産後眠れないって普通のこと?『産後ハイ』の原因と3つの対処法

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無事に出産を終え、

「やっとゆっくり眠れる!」

と思うのもつかの間。産後なかなか眠れないという人も少なくありません。

特に入院中は

・寝付けない
・眠くならない
・体は疲れているのに熟睡できない
・眠いのに眠れない

といったことに悩まされる人もいるでしょう。

私も産後眠れない日が続き、出産の疲れがしばらく取れませんでした。

実は、産後眠れないことは珍しいことではありません。

産後眠れないのは、

  1. ホルモンバランスの変化
  2. 赤ちゃんが生まれたことによる緊張
  3. ストレス

上記の3つのことが主な原因と考えられています。

「いつまで眠れない日が続くの?」

「眠れない時の対処法を知りたい!」

という人のために、産後眠れない時の対処法と併せて眠れない原因について紹介します。

産後眠れないことって普通のこと?

出産を終えるとドッと疲れが押し寄せます。

入院中は赤ちゃんのお世話だけに集中することができるので、ゆっくり眠れると思う人も多いでしょう。

しかしなかなか眠れないという人は多いのです。

「産後眠れないのは私だけ?」

いえいえ、産後眠れないのは産後のマイナートラブルの代表なのでご安心を。

入院中眠れない人は多い!

特に出産直後はアドレナリンが多く分泌されています。

しばらくアドレナリンの分泌は続き、出産した日やその翌日くらいまで眠れないことも少なくありません。

私の場合、お産が夜から朝方にかけてだったのですが、出産直後はもちろん寝られませんでした。

それに加えて赤ちゃんの様子が気になる!

私が出産した産院は、出産後すぐに母子同室でした。

こちらからアプローチしないとサポートも特になく、いきなり赤ちゃんと二人きりにされた緊張感もあったのでは、と今では思います。

『産後ハイ』と呼ばれることも

産後眠れないという症状は、『産後ハイ』の症状のひとつです。

産後ハイは、出産直後からハイテンションな状態が続くことが特徴です。

・眠れない
・変わった名前を付ける
・出産の話を自慢げにする
・何かをしていないと落ち着かない
・赤ちゃんがいない人に妊娠を勧める

すべての人に当てはまるわけではありませんが、産後ハイになると上記のような特徴があらわれます。

興奮状態が続くことで眠れなくなり、落ち着いた頃には体も心も疲れているということが多いです。

なんで眠れないの?産後眠れない3つの原因

出産は命がけのことですし、人によっては丸1日以上かけて出産をすることもありますよね。

体は確実に疲れているはずなのに眠れないのはなぜなのでしょう。

産後眠れない原因は3つあります。

  1. ホルモンバランスの変化
  2. 赤ちゃんが生まれたことによる緊張
  3. ストレス

まずは産後眠れない原因を知ることで、原因に合わせた対処法をすることができますよ。

ホルモンバランスの変化で寝つきが悪くなる

妊娠中からホルモンバランスは乱れがちです。妊娠中は、

・エストロゲン
・プロゲステロン

この2つの女性ホルモンの分泌量が増え、妊娠を継続させます。

出産すると同時にこの2つのホルモンは急激に減少します。

女性ホルモンが急激に変化することで、自律神経にまで影響を及ぼすのです。

女性ホルモンや自律神経は、脳の『下垂体』というところでコントロールされていますが、どちらかのバランスが崩れるともう一方も崩れやすいという特徴があります。

自律神経は、

・交感神経・・・主に昼に増え、心拍数をアップさせ活動的にする
・副交感神経・・・主によるに増え、体をリラックス状態にする

の2つからなり、この分泌量が交互に入れ替わることで活動的になったりリラックスしたりを繰り返します。

ホルモンバランスが乱れると交感神経が優位になることが多いため、寝付きにくくなってしまいます。

産後は母乳を出そうとするため、『プロラクチン』というホルモンを多く分泌するようになります。

母乳を与えている間はホルモンバランスが整いにくいといわれています。

赤ちゃんが気になって緊張が続く

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私のように産後すぐから母子同室だと、赤ちゃんが気になってなかなか眠れないという人も少なくありません。

