかさどる自律神経のバランスの乱れの要因に。

その結果、下痢などの身体の不調につながります。

そのため、早い方では、hCGの分泌が始まる妊娠3~4週あたりから下痢の症状が見られるように。

つわりによる偏食が原因の場合、個人差はありますが、妊娠5~6週過ぎたあたりからつわりが始まり、下痢が引き起こされます。

ストレスによる自律神経の乱れが原因の場合は、自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが崩れたタイミングで下痢をはじめとする身体の不調がひき起こされます。

■期間はどのくらい続く?

ホルモンバランスの乱れが原因の場合、分泌のバランスが安定すると症状が収まります。

hCGの分泌は、妊娠8週がピークとなり、12週あたりからだんだん減少。

安定期に入るとホルモンバランスが安定していくため、下痢などの体調不良は収まります。

また、つわりによる偏食が原因の場合は、つわりが治まると下痢も自然と改善していきます。

ストレスによる自律神経の乱れが原因の場合は、自律神経のバランスが安定すれば改善されます。

安定期を過ぎても下痢の症状が収まらない場合は、自律神経の失調による可能性も。ぜひお早めに医師に相談してくださいね。

□妊娠初期症状の下痢による流産のリスクは?

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妊娠初期の下痢はお腹が痛くなるなどの症状があるので、流産のリスクがないかどうか心配になりますよね。

妊娠初期には確かに流産は起こりやすいものです。

妊娠12週未満の早い時期での流産が多く、流産全体の約80%を占めます。

早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。

お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。

(引用元:公益社団法人日本産科婦人科学会

したがって、下痢が流産の直接の原因となることはありません。

ただし、下痢が続くと、水分不足や脱水症状を起こすことも。妊娠初期は、赤ちゃんの発育に必要な水分がどんどん供給されていますので、下痢になった場合はしっかり水分を取るように心がけてくださいね。

□妊娠初期症状の下痢、どんな対処をすればいい?

妊娠初期症状の下痢になった場合、どのように対処すればいいのでしょうか?

対処法をご紹介します。

■湯たんぽがおすすめ!身体を外側から温める

妊娠初期症状の下痢は、ホルモンバランスの乱れが自律神経のバランスの乱れをひき起こし、発症するものが多いです。

自律神経治療のエキスパート、まだらめクリニック自律神経免疫治療研究所所長の医学博士、班目健夫医師は、

「冷えると自律神経はその“冷え”に反応し、交感神経が優位になって、全身の血流が悪くなります。

血流が悪くなると、内臓機能が低下し、免疫力も下がり、心身の様々な不調を引き起こしやすくなるのです。

これを改善するには、体を温めて、副交感神経を優位にすることが必須です。

そうすれば、自律神経バランスが整って、血流がよくなり、免疫力もアップします。」

(出典元:養命酒ライフスタイルマガジン元気通信

と、身体を温めることで自律神経のバランスを整える治療を実践されているほど。

班目先生は、湯たんぽで、

①太ももの前面

②腹部

③臀部

③二の腕後面(肘の上側)

を温めることを推奨されています。

湯たんぽは繰り返し何度も使えますので、とても経済的。汗をかく前に部位を移動させることもポイントです。

また、やけどしないように、湯たんぽには必ずカバーをかけてから行いましょう。

また、外出時にも、ひざ掛けを常備したりカイロを貼るなど、身体を冷やさないように気をつけてくださいね。

■温かい食べ物で身体を内側からポカポカに

温かく消化のよい食べ物を食べると、胃や腸に負担がかからず、身体が内側からポカポカと温まります。

雑炊やおかゆ、うどんは、つわりがあっても食べやすく、適度な水分摂取が可能。

さらに、手間をかけず作ることができるのでおすすめです。

身体が温まると、下痢の症状が改善されることが多いです。

妊娠初期に限らず妊娠中は、とにかく身体を冷やさないことが大切。

お腹の赤ちゃんのためにも、なるべく温かい食べ物を食べて、身体を内側から温めましょう。

■医師に相談する

下痢の症状が収まらない場合は、医師に相談してみてください。

妊娠初期の症状ではなく、病気など別の原因によるものかもしれません。

妊娠中に、素人判断で市販の下痢止め薬を飲むのは絶対にタブーです。

■適度な水分を取ろう

下痢をすると、かなりの量の水分が体内から排出されてしまいます。

下痢の頻度が多いと、脱水症状をひき起こす場合があります。

妊娠中の水分補給は、お腹の赤ちゃんの成長のためにとても重要です。

水分の取りすぎは下痢になる場合がありますが、適度な水分を取りましょう。

特に、ノンカフェインのルイボスティーがおすすめ。

ルイボスティーは、鉄分やカルシウム、亜鉛などのミネラル分が豊富であるだけでなく、優れた抗酸化作用で活性酸素を除去するため、花粉症などのアレルギー性疾患の改善にも効果があります。

私は妊娠中から今もずっとルイボスティーを愛飲していますが、味も香りもクセがないので、つわりがあっても飲みやすいですよ。

身体を冷やさないよう、なるべく温かいものを飲むようにしましょう。

■ストレスを溜めないようにする

妊娠初期には、ストレスが溜まりがちになるもの。

ストレスによって自律神経のバランスを崩してしまうと、下痢だけでなくさまざまな症状が現れることもあります。

例えば、家事をするのが負担に感じる時には、パートナーやご家族などの頼める方にお願いするなど、なるべくストレスを溜めないようにしましょう。

妊娠初期には激しい運動はできませんが、軽度のウォーキングであれば問題ありません。

ただし、ウォーキング中に出血したりお腹に痛みを感じるような場合は、切迫流産の可能性がありますので、早急に医師の診断を受けてください。

まとめ

妊娠初期には、つわりと下痢の症状が同時に起こることも。

そうなると、家事や仕事は手につかなくなってしまいますよね。

下痢だけでなく、つわりも身体を温めると症状が軽減されますので、身体の外側と内側の両方から温めましょう。

下痢になると脱水症状が起こらないよう、水分補給が大切。

つわりで食欲がない時には、ルイボスティーで水分を取り、雑炊などを少しずつでも食べて、脱水症状にならないように気をつけてくださいね。