切迫早産治療で24時間のウテメリン点滴投与。精神的にも肉体的にも金銭的にも辛い!いつまで続くの?

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『切迫早産治療で24時間のウテメリン点滴投与。精神的にも肉体的にも金銭的にも辛い!いつまで続くの?』

切迫早産治療で24時間のウテメリン点滴投与を受けていると、ウテメリンの副作用に、毎日繰り返される点滴交換。なかなか終わりのない治療に、心が折れそうになってしまうお気持ち、よくわかります。

私も2か月近くの入院生活と点滴治療を受けました。本当に辛かったです。

「一体いつまで続くの?」と毎日カレンダーにバツ印をつけていましたが、ウテメリンはお腹の張りを抑えてくれる今一番必要な、重要なお薬ということもよく分かっているだけに、すごく複雑な気持ちでしたね。

ウテメリンの点滴投与がいつまで続くか、それは以下のようになります。

  • お腹の張り以外に早産リスクがなければ、お腹の張りが治まるまで。
  • 胎児が自発呼吸を出来るようになる35週から36週まで
  • 正期産を迎える37週まで

基本的に、産婦人科医の判断によるところがありますが、赤ちゃんの成長は正期産を迎えるまで十分とはいえないため、できるだけ長くお腹に胎児をとどめたいところです。

ウテメリンがどうして35週すぎまで必要なのか知ることで、赤ちゃんのために自分は頑張っているんだと、自分を奮い立たせることができます。

またこの記事では、ウテメリンの効果や副作用、胎児や新生児に及ぼす影響についてだけでなく、ウテメリンの点滴をやめたらどうなるか、ウテメリンの点滴が効かなかったらどうするのか、ウテメリンは保険が効くのかといったことをお伝えしていきます。

ウテメリン点滴治療で感じる、精神的・肉体的・金銭的辛さを少しでも和らげていただきたいです!

ウテメリン、どんな効果があるの?

ウテメリンは妊娠17週から妊娠37週までの妊婦さんで、早産の危険がある方に使う薬です。

子宮の収縮を抑える、いわゆる“お腹の張り止め”の効果が期待できます。

お腹が頻繁に張ると、子宮頚管が短くなってしまったり、陣痛につながってしまったり、破水してしまったりします。

ウテメリンは錠剤・点滴の2つの方法で体内に取り込みます

錠剤

ウテメリンの錠剤は、比較的軽度の切迫早産の場合に飲むよう勧められます。

大きく分けて、服用方法は2つに分けることができます。

  • 張りがある時のみ服用
  • 朝昼晩で一日6錠を限度に、医師の指示に従って服用

点滴

ウテメリンの錠剤でお腹の張りを抑えることが出来ない場合や、緊急性の高い場合には、体内に一定量のウテメリンを点滴によって注入します。

症状に合わせて、点滴の濃度や量を調整しますが、24時間投与されるわけですから、副作用も出やすいです。

辛い!これってウテメリンの副作用?慣れる?

ウテメリンの副作用として次のような症状が現れます。

①動悸

②吐き気

③頻脈

④手の震え

⑤のどの渇き

⑥ほてり

私は入院する前まで、ウテメリンを錠剤で飲んでいましたが、動悸と頻脈に始めは驚きました。

でも、入院してからウテメリンを点滴で投与された際には、先ほど挙げた①~⑥の症状が現れて本当に辛かったです。

特に切迫早産で入院することが決まって、気持ちの整理もついていなかったため、精神的な辛さも重なって余計に辛かったように記憶していますね。

この副作用ですが、私の場合は4日から5日もたてば次第に慣れてきましたよ。

ただ、このウテメリンの点滴は入院が長くなればなるほど、血管に負担がかかってきます。2か月近く入院していた私も、毎回点滴の針の差し替えが苦痛で仕方がありませんでした。

何度も失敗されながらようやく針が血管に入ったと思ったら、すぐに液が漏れてしまうというのが日常茶飯事で、内出血だらけでしたし、手の甲とか皮膚の薄い所に刺されるのは本当に痛かったですね。

出来るだけ動かさないようにして、差し替えの回数を減らす努力をしました。

ウテメリンは効果があっても、新生児や胎児への影響があるんじゃないの?

新生児低血糖

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次女を出産中に、2か月近く入院して点滴で24時間ウテメリン投与を受けていましたが、出産後すぐに保育器に入ることになりました。

“新生児低血糖”の診断を受けたためです。

ただ、出産後5日目の退院は次女と一緒にすることができましたよ。

授乳に関しても他の赤ちゃんと同様に、授乳を開始することが出来ましたし、何の問題も感じませんでした。

ウテメリンを長期間点滴して体内に取り込むことに加えて、出産近くまでウテメリン点滴をしていると、胎児は低血糖になる可能性があるということ、治療すれば何も問題もないとあらかじめ言われていたため、そんなに不安に思っていませんでした。

新生児腸閉塞・心不全

胎児の心不全・頻脈・不整脈

ごくまれに、胎児の心不全・頻脈・不整脈だったり、新生児腸閉塞・心不全を引き起こすことがあります。

出産後の治療で症状を改善することができます。

ウテメリンが胎児に及ぼす影響を心配するよりも、ウテメリンを使用せずに早産になって生まれてしまった赤ちゃんの方が、障害が残ったり成長面でもリスクが高いという説明を受けました。

だから、私の中でもウテメリンの点滴治療を受けないという選択肢は始めからありませんでしたね。

辛いウテメリンの点滴はいつまで続けるの?