「ちゃんと息をしているかな?」

「私が寝ている間に赤ちゃんが起きてしまったら気づいてあげられるかな?」

など、体の疲れと反して心はかなりの緊張状態が続いています。

退院してからは、赤ちゃんのお世話に加えて家のこともしなければいけないということもあるでしょう。

休まなきゃと思いつつ、赤ちゃんのお世話や家のことなどに追われ、緊張が解けずに夜眠れないということにつながるケースもあるのです。

慣れない育児によるストレス

ストレスは不眠の大きな原因です。

産後でなくてもストレスを感じると、人は寝つきが悪くなるといわれています。

これは先に紹介した自律神経と大きく関わっているからです。

産後、特に初産の場合は、赤ちゃんのお世話はすべてが初めてのことばかり。

・頻回の授乳
・おむつ交換
・抱っこ

などなど。

「本当にこれで合ってるの?」

「赤ちゃんが泣くたびにおむつ交換するべき?」

「こんなに頻繁におっぱいを飲ませていいの?」

などわからないことばかりが増え、

「こんな初歩的なことを聞くのはいけないのかも・・・」

とどんどんストレスがたまっていくケースもあります。

退院してからもストレスは続きます。

・里帰り出産をせず家事が負担に
・旦那さんが育児に協力的ではない
・姑との関係がよくない
・体調が思うように戻らない

など、産後しばらくはストレスを感じやすい時期でもあります。

これが積み重なり、眠れなくなってしまうこともよくあることです。

眠れない時はどうしたらいい?対処法3選

産後なかなか眠れない日が続くと、体だけでなく心も疲れてしまいますよね。

赤ちゃんが新生児のうちは、昼夜関係なくお世話をする必要があります。

まとまった睡眠時間を確保することはそもそも難しい時期でもあります。

産後眠れずにつらい思いをしている人も多いでしょう。

そんな時は次の3つのことを試してみてくださいね。

対処法①時間があるときは横になって目をつぶる
対処法②リラックスできる時間を作る
対処法③眠れなくても焦らない

横になって目をつぶるだけでもOK!

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眠れないときは、

「早く寝なきゃ!」

「今寝ておかないと次の授乳が来ちゃう!」

と思ってしまいますよね。

私も寝なきゃいけないという気持ちばかりが先走って、それが結局プレッシャーになり眠れないこともしばしば。

眠れない時は、横になって目をつぶるだけでも体を休めることができます。

赤ちゃんが寝ているときやおとなしくしているときは、一緒に横になって目をつぶり、体を休めましょう。

この時のポイントは、

・テレビは消す
・スマホを見ない
・マンガ本などもNG

上記の3つです。

体を休めるとともに脳も休めることで、目を閉じているだけでもある程度すっきりすることができますよ。

短時間でもリラックスして過ごす時間を作ろう!

産後眠れないのは、ストレスもひとつの原因です。

赤ちゃんがいるとなかなかリラックスする時間を作るのは難しいですよね。

それでも赤ちゃんから一瞬でも目を離してはいけないというわけではありません。

1日のうち1時間でも30分でもいいです。

小刻みに10分ずつでもいいです。

自分が心からリラックスできる時間を短くてもいいので、意識的に作ることが大切です。

・好きなフレーバーの紅茶を飲む
・好きな音楽を聴く
・おいしいお菓子を食べる

など、自分が楽しいと思えることに使う時間を作りましょう。

また、旦那さんがいるときには、赤ちゃんのお世話をお任せしてもいいでしょう。

旦那さんが赤ちゃんを見ている間に、

・ゆっくりお風呂に入る
・スキンケアに力を入れる
・美容室に行く
・マッサージに行く
・本屋に行く

など、ひとりの時間を楽しめるとより良いです。

眠れなくても焦らない!

眠いのに眠れないと、気持ちばかりが焦ってしまいますよね。

そうなるとさらに焦って眠れなくなってしまうことも。眠れなくても焦る必要はありません。

眠れないという気持ちがストレスとなり、産後うつの引き金となってしまうケースも。

眠いのに眠れない時は、とりあえず布団に入って横になりましょう。

それでもそわそわしてしまってつらいという場合は、布団から出て本を読んだり録りためた映画やドラマを見たりするなど、自分の時間として有意義に使うといいでしょう。

入院中は忙しくて眠れないって本当?

入院中はアドレナリンが出ていることも眠れない原因のひとつですが、寝たいのに眠れる状況ではないというのも入院中の特徴です。

3時間おきの授乳

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赤ちゃんが生まれてすぐから、育児がスタートします。

最近は母乳育児を推奨している産院も多く、赤ちゃんが泣いたら授乳をするように指導されます。

ミルクの場合は大体3時間おきの授乳となります。

夜も関係なく赤ちゃんには授乳が必要です。

今までのようにまとまった睡眠が取れることはない、とちょっとだけ覚悟しておくことも必要かもしれませんね。

傷口が痛む

入院中は、体のいろいろなところに痛みが出ることが多いです。

特に帝王切開で出産した場合は、お腹の傷がしばらく痛みます。

寝返りを打つだけで痛みを感じることも多く、眠れない人が多いです。

経腟分娩でも、産後は体のあちこちが痛みます。

会陰切開した部分がチクチクと痛みますし、私が特につらかったのは筋肉痛。

足や腰、腕や背中など全身筋肉痛になったのは出産が初めてでした。

3日もすれば筋肉痛はよくなっていきますが、出産直後は体の痛みも不眠のひとつの原因でした。

お見舞いの対応も忙しい

赤ちゃんが生まれると、いろいろな人が病院にお見舞いに来てくれます。

私も娘を出産した6時間後には夫の両親がお見舞いに来ましたし、入院中も毎日誰かしら友人が合いに来てくれました。

休もうと思うと誰かが来る、という1週間だったので、休めたような休めなかったようなそんな1週間の入院でした。

産後眠れないのはいつまでつづく?

産後眠れないと体はどんどん疲れ、心にも余裕がなくなっていきますよね。

「いつまで眠れない状況が続くの?」

「早くゆっくり眠れるようになりたい」

そう思っている人も多いでしょう。産後の眠れない状況はいつまで続くのでしょうか。

いつまで続くかは個人差が大きい

いつまで眠れない状況が続くのかは、実際は個人差が大きいです。

赤ちゃんが生まれてすぐは眠れなくても翌日からは普通に眠れたという人もいますし、退院したら眠れるようになったという人もいます。

ホルモンバランスの影響で、産後数か月は寝不足の状態が続く人は多いです。

前の項目で紹介した対処法を取り入れながら、上手に寝不足と付き合っていくことが大切です。

生後3ヶ月~4ヶ月で落ち着くことも

赤ちゃんが生後3か月頃になると、おっぱいやミルクを飲む量が増え寝る時間も多くなります。

日中と夜の区別が出てくる赤ちゃんも多く、夜の授乳回数が少しずつ減ってくる赤ちゃんも。

このころから、お母さんも赤ちゃんのお世話にだいぶ慣れてきます。

自信がつくと同時に生活サイクルが整ってくるので、少しずつまとまった睡眠が取れるようになります。

これをきっかけに、スムーズに眠れるようになる人が多いようです。

落ち着いたと思ったら夜泣きが始まることも

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赤ちゃんが3か月頃になり、ようやくゆっくり眠れるようになったと思ったら、今度は生後半年ころから夜泣きが始まることも。

私の娘は生後10か月頃に夜泣きがひどくなり、ひと月ほどは夜まったく寝られない日が続きました。

赤ちゃんの夜泣きは成長過程のひとつともいわれています。

寝不足が続くとストレスにもなりますが、休めるときに休むようにして乗り越えましょう。

一生続くわけではない!

産後眠れない状況は、一生続くことはほとんどありません。

赤ちゃんの生活リズムが整えば、お母さんも自然と眠れるようになってきます。

しかし夜泣きなどは本当につらいですよね。

一生続くわけではないとわかっていても、「私ばかりつらい・・・」と思ってしまいがち。

自分だけで頑張らずに、旦那さんと一緒に子育てしていくことが大切です。

赤ちゃんが寝ていても眠れないのは産後うつの可能性も

赤ちゃんのお世話が必要のない時間はできるだけ体を休めることが好ましいです。

しかし赤ちゃんが寝ていてもなかなか眠れない、眠くならないというときは要注意です。

産後うつは不眠から始まることが多い

出産直後は眠れなくなることは特別珍しいことではありません。

しかしこれが産後2週間たっても改善されない、産後1か月過ぎても眠れない日が続くといった場合は、産後うつの可能性もあります。

産後うつは不眠から始まることが多く、これをきっかけにほかの症状にも気づくというパターンもあります。

産後うつで眠れないのと、産後眠れないことの違いは、

・眠いのに赤ちゃんのお世話で眠れない・・・睡眠不足
・お世話の必要がなくても眠くない、眠れない・・・不眠

このような認識でいるといいでしょう。

産後うつの症状がほかにもある場合は注意

産後うつの症状は不眠のほかに

・ちょっとしたことでイライラする
・わけもなく涙が出る
・自分だけがつらいと思う
・孤立感がある
・誰にも会いたくない
・無気力感

などが挙げられます。

不眠に加えて上記のような症状がある場合は、産後うつの可能性が高いです。

早めに受診をしよう

産後うつの症状がある場合は、なるべく早く精神科や産婦人科を受診することをおすすめします。

産後うつの症状がなくても、産後眠れずに体調不良を引き起こしている場合は、心療内科などを受診してみてください。

早めに治療を始めることで、症状の改善も早まり、今後の育児を楽しいものに変えていくことができますよ。

まとめ

産後なかなか眠れないことは珍しいことではありません。

私も入院中は眠れない日のほうが多く、退院後も赤ちゃんが気になって寝付けない日も少なくありませんでした。

産後眠れないのは、

・ホルモンバランスの変化
・赤ちゃんが生まれたことによる緊張
・ストレス

この3つが大きな原因です。

ストレスを上手に解消したり、時間があるときは横になって体を休めたりと、自分の体を大切にすることを意識しながら赤ちゃんのお世話をするようにしましょう。

産後は何かと無理をしてしまいがち。あまり頑張りすぎると体と心を壊してしまうこともあります。

上手に手を抜きながら、頑張りすぎないようにしましょうね!