基本的にお腹の張りが治まるまで、ウテメリンの点滴は続けられます。

あとは子宮頚管が短くなっている、子宮口が開いてきているといった、早産リスクの高い状態であれば、35週過ぎまで点滴の投与は続けられます。

35週まで

私は一度35週に入ると同時にウテメリンの点滴を外して、調子が良さそうなら退院して自宅で出産まで待つ提案をされました。

というのも、私自身が2か月近く私と離れて生活している長女の存在が気になっていました。私の不安を担当医師が気にかけて考慮してくれたためです。

でも結局、ウテメリンを中止した後子宮の収縮が激しくなってしまい、早産での出産リスクが高くなってしまったため、再びウテメリンを投与されることになってしまいました。

35週6日まで

妊娠36週を過ぎると自発呼吸が出来るようになっているため、体重が推定2,400グラムを超えていると、ウテメリンの点滴を外しても大丈夫と判断する医師が多いです。

また医師にもよりますが赤ちゃんへの影響を考慮して、36週になったらウテメリンの点滴や錠剤の服用は中止にするよう指示される場合が多いですね。

36週6日まで

結局私は正期産である37週を翌日に控えた36週と6日で、ウテメリンの点滴治療を終え、退院となりました。

37週に入ると生まれてきてもいい時期を迎えたため、もう切迫早産の治療は必要ありませんよね。

だからウテメリンの点滴投与も終了となります。

この他にも、1週間や2週間だけ限定で入院して張りを抑えるという方もたくさんいらっしゃいます。

私ももともとは次女を妊娠中、1週間の予定での安静入院でした。

もちろん入院当日から点滴は投与されました。

でも結局「子宮頚管無力症」の診断を受け、急遽子宮口を縛る「子宮頸管縫縮術」という手術を受けて2か月近くの安静入院となりました。

この辛いウテメリンの点滴をやめたらどうなる?!張り返しや陣痛が来るの?!

張り返しはどんな症状?

ウテメリンの点滴を中止すると、お腹の張りを抑える薬を中止するわけですから、今まで抑えられていた分、お腹の張りが幾度となく押し寄せてくる場合が多いです。これが張り返しです。

37週になる前日にウテメリンを中止した時は、頻回にお腹の張りがありましたが、陣痛につながる前に収まりました。

陣痛と張り返しの違いは?

いくら頻回にお腹の張りがあっても、不定期な間隔のまま収まっていけば、張り返しで終わります。でも陣痛はそのお腹の張りが定期的な間隔になるということに違いがあります。

私も35週の時に点滴を止めた際、張り返しが頻回に起こりました。

最終的に不規則だった張りがきっちり9分間隔になり、腰への重い痛みも出てきて陣痛につながってきたと判断されて、再び点滴生活に逆戻りでした。

ウテメリン点滴を中止すると、すぐに陣痛につながると思われがちですが、実は張り返しのみで陣痛につながらず予定日も過ぎたという人もかなり多くいます。

私は結局次女を38週2日で産みましたよ。

お財布にも辛い!ウテメリンの点滴は保険が効くの?

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ウテメリン点滴は保険が効きます。

ただし、切迫早産治療の対象となる、36週6日までです。

37週を過ぎると正期産をなるため、治療の必要がなくなります。

だから37週以降のウテメリンの処方に関しては、保険が効かず自費扱いになることを覚えておきましょう。

ウテメリンの治療を受ける場合、保険が効いて3割負担ですみますが、ウテメリンの点滴投与を受ける場合には、点滴のお金だけでなく、処置費・入院費などもかかってきます。

長期間の入院となると、かなりの入院治療費がかかってしまいます。

あらかじめ健康保険に申請して「限度額認定証」を発行してもらい、病院へ提出しておくとか、高額医療の助成を受けるなど手続きを忘れないようにしましょうね!

辛い点滴に耐えているのに、ウテメリンが効かない場合はどうするの?

ウテメリンの点滴量や濃度を調節する

「ウテメリンの効果が無い」といっても、濃度や投与する量を調節することで、張り止めの効果を得ることが出来る場合もあります。

別の張り止めを使う

ウテメリンの量や濃度を調節しても効果が無い場合には、“マグセント”という別の張り止めを選択される場合もあります。

ウテメリンが子宮収縮を抑える効果があるのに対して、マグセントは全身の筋肉の収縮を抑える効果があります。

張りがなかなか収まらず、早産のリスクが高い人は、ウテメリンと併用して、“マグセント”をダブルで点滴投与されたという方もいらっしゃるくらいです。

まとめ

切迫早産でウテメリンの点滴治療を受ける場合、いつまで続くんだろうと不安になります。お腹の張りを抑えることで早産を予防することができると判断されたら、お腹の張りが治まれば、点滴を終了することができます。

でもお腹の張り以外にも、既に子宮頚管が短かったり、子宮口が開いてきていれば、出産前まで点滴投与は続きます。

ウテメリンの点滴投与は、母子への影響があるため不安になりますが、早く生まれてしまった方がお子さんにとってよくありません。

点滴治療を終えることになっても、張り返しの不安もありますし、点滴治療となると長期入院にもなりかねないので、お金も気になるところです。

でも、張り返しがきたからと言って、陣痛につながるわけではありません。

またウテメリンは保険が効くことに加えて、手続きをとれば高額医療に関してもかかる費用の限度があるため、支払いを抑えることができます。

精神的にも肉体的にも、金銭的にも辛いウテメリンの点滴治療ですが、お腹の赤ちゃんの命には代えられません。ウテメリン点滴治療を受けて出産に至った我が家の次女も、もうすぐ元気に6歳を迎えようとしています。

あの頃は辛かったとしみじみ思いますが、それを乗り越えての今の成長の喜びがあります。

どうか今もウテメリンの点滴で辛さを我慢しているあなたが、少しでもその辛さを和らげて前を向いて治療を受けられますように!